黒蝶のサイケデリカ(PlayStation Vita)のレビュー・評価・感想情報
超・展・開! 物語が最後までハラドキなうえに、もう切なくて(涙)。ダークでスリリングな骨太の本編あり、それを彩るショートエピソードあり、いろいろな角度から物語を堪能できました。甘さはあるけどどこか歪んだ恋愛模様、そして入り組んだルートの構成に、従来のオトメイト作品とはひと味違う意欲作だと感じます。フローチャートで物語の分岐を確認できる点は便利。絵もすごく綺麗で素敵!
週刊ファミ通1364号より
ダークな雰囲気と謎めいた物語は魅力的で、世界観を表現するビジュアルも美麗。ストーリーが分岐する場面がキャラごとに異なるため、若干複雑そうな印象を受けるかもしれないが、フローチャートで視覚的にもわかりやすく、分岐ルートを埋めていくのが楽しめる。バックログからの巻き戻しのほか、ひとつ前のメッセージへ手軽に戻せる機能もあるのは便利。各種のタッチ操作もしやすくて○。
週刊ファミ通1364号より
“あらゆる可能性の中にたったひとつのいまがあり、その先に未来がある”というテーマに、数々のルートを示すフローチャートシステムがベストマッチ。悲劇的な物語に幸せな結末を求める思いが募り、過去に戻って選択をやり直さずにいられない。目新しい構成ではないが、単なる異性攻略のための周回とは一線を画すゲーム性に昇華され、推しキャラと幸せを探して時空をさまよう感覚を味わえました。
週刊ファミ通1364号より
舞台となる館の閉塞感と、フローチャート上を縦横無尽に移動して物語世界を掘り下げていくゲームプレイの相性は良好。各キャラの曖昧な言動、二転三転するストーリー展開もあって、攻略中は心地よい“めまい”を体験できるでしょう。シューティング形式のミニゲームも含め、作品全体のムードを大事にした作りだけに、「館の背景に、つねに蝶が舞っていれば……」といった、演出面での贅沢な不満も。
週刊ファミ通1364号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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