魔壊神 トリリオン(PlayStation Vita)のレビュー・評価・感想情報
期限内で育成した魔王(ヒロイン)が、とてもかなわない強大な敵に挑んでは、つぎつぎと散っていく展開に惹きつけられる。死に際にだけ使えて、次代に大きな影響を及ぼす“死に様スキル”の要素や、大魔王とヒロインの切ないドラマも◎。トリリオン戦では、数ターン前から攻撃地点を知らせる“発動予告”を踏まえた移動&戦闘がキモ。詰め将棋的で戦略性があり、難度はかなり高いが、やり応えは十分。
週刊ファミ通1389号より
トリリオンという強大な存在との戦いにのみ焦点を絞り、ヒロインたちを育成して撃破を目指すという構成が斬新でおもしろい。育成は自由度が高く、スキルの習得も任意で行えるため、自分なりの戦略を考えたり、効果的なスキルの組み合わせを発見したりするのが楽しめる。同時ターン制で、敵味方が同じタイミングで動く戦闘は、先を予測しながら動くパズル的な感覚があり、緊張感もあっていいね。
週刊ファミ通1389号より
育成、イベント、戦闘で構成されたシステムが、キャラ主体の作品性と好相性。コミカルな一枚絵や会話と、シリアスなゲーム性との対比もいい。イベントでの“想い”が戦闘で役立ったり、全ヒロインと偏りなく関わりつつ決戦に挑む進行など、恋愛と戦いが地続きの設計が◎。一手一手が重要な戦闘では、操作ミス防止にあとひと工夫あれば。UIやコマンドも、もう少し整理されたら、より遊びやすい。
週刊ファミ通1389号より
ヒロインの育成・恋愛ものとしてのソツのなさと、絶望と無力感を下敷きにしたゲーム世界のバランスが絶妙で、耽美な魅力さえ感じさせます。各場面で慎重な判断や操作が要求されますが、コンパクトにまとまったプレイ周期の積み重ねが、シナリオ面や操作の感触面でも感動を生む構成も見事です。スキルの組み合わせによる戦術やトリリオンの行動パターンなど、やり込み派にうれしい解析要素も満載。
週刊ファミ通1389号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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