魔法少女アニメのような出会いにワクワクしていたと思ったら、いつの間にか家出した少女の行方を追っていた。同じ東京で起こる話なのに、登場する魔法使いたちが変わると、ここまで雰囲気も一変するのか……!
Dynamis One(デュナミスワン)が開発し、NCがサービスを予定している新伝奇魔法RPG『アストラエ・オラティオ』(アスオラ)。2026年10月2日~6日に実施されたクローズドβテスト(CBT)では、物語の続きを進めながら、魔法使いたちとの交流や戦闘にも触れることができた。
前回のリポートでは、キャラクターの表情や言動を中心に第一印象をお届けしたが、今回はアキナ怪談研究所と事件を調べる物語や街で過ごす“自由時間”、キャラクターごとの戦いかたをもう少し詳しく紹介したい。
※画面・内容は開発中のものです。カバンから人形が! 魔法使いたちの東京で主任として働くことに
舞台は、魔法使いたちが暮らす’89年(令成9年)の東京。主人公は、魔法使いたちの行政を担う“特区庁(裏令指定特例区域管理庁)”で働くことになったふつうの公務員。魔法使いたちからは“主任”と呼ばれており、長官の平和岸灯愛に振り回されながら、新しい仕事へと踏み出していく。

主任はプレイヤーの分身的存在。姓名を登録できるので、筆者は本名にした。だってみんなに名前呼ばれたいじゃん!
主任も、ただ流されているだけの人ではない。とんでもない状況に巻き込まれつつ、公務員としての筋を通そうとするところがある。長官は何をしていたのか。自分は何をすればいいのか。手探りで事情を知っていく姿には、初めてこの東京を歩くプレイヤーと重なるものを感じた。

プロローグでは、主任が危険にさらされたところへ、カバンに入っていた人形が飛び出して助けてくれた。自律型人形……魔法っぽい!
しかも、主任自身にもまだまだ謎が多い。意味深な回想が挟まれるたびに、魔法使いたちだけでなく、この人のことももっと知りたくなる。
続く港区の物語では、“港区少女たちのまほ活”の田中えりん、藤晴璃々愛、アンナ・M・バッテンベルクたちと関わっていく。魔法の杖を拾った女の子に、新しい出会いが訪れる。

左奥から田中えりん、藤晴璃々愛、アンナ・M・バッテンベルク。
メインストーリーでは、会話中のキャラクターの表情がころころ変わり、ボイスもたっぷり。オープニングまで流れるので、アニメの1話を観ているような気分になる。
……かと思えば、背景いっぱいに意味深な独白が表示されることもある。このあたりはノベルゲームのようで、見せかたにも変化があるのだ。


彼女たちが暮らす街には行政によって管理されていて、主任には仕事がある。魔法のある生活が東京の日常とつながっているからこそ、掛け合いの中にも妙な現実味を感じる。この不思議な感覚は、先へ進むほど強くなっていった。
主任を支える小さな助手たち。就任のあいさつが謝罪騒動に!?
主任の仕事を手伝ってくれるのが、“領地管理会特区庁支部”の小さなスタッフたち。事務係や分析係、雑務係など、それぞれの担当から主任を支えてくれる。
ところが、就任のあいさつ文書を送ることになった場面では、話が妙な方向へ。「我が業を見よ、東京の行政官たちよ、そして絶望せよ!」という、どう考えても各所へ喧嘩を売っている文面になってしまう。
しかも、もう送ってしまったので後の祭り。主任は、相手に丁寧な謝罪文を送るよう頼むハメになる……。最初からお腹キリキリでヤバい。

小さなスタッフはエルフのような長く尖った耳を持ち、頭身はドワーフのように低い……。長官との契約で特区庁を手伝ってくれるのだが、そもそも何者なのかは謎だらけ。

文書を送ったのは分析係。管理官は文面を高く評価していたのだが……。だからといって、そうはならんやろ。
中でも個人的に好きなのは、語尾の“~っす”が特徴的な雑務係。画像のひと言からして、主任にも遠慮がない。特区庁の中もなかなかにぎやかだ。

スタッフたちの見た目も性格も十人十色。みんなもこのゲームをプレイすれば推しスタッフができるはず!
清楚なはずの鏡原はるにも素の顔が。アキナ怪談研究所といっしょに事件を追うのがたのしい
港区の物語から進み、新宿区で関わるのが“アキナ怪談研究所”。怪談や不可思議な噂を調べ、魔法使いの関わりを探っていく、魔法使いたちの集まり“クラン”だ。こちらは、魔法使いとの出会いを描いた港区編とはずいぶん雰囲気が違った。
とはいえ、いきなり張り詰めた調査が始まるわけでもない。まずインパクトあったのが、鏡原はるの気の抜けた姿。ふだんは清楚なイメージで通しているのに、研究所の仲間の前では素が出ている。
主任が部室で床に落ちていた下着を見つけると、はるは顔を真っ赤にして、返してほしいと大パニック。研究所の仲間である明菜からも、主任はいったん外へ出るよう促されることに。ふだんとは違う一面を、こんな形で知ることになるとはなぁ……最初から飛ばしすぎである。


はるは、召喚獣を呼び出して戦う魔法使い。B級スラッシャー映画が大好きで、召喚獣の姿もお気に入りの映画の登場人物を模している。
今回の調査は、魔法使いでもない一般の人が一斉にカピバラの姿を見た“高田馬場駅集団幻覚事件”。その容疑者のひとりとして浮かび上がったのが小森侑という少女だ。

少女の足取りを追ううちに、親からの学業のプレッシャーに追い詰められていたのではないか、といった背景も見えてくる。題材は魔法や怪談なのに、その裏側には人の事情がある。さらに聞き込みや調査を進めると、一見関係がなさそうだった別の怪談とのつながりも見えてきて……。点と点が線でつながっていくさまは、推理ドラマを観ているかのようだ。

噂を集める掲示板“とも☆ねっと”。画面の見た目から時代の空気を感じる。
個人的には新宿区のストーリー選択画面が地図になっているのもイイ。「このあたりで調べていたのか」と、人物の動きと場所が結び付くのだ。テキストを追うだけでなく、東京の中を移動しながら事件へ近づいている感じがする。

調査で文京区へ向かうと、なにかと話題の花盛百杏と財部千景が所属する地元の自警団“文京の薔薇”も登場する。小森侑の捜索は自分たちで進めると言い張り、こちらには手を引くよう求めてくる。そこまで頑なな理由も気になるところ。
そのメンバーである百杏と灰原望乃の会話もおもしろい。百杏の思わせぶりな振りに望乃が妙に冷静な返しをするのが定番で、事件を追っている途中でも、このふたりの調子は変わらない。


筆者がCBTで読めたのは、ちょうど先が気になるところまで。ぐぬぬ……ここでお預けなのか……!
テストのために主任をメロメロに? ユルコ・トリオの作戦が始まる
メインストーリーのほかに用意されたミニストーリーではリサラ学園で出会う“ユルコ・トリオ”の3人が印象に残った。というより好き。
彼女たちが企むのは、“主任を魅了してメロメロ大作戦”。なぜ主任をメロメロにするのかというと、領地を行き来できる主任を味方につけ、テスト問題を先に手に入れてもらうためである。うーん、動機がとてもわかりやすい。
結月の「チュ、チュッ?」、煌夜美の「お、お兄ちゃん……?」。そこへ、ルイーゼが「パ、パパ……?」と続き、主任との距離の詰めかたがどんどんおかしなことになっていく。ここが天国か。




会話のテンポがいいんだよね。
ほかにも、アキナ怪談研究所の3人が撮った“部活紹介動画”を無編集版で見るというミニストーリーも用意されていた。事件の調査とは違う場面から、3人の関係性を改めて垣間見ることができる。

アキナ怪談研究所の一員でもある、陸上部のエース・朝倉真衣。腕から脇にかけての筋肉や腹筋まで、アスリートらしい体つきの描き込みがすごい。
浮世離れした永谷香音がかわいい。自由時間で、彼女のことをもっと知りたい!
“自由時間”では、東京の各地へ出かけ、魔法使いたちと交流できる。マップにあるハートマークを目印に会いに行くと、そのキャラクターの日常を描くイベントが楽しめた。

自由時間には昼と夜があり、時間によって出会える相手やイベントも変わる。会いに行くと自由時間ポイントを消費する。
今回のCBTで人となりを知れたのが永谷香音だ。

プロフィールによると、渋谷区の“秀凛学院次期幹部会”に所属。好きなものには、ウグイスの鳴き声を挙げている。
上京してきた彼女にはどこか浮世離れした雰囲気がある。街でいろいろなものを見てみては? と勧められても「風景を眺め、思いっきり楽しむって、なんだろう?」と戸惑ってしまうのだ。

決められた人生を歩んできた彼女にとっては、自分の好きなように街を楽しむこと自体が、すぐには思い浮かばない。主任といっしょに信号を待ち、街を眺める。そんな時間を過ごすうちに、その浮世離れしたところがかわいく思えてくる。というか、これまでいったいぜんたいどんな暮らしをしていたのよ。

ほかにも、作家デビューを目指す夏目漱花や、図書館で過ごす財部千景など、いろいろなキャラクターの日常に触れられる。公式サイトや公式Xの紹介だけではわからなかった一面を知れたのがよかった。

喫茶店で働く漱花。白い丸になった目が慌てっぷりを物語る。
ハートが表示されてなくても、もちろん会いに行ける。おしゃべりをしたり、主任グッズをプレゼントしたりして過ごせるのだ。じつはこのグッズ、スタッフの補給係が主任の姿をこっそり撮って作ったもの。自分のグッズを自分で渡す、というシュールな光景にクスッときた。

プレゼントを受け取って、ちょっと引いたり、喜んだりとキャラクターによって反応がちがうのもポイント。
パリィは決まると気持ちいい! 敵の予告を見て、攻めるか、誰に受けてもらうかを考える
戦闘は最大4人のパーティーを編成し、そのうちひとりを前に出して戦う。敵が複数いても、目の前で向かい合うのは基本的に1対1。必要に応じて操作キャラクターを切り換え、戦闘スキルや、必殺技にあたる“アルティメットスキル”を使っていく。

今回は文京の薔薇の百杏、千景、望乃にユルコ・トリオの煌夜美を加えた編成を使った。
画面上には敵の行動予告があり、行動のタイミングが近づいてくる。そのあいだにAP(アクションポイント)を使って攻撃し、敵がなにをしてくるかに合わせて備える。APはラウンドごとに回復するので、技を温存するのもいいが、攻められるところではしっかり攻めたい。
戦闘スキルを続けて使うとコンボがつながり、キャラクターのアクションも変わる。敵が動くまでにあと何回攻撃できるか、残りのAPでどの技を使うか。こちらが考えているあいだにも予告は進んでいくため、ラウンド制ながら待ったなしの感覚がある。なお、オート戦闘や速度の切り換え機能も用意されているので、操作が苦手なら、こうした機能を頼る手もある。
とくに手応えがあったのが、敵の攻撃に合わせてカウンタースキルを使うパリィ。成功すると攻撃を受け返し、こちらの追加攻撃へつなげられる。タイミングが合ったときは、やっぱり気持ちいい。
一方で、筆者には少し早めに反応する必要があるように感じられた。パリィのゲージが進む速度も敵によって違い、同じ調子でタップしていてはうまくいかない。決まったときの手応えはいいだけに、相手ごとのタイミングをつかむのは難しいように思う。

画面にFAILの文字。パリィのゲージは敵の動きと連動している。
すべての攻撃をパリィでしのげるわけでもない。赤いマークの“阻止不能行動”には、攻撃を受ける前提で備える必要がある。ここで出番となるのが、千景のように交代時に被害を軽減できるキャラクター。必ず無傷で済むわけではなく、誰に受けてもらうかを考えるわけだ。

紫のマークで予告される特殊行動にも、キャラクターによって対応手段がある。たとえば、えりんは敵の強襲を止められる。赤い攻撃も紫の攻撃も全部同じ対処、とはいかないのが醍醐味。
パーティーの枠は4人だが、キャラクターには6種類の属性と6種類の役割がある。攻撃が得意なキャラクターだけで埋めるか、防御や支援を任せるキャラクターを入れるか。同じ4枠でも、編成の考えかたにはかなり幅がありそうだと感じた。

敵とえりんが鍔迫り合いになる一瞬。

キャラクターのカード左上には、属性と役割のアイコンが表示される。
準備段階では、キャラクターに装備するアーティファクトや一枚絵の“ビネット”も設定可能。誰を入れるのか、そして装備の効果をどう組み合わせるのか。デッキ編成の楽しさも備えている。

アーティファクトには、効果の適用に役割の条件があるものも。

ビネットはパーティー側の3枠に編成。キャラクターごとのアーティファクトとは別の枠になっている。ビネットのイラストもエモくて見どころ。
まほトレで知るキャラごとの使いかた。瑠奈の領地宣言で戦場の景色まで変わる
こうした戦いかたを学べるのが“まほトレ”。基礎学習では戦闘の流れや属性、役割を確認でき、応用学習ではキャラクターごとの特性に触れられる。

中には、長押しで使いかたが変わるスキルもある。たとえば朝倉真衣は、敵に付与した槍を戦闘スキルの長押しで爆発させ、追加ダメージを与えられる。実際に試しながら覚えられるのはありがたい。
筆者の推しである三声瑠奈も、ここで扱いかたを確認できた。瑠奈の役割は、特別な領地宣言スキルを持つ“アンカー”。領地宣言を使うと戦場の景色が変化し、効果中は攻撃に追加ダメージが発生する。



領地宣言の後に発動したアルティメットスキル。
自分の名前を名乗って宣言し、景色ごと自分に有利な状況へ変えてしまう。これはもう、領◯展開じゃん!
なお、領地宣言の発動条件もさまざま。アルティメットスキルを一定回数使うキャラクターもいれば、戦闘スキルを重ねて条件を満たすキャラクターもいる。推しキャラクターの領地宣言を軸に編成を考えるのもおもしろいかもしれない。
CBTを終えても気になっているのは、やはりアキナ編の続き。気になりすぎてロスになったので早く続きをプレイさせてくれぇぇぇ!