【P-Pコラム】遊び手を意識してゲームをつくるということ【STAGE4】

【P-Pコラム】遊び手を意識してゲームをつくるということ【STAGE4】
【P-Pコラム】誰かのためにゲームをつくるということ【STAGE4】

 こんにちは! 第4回目のコラムになります。最近は現在制作しているゲームの開発を進めつつ、イベント出展に向けた準備もしています。5月22日から24日に京都みやこめっせにて開催されるBitSummit PUNCHというイベントに『
STEP THEATER(ステップシアター)』を出展することになりました。
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 このようなイベントで遊んでいただける機会があるのはとてもありがたいですし、自分としても初めての出展なので少し緊張感もあります。絶賛準備中ですので、興味がある方はぜひイベントにお立ち寄りいただいて遊んでもらえるとうれしいです!

【P-Pコラム】誰かのためにゲームをつくるということ【STAGE4】

 今回は『
STEP THEATER』を制作する前に作ったイベント用ゲームについて、そのとき考えていたことや制作の裏側をお話ししようと思います。

 イベント用ゲームというのは、ゲーム実況者がステージ上で遊ぶためのオリジナルゲームという立ち位置です。ジャンルは横スクロールの2Dアクションで、いわゆる初見殺しが多めなゲームでした。

 作るうえでまず意識していたのは、前半は実況者の方がツッコみやすいおもしろ系のギミックを多めにしながら、後半に進むにつれてアクションゲームとしての難易度を少しずつ上げていくことでした。

 最初から難しすぎると遊んでいる方も見ている方も置いていかれやすいので、前半では観客の方も含めてゲームに慣れてもらいながら、後半ではちゃんとアクションゲームとして挑戦してもらえるようにしたかったです。最後まで進んだときに、ちゃんとクリアした達成感が出るようにしたいという気持ちもありました。

 盛り上がりや達成感を考える一方で、イベント用のゲームとしてとくに気をつけていたのは決められた時間の中でちゃんと最後まで遊べることでした。

 普通に遊ぶゲームであれば、プレイヤーが何度も挑戦しながら少しずつ進める形でもいいと思うのですが、イベント内で遊ぶものなので時間が伸びすぎても困りますし、逆にあっさり終わりすぎても達成感が失われてしまいます。

 ゲーム制作あるあるですが、制作していると作っているゲームに慣れてしまって「もうちょっと難しくしてもいいんじゃないか」と考えがちです。また、ゲーム実況あるあるですが「しゃべりながらプレイする」ということでその分プレイ時間が長くなることもあります。演者のことを考えると、こちらが想定している以上にひとつひとつのギミックに対してしゃべる可能性が大いにありました……(笑)。

 また今回のイベントでは「ステージ上でプレイするため環境的にいつもよりプレイしづらい可能性もある」ということもあり、その辺も踏まえて調整が難しかったです。

 調整のために、何人かにテストプレイをしていただきました。その中の一人が実際にしゃべりながらプレイしたものを録画してくださり、それが非常に参考になりました。どこで何を考えながら遊んでいるのかが分かり、今後のゲーム開発でもこういう形でテストプレイをしてもらうと参考になりそうだなと思いました。

 そうした調整を進めつつ、制作は自分のほかにグラフィッカー1人、サウンド1人という体制で制作を進めました。

 難易度だけでなく、グラフィックやBGMも後半に進むにつれて変化するように調整していただきました。たとえば前半から後半にかけて使用する色の数を変化させるなど、グラフィッカーの方にもいろいろ提案していただきながら進めていきました。

 グラフィッカーの方はイベントがあった場所の周辺資料をたくさん集めてくださり、それをもとに地形や背景を作ってくださいました。サウンドの方にも、後半に進んだ先の都会感を表現していただくなど、イベントに合ったゲームになるようにかなり詰めて制作していただきました。

 実際の制作の進め方としては、まず自分のほうで四角だけの仮の地形やギミックを一通り作りました。最初から見た目までを作り込むというより、まずは遊びとして成立するかを確認するためのプロトタイプを先に検証する形です。
その後、グラフィッカーの方にそのプロトタイプにあわせて地形や背景を描いていただき、仮で置いていたものを実際の見た目に置き換えていきました。

【P-Pコラム】誰かのためにゲームをつくるということ【STAGE4】

 そうやって少しずつ形にしていく制作自体はもちろん楽しかったのですが、イベント用のゲームならではの緊張感もかなりありました。

 通常のゲーム制作でも締め切りはもちろん大事ですが、イベントで使うゲームの場合は本番の日が決まっているのでそこをずらすことができません。さらにステージ上で遊んでもらうものなので、もし本番中に進行不能のバグが起きたらどうしようという不安もかなりありました。

 ただ、実際にイベントで遊んでもらえたことはとても貴重な経験でした。自分が作ったゲームに対して、大勢のお客さんがその場で反応してくださるのは普段なかなか味わえないことで、非常にありがたい経験をさせてもらえたなと思っています。

 このイベント用ゲームについてはなかなかお話しする機会もなく、このままとくに話すことはないかもなーと思っていたのですが、この場で普段あまりしない制作話を書けてよかったです! まだまだ制作資料はあるにはあるのですが、また何かで出す機会があればということで……。

 改めてになりますが、BitSummitでは今度は『STEP THEATER』を実際に触っていただける機会になります。まだまだ準備することはありますが、会場で遊んでくださる方に楽しんでもらえるように引き続き制作を進めていきたいです。


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担当者プロフィール

  • P-P

    P-P

    ゲーム実況者として2010年に活動を開始。高いゲームスキルと柔らかな語り口が特徴で、とくにアクションゲーム、音楽ゲームを得意とする。2015年ごろから一時活動を休止し、ゲーム会社でプログラマとして勤務。数々のコンシューマタイトルに携わるも、インディーゲーム制作への挑戦のため2024年に退職。現在はゲーム実況者とゲームクリエイターの二足の草鞋で活躍中。

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