スクウェア・エニックスとTBS GAMESが現在開発中のマーダーミステリーアクション『KILLER INN』(キラーイン)。2025年7月26日より開始するクローズドβテストに先駆けて、メディア向け先行体験会が実施された。
なお、今回の体験会では何試合かプレイさせてもらったのだが、そのほとんどで狼となったため、狼サイドの情報が多いことはご了承いただきたい(確率的には狼のほうがなりにくいはずなのだが……)。
推理が苦手な人でも大丈夫! 証拠集めをしながらカジュアルに戦闘でカタをつけるマダミス
『キラーイン』は、16人の羊(人間サイド)と8人の狼(人狼サイド)に分かれて戦う非対称型のマーダーミステリーアクションゲーム。羊になったプレイヤーは証拠を集めて狼を見つけ出していく。
マーダーミステリーといっても、いざゲームは始まると銃や斧、ナイフに爆弾、毒薬などを駆使して戦うTPSが中心で、議論パートや投票・吊りといった要素はなく、互いのチームを排除するには物理的に殺害する必要がある。
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まったく推理が不要というわけではないのだが、イメージとしては雪山人狼こと『Project Winter』を想像してもらえば近いだろうか。通話もできるし証拠の共有もできるが、それを他人に伝えたところで信じてもらえるかは別問題。最終的には自ら狼を排除しなければ勝ちの目はなく、推理よりもTPSアクションが強い人のほうが有利なゲームという印象を受けた。
逆に言えば、推理が苦手な人でもゲームシステム側が狼探しをサポートしてくれるので、「何が起きているのかよくわかっていないが、とりあえず証拠を集めたら狼が特定できた」という状況も起こり得る。通常の人狼のセオリーみたいなものは通じないので、ガチガチの人狼は苦手、という人でもカジュアルに楽しめるだろう。
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勝利は陣営の全滅or脱出。ヒーロー選択の要素も
まずはゲームの勝利条件から。羊サイドは狼をすべて排除するか、制限時間内にマップから脱出すれば勝利。狼サイドは羊を全滅させるか、時間内に羊をひとりも脱出させなければ勝利となる。
脱出にはギミックがあり、最初の制限時間である15分が経過するまでは、マップ内に点在するドローン型のNPC“ガーディアン”を倒して4つの鍵を集める必要がある。ガーディアンはとても硬いので、ひとりで倒すのは難しく、しっかりアップグレードした武器を持った複数人で攻撃するのが重要だ。この鍵を4つ集めて、港に持っていくと第1フェーズが終了。15分の時間経過でも自動的に第1フェーズは終了となる(時間経過の場合、4つの鍵は不要だった)。
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真ん中に浮いているメカっぽいのがガーディアン。攻撃すると反撃でスタンさせてくるが、あまり痛くはない。
第2フェーズでは、7分以内に港で6つの錨を上げると船が出港して羊の脱出成功となる。錨の位置は羊も狼も全員共通でわかるほか、進捗度も一目瞭然。必然的にどこで作業してるのかわかり激戦となる。狼は上げられた錨を下ろすこともできるので、狼が人数不利ならば時間いっぱい妨害というのも手だろう。
体験会ではいちどだけ第2フェーズまで移行し、そのときはじわじわ狼の人数を削りながら羊サイドが脱出に無事成功した。
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続いてゲームの流れを紹介していこう。まずプレイヤーは25人の個性的なキャラクターからひとりを選んでゲームを開始する。見た目以外にも各キャラクターは収録スキルが異なり、レベルに応じてふたつ使用可能に。条件を満たすとHPが上がったり特定の戦法に強くなるなど戦闘で役に立つものから、狼でしか使えない、あるいは羊でしか使えないスキルはなかったので、見た目で選ぶもよし、スキルで選ぶもよしと言えるだろう。
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かわいいキャラから渋いオジサンまで個性豊か。個人的には見た目と能力から武術家のミャオちゃんがお気に入り。
キャラクター選択が終わってマッチングすると、プレイヤーは羊か狼かに自動的に振り分けられる。まずは部屋を探索してアイテムを集めるとよさそうだ。
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証拠と装備を集めて怪しい人物をキル! でも当然狼サイドも妨害アリ。
外に出られるようになるとその後の行動は自由。どちらのサイドでも敵を倒すための武器を手に入れる必要があるので、まずはマップに何人かいるNPCに話しかけてクエストを受注していくことになる。
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クエストは特定地点でレバーを入れるとかアイテムを回収する、パズルを解くなど簡単なものばかりなので、苦戦することはなさそうだ。
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クリアーすると経験値、ゴールド、トークンの3種類をゲットできる。経験値が溜まるとLVが上ってHPが増えるほか、キャラクターごとのスキルがLV2とLV4で取得できるので重要だ。
ゴールドはNPCからアイテムや証拠を買ったり、治療を受けたり、アップグレードできるワークベンチで装備の強化などに使ったりする。トークンはマップ内に点在する宝箱を開ける鍵となっていて、宝箱ごとに必要なトークンを支払えば中身をゲットできる。レベルを上げつつ宝箱やNPCから装備を入手し、早めに戦闘に備えることが重要そう。
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宝箱は種類があり、銃が入っているもの、近接武器が入っているもの、防具、完全ランダムなど。宝箱の種類によって必要トークン数も変わるガチャだ。
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ワークベンチでは武器の威力を強化、毒の付与、サイレンサーといった有料アップグレードを行ったり、証拠をアップグレードすれば犯人像を絞り込める。
クエストでマップ内を駆け巡っていると、道中でNPCやプレイヤーの死体を見つけることがある。これがこのゲームのキモで、プレイヤーは他人の死体を”調査”することで証拠を発見できるのだ。
証拠は金髪、銀髪といったものや◯◯色の布といった感じで手に入れることができ、羊ならば該当する複数人を自動的に挙げてくれる。システム側でフォローしてくれるので、「この特徴に該当するの何人いたっけ……」とかは覚えなくても大丈夫だ。狼でも他人に怪しまれないよう調査自体は可能で、その場合は誰がやったのかストレートにわかるようになっていた。
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誰も証拠を回収していない死体から証拠を回収した初回は、◯◯が殺害された、と全員に通知が行く。もちろん、狼がわざと発見通知を鳴らすことも可能。
また、狼のみの行動として、死体を証拠隠蔽して、他の人の証拠入手を妨害することもできる。その場合は「この死体は隠蔽されている」と表示されるので、ゲーム開始直後に隠蔽している死体があったら、周辺にいた人物が怪しいといった風に推理可能だ。
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証拠をいくつか集めると共通項となっている人物を自動的に狼と特定してくれたり、ワークベンチで証拠をアップグレードすると人物をより絞り込めたり、ときにはNPCに証拠を売ることもできる。羊は自分用に証拠を集めつつ、ガンガンNPCに証拠を売却して羊サイドに情報を提供していくのがセオリーだろう。
なお証拠に関連して、これはおもしろいと思ったポイントがひとつある。『キラーイン』ではゲーム開始時、狼ひとりにつき1体ずつ自分が殺害した扱いになるNPCの死体が用意される。アクション要素のある狼では狼サイドが行動を起こせなくて場が動かないといったことが多々起こり得るが、最初から死体が用意されるので、狼は隠蔽のために動かざるを得ない。
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先述の通りいきなり隠蔽されてる死体があれば怪しまれるし、かといってNPCをほっとくと証拠を回収されてしまうので、狼側に動かざるを得ない初動の選択肢があるというのがおもしろい。
ちなみに自分が殺害した扱いになるNPCの位置はゲーム開始時に判明するので、直行すると「なんで死体があるってわかったの?」と怪しまれる可能性もある。その辺りの駆け引きは実に楽しかった。
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周りからどう見えているかはわからないが、隠蔽しているところを見られないように草むらに隠れながら隠蔽したりもした。
そうして羊は証拠と装備を集めて特定した狼を排除、狼は装備が集まったら怪しまれる前にさっさと羊を排除という形で急に各地で戦闘が起こり始める。なお、通常の狼と同じく狼同士はわかるため、何も連携していなくても、どちらかがコトを起こせば共闘しやすい。
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狼同士はHPバーに赤いマークが出るのでひと目で味方がわかるので心強い。逆に羊は周りが敵か味方かわからないので超心細い。
クローズドβテスト時点のマップはひとつだけで、意図的に小さめ(=人と会いやすい)にしているそうなので、狼サイドを多くプレイした身としては、近くにだいたい味方がいたので2対1のパワープレイに持ち込みやすく、全体の人数差はあれど局所的には数的有利の場面が多かった。
これが広いマップになれば共闘が起こりづらく、ひっそりと事件が起こることも増えるとだろう。そうすればもう少し推理要素が増えてくるのかもしれない。
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今回のマップはホテルの室内と庭先といった感じで、高低差は多数あったものの、窓やはしごなどでアクセスは容易。
ちなみに本作、音響がよくできていて、隣の部屋で歩いている音や、上の階で発砲や爆破した音がサラウンドで響く。ヘッドホンで音を元に行動することも非常に重要で、事件が起きた証拠をつかみにいったり、逃げる犯人を目撃したりすることもあるだろう。正直聞こえすぎるので羊サイドだと怯えることも多々あったが、物的証拠以外も大事にしよう。
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音の方角をより正確に聞き取ったり、赤外線ゴーグルというアイテムを入手すれば壁の向こうで行動している人を透視できたりする“フォーカス”という機能もある。赤外線ゴーグルを手に入れた時は狼だったので、獲物を探すのにとても役立った。
こんな感じで証拠集めとクエストをこなしつつ、敵対プレイヤーを排除して、全滅or脱出を目指すというのが大まかなワンゲーム。最長20分ほどで、早いと10分くらいでサクッと全滅というパターンもあった。ひとたび戦闘が起こると各地で芋づる式に狼が行動して戦闘が起こることが多い。
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死体発見通知や音を聞いて集まった両サイドがバチバチにやりあった結果、本来セーフティエリアであるNPCの前に大量の死体が。
羊サイドは誰が狼かわからないため、どのプレイヤーにも攻撃が可能だが、間違えて味方である羊にとどめを刺すと、”攻撃した側”が即死する。(攻撃された側は生き残る)。狼同士も攻撃は可能だが、絶対にHPが1残る仕様だ。
羊サイドの冤罪ペナルティがかなり大きいため、「自分が狼だと確信している」相手以外には援護という形でも攻撃しづらい。狼は共闘しやすく、羊は共闘しにくいので狼がパワープレイに走りがち、といった展開が自然に見られた。この辺りはプレイの最適化が進めば変わるのかもしれないが、体験会では戦闘メインになると「狼有利かな」といった手応えだった。
冒頭の繰り返しとなるが、『キラーイン』のクローズドβテストは7月26日より開始となる。意外と「ありそうでなかった」ゲーム体験であり、推理もできるしゲームがアシストしてくれるけど、最後は暴力がモノを言うという、バトルがメインのアクションマダミス。ぜひ一度プレイして、それまで丁寧にプレイしていた人たちが突如「犯人? よくわかんないけどどうにでもなれー!」といったパワープレイをし始める気持ちよさを味わってみてほしい。
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ゲーム概要
タイトル:KILLER INN/キラーイン
プラットフォーム:Steam(ダウンロード販売のみを予定)
配信日:未定
希望小売価格:未定
ジャンル:マーダーミステリーアクション(オンライン専用)
CERO:審査予定
開発:Tactic Studios
企画・製作:スクウェア・エニックス / TBS GAMES