『ぬきたし』アニメが地上波放送開始ってマジ? とんでもねえこの作品を改めて紹介してみたかったけど……「掲載できる要素がない」やっぱりダメだった

byキントキ

『ぬきたし』アニメが地上波放送開始ってマジ? とんでもねえこの作品を改めて紹介してみたかったけど……「掲載できる要素がない」やっぱりダメだった
 ―――ときはさかのぼり、2024年12月24日。“とある発表”を受け、筆者は歓喜の叫びを上げていた。

 『
ぬきたし』アニメ化決定! 万歳ッ!!
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 この男は、なにゆえ狂喜乱舞しているのか……。

説明しようッ! 『ぬきたし』とは何なのか。でも詳しくは言えねえ!

 『ぬきたし』とは、2018年7月27日に美少女ゲームブランド“Qruppo”より発売された成人向けPCゲーム『抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳(わたし)はどうすりゃいいですか?』の略称である。ファミ通の表記ルール的にはタイトルの時点でギリギリである。なんならちょっとハミ出している気がする。ファミ通に抜きゲーとかいう概念ねえから。

 だから本当ならこのゲームについて詳しく説明したいところなのだが、全年齢向けゲームメディアとして必要な処置(伏せ字)などをふんだんに使用して本稿をお届けしよう。詳しく知りたい成人諸君は、目の前の板で思う存分検索してくれたまえ。未成年は18歳の誕生日まで楽しみに待っていてくれ!(※念のために書き添えておきますが筆者はとうの昔に18歳を超えたベテラン成人です)
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作品舞台の説明……できねえ!

 さて、そんな『ぬきたし』の舞台となるのは、“ドスケベ条例”なる条例が存在する島。

 名前からしてもとんでもねえ条例により⚫︎を⚫︎⚫︎される謎のアイランド“青藍島”が舞台。島中どこにいても⚫︎⚫︎⚫︎(※ドスケベ行為)ができるよう、青く美しい海に面した⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎ビーチや、そのまま⚫︎⚫︎⚫︎に使える⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎が湧き出る噴水など施設が充実。もちろん、⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎や⚫︎⚫︎といった商品の数々も購入可能だ。
※⚫︎⚫︎の中身は読者諸兄の豊かな想像力、イマジネーションを羽ばたかせて補完してください。[IMAGE]

 そんな島に住む主人公・橘淳之介たちが、とある事情で己の純潔を守るため、「ドスケベ条例をぶっ壊す!」ことを掲げ、⚫︎を避けながら青藍島の掟、“ドスケベ条例”そのものと闘うスタイリッシュ逃亡&反権力ロックンロール&バトルドスケベアドベンチャーゲームとなっている。何言ってんだこいつ。

単なるエロコメバカゲーかと思いきや……?

 賢明なる読者諸兄は、ここまで紹介したタイトルや設定から、「ギャグ作品かな?」と思うだろう。しかし、ここからが『ぬきたし』ファンとして主張したいところなのだが、いざプレイすると、馬鹿な雰囲気とその実態のギャップに脳を焼かれるほどにこの逃走劇がアツい、アツいのだ。

 こと青藍島において、条例に記された⚫︎⚫︎⚫︎(※ドスケベ行為)は絶対であり、⚫︎⚫︎⚫︎(※ドスケベ行為)しない者には容赦のない仕打ちが待ち受ける。ましてや⚫︎⚫︎⚫︎(※ドスケベ行為)を避けるべく抵抗しようものなら、青藍島の住民は総力を上げて確実に捕らえ処罰にかける。“獅子は兎を狩るにも全力を尽くす”とはよく言ったもので、捕縛の手段は問わず、丸腰のたったひとり相手にも何十人という多人数で容赦なく銃をぶっ放す。
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テレビアニメ『ぬきたし THE ANIMATION』第2弾PVよりキャプチャ
 さらには、そんな武装集団の上層部には“BIG3”と呼ばれる、一騎当千と表現することすらおこがましい圧倒的な才を持つ“最強”が3名控えている。その領域の人間ともなると、銃弾を軽々避けるどころか視界に映りすらしないスナイパーの弾丸すらをもかわす反射神経、違法な武器を手に取る輩をものの数秒で鎮圧する戦闘能力を有する。たとえ青藍島の武装集団が反旗を翻そうとも決して太刀打ちできないような強者がトップに君臨しているのだ。マフラーと超ミニスカをまとうだけで、たわわな⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎と純白の⚫︎⚫︎⚫︎を露わにしてはいるが、肌に傷を負うことがないほどに強い。
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公式X(@nukitashi_anime)より引用
 あまりにも常人離れした集団に対する主人公陣は、多少の運動ができる程度の身体能力。おまけに、主人公たちが使える武器は、学園に持ち込み可能とされている成人向けジョークグッズを模したほんの少しの装備だけ。それも、通学カバンに隠してしまえるほどのごくわずかな物資だ。特殊な能力のある武器や防具なんてものはない、絶望的な状況と言える。
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公式サイトより引用
 しかし、知恵と戦略を駆使し、たった5人でこの不可能とも思える盤面をひっくり返していく。

 敵勢力が何十人だろうが何百人いようが、そしてかの“BIG3”だろうが、主人公たちは「ドスケベ条例をぶっ壊す!」信念を貫き、臆さず立ち向かうのだ。

 この痛快なバトル展開がプレイヤーの心をつかみスマッシュヒット。続編の発売やコミカライズ、そして冒頭のアニメ化へと発展している。

「掲載できる要素がない!」悲痛な嘆き

 ここまでアツく語るほど本作を愛してやまない者が、アニメ化を喜ばずしてどうするか!

 こんな奇跡が、幸運が、そして運命が人生で巡りくるものだろうか。いや、ありはしない。だからこそ、筆者は全力でアニメ『ぬきたし』の魅力を解説し、熱弁し、応援したいのだ。

 ……だがしかし! それには大きくそびえ立つ問題がある……。

 「この作品、掲載できる要素がねえ……!」
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見せられないよ!(マジで)
 そう、『ぬきたし』は成人向け美少女ゲーム。つまり、そのゲームがもっとも盛り上がるごほうびシーンを掲載することはできない。これは自明の理というやつだ。

 そして、ごほうびシーンじゃなくても掲載できねえ! 戦闘シーンも掲載できない! なぜならそこにも下ネタ満載で下ネタ過積載だから! 主人公の武器、改造したとはいえ、まんまピ⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎じゃねえか! ブルブル言ってんじゃねえばーか! 成人限定シーンはもちろんのこと、戦闘シーンを掲載しただけでもアウト判定!

 ここまで、どこをどう取ってもアウトな作品ともなると、もはやアニメ化自体が現実なのか疑わしいところではある。というか、いまさらだがアニメ化って正気なのか? 電子媒体ですら掲載できないものを、地上波で全国にお届けなんてできるのだろうか? 甚だ疑問が残るところではあるが、これが本当なのであれば、是が非にでも推していきたいというのが本心だ。しかし、そのまま掲載しようものなら、コンプラ違反で筆者の首に鎌が振りかざされること間違いなし。己の魂と命の狭間に揺れる筆者、何か妙案はないものだろうか。
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 むむっ……?
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『ぬきたし』の魅力を伝える掲載ギリギリ限界“めオラ百人絶⚫︎首”

 ……そうだ、『ぬきたし』の魅力はイラストや戦闘シーン、ごほうびシーンだけではない。この作品を脳裏に焼き付かせる特徴として“セリフ”があるじゃないか! その強烈さったら、セリフだけをピックアップしてカルタにした“めオラ百人絶⚫︎首”たる商品が販売されるほど。ご丁寧に詠み上げボイスまで用意されており、巧みにつなぎ合わせられたとんでもねぇ言葉の数々が、すさまじい勢いで詠み上げられる。
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 セリフであれば、いくらタイトルの時点で掲載ギリギリの作品とはいえど、きっと本記事でも掲載できるものに違いない。ものは試しに、全年齢向けメディアとして必要な処置を加えて、ふたつほど詠み上げてみよう。

 派遣社員の女性「そんなデカ⚫︎⚫︎⚫︎で⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎突くなんて⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎です、部長ぉっ(はぁと)⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎ですうぅっ(はぁと)」
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 ⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎上司「はははそうだよ、⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎だよ! ⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎めオラ!」
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 スズメ系女子「ちんっ(はぁと)⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎っ(はぁと)⚫︎⚫︎⚫︎、⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎(はぁと)」
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 おじいさんかおばあさんか分からない男子「俺の⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎を食べた⚫︎はここかいっ!? 悪いスズメだっ、お詫びに⚫︎⚫︎しろ! ⚫︎めっ! オラッ、⚫︎んで謝罪しろっ!! ⚫︎め! スズメ! ⚫︎!」
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 掲載できるかバーカ!

 なーにが⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎だ、7割伏せ字でもギリギリだわ! これ以上一文字でも掲載しようものなら、本当に筆者の首にかけられた鎌が振り下ろされるっての! こんなセリフが50個詰め合わされて販売されている? およそ正気の沙汰とは思えねえ。それでも、もしこれ以上の深淵を覗きたいと思った紳士諸君は、BOOTHでの販売ページから購入を検討してくれ。これ以上は掲載できないレベルなんだわ。
 

 そして改めて思う。

 この作品を本当にアニメ化し、地上波で放送できるのか? しようというのか? 世の中どうなってるんだ。大丈夫なのか。世界は。筆者は楽しみにしているが、楽しみにすればするほど同じ量の不安が募ってくるぞ……。ワクワク、ドキドキ、ガクガク、ブルブル……。

 ひょっとしたらアニメ制作者たちも同じ気持ちかもしれない。期待と不安。高鳴る胸と流れる冷や汗。膨れる希望と上がる血圧。天国と地獄。エロスとタナトス(生と死)。相反するふたつの心が、何もかもひっくるめて『ぬきたし』ファンである筆者の心を包み込み、縛り上げ、なんだか気持ちよくなってきた……。

 くり返すが、“ぬきたしカルタ”に収録されているのは、原作のほんのわずかを切り抜いたセリフに過ぎない。少なくともファミ通じゃ掲載できないような言葉が、作品内では日常会話として飛び交うんだぞ……? これをどう調理したら公共の電波を通して皆様のテレビに届くのだろうか、いや無理だろう。放送法の壁がある。BPOが見ているぞ。監督省庁である総務省が黙っちゃいないはずだ。知らんけど。
 
 しかし、恐ろしいことに、2025年7月18日より地上波での放送が開始され、何事もなく放送を終えてしまったのだ。何度目を擦ってもこの情報は消えやしない、どうやら幻ではないらしい。ふむ、世界はいま正気を失っているのかもしれないな……。

 ひょっとすると放送途中に何かの何かが誰か偉い人の目に触れて、途中から番組がナイスなボートに差し替えられる可能性だってゼロとは言えない。不安を感じている筆者はすでにBlu-ray BOXを予約済みだ。

 ちなみに、本作のBlu-ray BOXは、記事冒頭で書いた一騎当千の戦力を誇る敵軍BIG3のひとり“女部田郁子”のフィギュア付きで予約販売中だ。もともとの姿が掲載ギリギリの彼女だが、何がとは言わない、もとい言えないがパージ可能な差分パーツ付きとのこと。そのほか完全新作ショートOVAやオリジナルサウンドトラックなども詰め込まれた超豪華仕様。ここまで言っておいてなんだが、ぶっちゃけあまりにも内容が豪華なので、文句なしの満足度。気になった紳士諸君には予約することをオススメしよう。 

アニメ『ぬきたし』、刮目して観よ!

 というわけで、今夏のクールで筆者が激推しするアニメ『ぬきたし』を紹介してきた。伏せ字や婉曲表現が多すぎて紹介になっていたか若干不安がないわけではないが、アニメを見ていただければ、また、成人読者においては原作ゲームをプレイしていただければ、筆者がこれほど強く推す理由もきっとわかってもらえるはずだ。

 改めて記しておくと、アニメ『ぬきたし』はいろいろな意味で要注目の作品。そこには成人紳士主君待望のお色気……というよりも、むしろ突き抜けてバカバカしいと笑い飛ばせる雰囲気や、むしろ突き抜けて手に汗握る熱い展開、でもやっぱり突き抜けて⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎な桃色シーンの乱舞があったりするかもしれない。原作の破天荒なセリフや言葉たちが地上波放送でどう表現されるのか、筆者はこっそりと、今季ナンバーワンアニメとして楽しみにしている。

 果たしてアニメ化される『ぬきたし』、どんな内容に仕上がっているのか。毎週金曜日の放送を首を長く伸ばして楽しみに待つとしよう……。この記事で本作が気になった紳士諸君、ともに『ぬきたし』の新たな幕開けを待とうじゃないか。

TOKYO MX1ではとある“特殊な放送”も実施

 ここまで紹介してきたアニメ『ぬきたし』だが、TOKYO MX1ではとある“特殊な放送”が行われていた。放送情報をどれどれと覗いてみると……。

 “音声のみ放送”。

 ……やっぱり許されてないじゃねえか!!
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 こんなスタートダッシュを迎えた本作、果たして無事最終話まで放送されるのだろうか。いろんな意味で今後の展開が気になる作品だ。

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集計期間: 2025年07月26日13時〜2025年07月26日14時