【漫画の裏側を語る!】『チェイサーゲーム』原作コラム 『デバッグルーム』シーズン2 第44回

【漫画の裏側を語る!】『チェイサーゲーム』原作コラム 『デバッグルーム』シーズン2 第44回
シーズン2 第44話 “ 失われた楽園(11)”
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熱海の温泉旅館で第2回合宿スタート

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 これは私も過去に経験がありますが、本当に熱海の温泉旅館をとって合宿をすることがあるんですよ。

 どちらかというと、やはりアニメ業界の文化だとは思うのですが、正直ゲーム業界でも同じようなことはやっていますね。

 で、作中にもあるように合宿に参加される方々のグレードに応じてそのまま宿のグレードも変化していく感じです。なかには脚本家さんのために高級ホテルを手配してそこに缶詰め状態で仕事(執筆)をしていただく、なんてケースもありました。

 一般の方からすると「なんで? 自宅で脚本を書けばいいし、会議をするなら会社の会議室でよくない?」と思われるかもしれませんが、こういう非日常感を演出して用意してあげないと本当に書かない人がいるんですよね(切実)。

 次回以降のエピソードでもこういった「なんで?」が作中で解説されていきますので、心して読んでくださいね。

何もわからない西川さんと慣れすぎてしまっている蓮実さん

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 集合時間にまともに来ないこともよくあることとして完全に慣れてしまっている蓮実さんと、その都度驚いている西川さんの対比がおもしろいですね。

 そして、こういった癖のあるクリエイターとのやり取りは基本的に個人LINEになります。

 西川さんが驚くのも無理はない話ですが、個人の労力をどれだけ割くかがカギとなってくるのです。この手のクリエイターはメールを送ってもまず見ない。見たとしても見ていないふりをされますし、チャットツールも確認してくれません。

 だから結局は個人LINEでやり取りをするようになっていくのです。

 そのLINEですら既読(未読含む)無視されてしまうことを多いんですけどね。

 ここまで言えば、作中でどれだけ蓮実さんが気に入られていてうまくやっているのかが伝わって来るかと思います。

この汚らしい手を放してください

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 じつは今回のエピソードはサイバーコネクトツー社内で事前に行っている脚本デバッグ中にも物議を読んだ内容でもあるのです。

 「いくらなんでも酷すぎる」

 「まるで性接待だし、まさに上納じゃないか」

 「これを肯定していいんですか?」

 こういった意見が飛び交いました。まだエピソードの途中なのでいまの段階で(ましてやコラムで)答えを言ってしまう段階ではありませんが。

 一応、言っておくと、「現実はこれよりもずっと酷い」ということです。

 「だからいい」という話ではありませんよ、決して。

 『チェイサーゲーム』のシーズン2の全体を通してお伝えしたいと思っているテーマに基づいて物語は進行しています。

 ぜひこのあとの展開を含めて飲み込んで見届けていただければと思います。

松島先生の次回予告カット

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 西川さん活躍か!? と思いきや廊下で倒れている西川さん……。それにしても衝撃的な第44話でしたが、どういう展開になるのか目が離せませんね。

 次回マンガ『チェイサーゲーム』は2025年3月17日(月)に掲載予定です。
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集計期間: 2025年03月16日23時〜2025年03月17日00時