『リネージュ2M』課金で強くなれない新サーバー“エデン”登場。“ゆっくり遊べるMMORPG”を夢見たTime to Winへの原点回帰

byカイゼルちくわ

『リネージュ2M』課金で強くなれない新サーバー“エデン”登場。“ゆっくり遊べるMMORPG”を夢見たTime to Winへの原点回帰
 2024年8月21日(水)、NCSOFTが提供するオープンワールドRPG『リネージュ2M』にて、大型アップデート“クロニクルY2K”が実装された。

 このアップデートで新サーバー“エデン”が登場。こちらのサーバーでは、原作にあたる『リネージュ2』のような従来のMMORPGの感覚をより強く楽しめるのだという。
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この記事はNCSOFT『リネージュ2M』の提供でお送りします。
 エデン サーバーはいろいろな要素が追加されてきた『リネージュ2M』をリリース時に近いシンプルな状態、言わば原作『リネージュ2』に近い体感を得られるように調整された状態でプレイできるようだ。特徴はいくつもあるが、中でもユニークなのは“課金するだけでは強くなりづらい”という点。さらに、課金通貨“ダイヤ”の陰に隠れがちなゲーム内通貨“アデナ”が輝くサーバーでもあるのだ。

 誤解を恐れずにあえて言うと、
お金で解決できないのである。
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『リネージュII』には当然ダイヤなどなく、貨幣と言えばアデナのみだった。アデナ稼ぎに一喜一憂していた、あのころの感覚が甦るというのだろうか。
 “あのころ”を思い出しつつ、のんびり楽しめそうなエデン サーバー。黎明期からMMORPGを遊んできた筆者が実際にプレイしてみた感想も含めて語っていきたい。
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2004年のころに戻れると聞いたら、当時からMMORPGを遊び続けた身としてはログインせねばなるまい。

課金では強くなれず、アデナが輝く世界

 まずはエデン サーバーの特徴を、簡単に整理してみよう。

  • 使用可能な武器種(クラス)が6種類(※既存サーバーでは13種類)
  • アデナでフリー クラス チェンジが可能(※既存サーバーでは要課金)
  • 超越、昇格、継承システムがない
  • 入れるダンジョンコンテンツが4種類
  • 伝説級クラスとアガシオンは1種ずつのみ
  • 一部のクラスとアガシオンの召喚に天井システムあり
  • 課金で進行可能なキャラクター強化要素を一部制限
  • 英雄級クラスや英雄級アガシオンのカード交換(引き直し)がアデナで可能

 原点回帰というコンセプトでは、本作では過去に“パプリオン”サーバーが登場している。ただ、こちらは当時実装済みだったすべての武器種が使用可能であったりと制限要素はそこまで多くなく、あくまで
“『リネージュ2M』をゼロからみんなで始める”サーバーだった。エデン サーバーはさらに回帰し、原作の『リネージュ2』に近付けている。
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これが現在の『リネージュ2M』メニュー画面。かなり項目が多い。
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こちらがエデン サーバーのメインメニュー。格段にすっきりしている。
 まずプレイヤーとして気になるのは、“価値尊重ワールド”というコンセプトだろう。具体的には、以下のものを制限、あるいは実装自体していない。

  • コレクション専用アイテムの販売
  • 販売商品を大量に用いた製作
  • クリスタルや高級クリスタルを含んだパッケージの販売

 つまり、“課金で一気に強くなる”方法が大きく制限されているわけだ。基本無料オンラインゲームはPay to Win(課金して勝つ)の側面が強くなりがちだが、プレイヤーはいつか課金に疲れてしまう。
『リネージュ2M』はエデン サーバーを導入することで、Time to Win(長く遊んだ人が勝つ)への原点回帰を選んだのだ。じっくり遊んだほうが強い。つまり、Play to Winである。

 同時に、レアリティで最高等級の伝説級クラスとアガシオンが、“デーモン スレイヤー”と“バイウム”の1体ずつのみなので、最強を目指すうえでも一定額以上の課金は必要ない。ましてや天井システムが用意されているので、いわゆる“廃課金”をする余地がない。課金でのキャラクター強化は、かなり早い段階で頭打ちになる。
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 こうしてダイヤの使い道が絞られる反面、本サーバーではアデナの出番が非常に多い。まず、本作では“獲得券”でクラスとアガシオンを獲得する(いわゆるガチャ)で高い等級のものが出た場合、ダイヤでランダムな“交換”が可能だ。同じ等級で、よりほしいクラスやアガシオンが手に入る可能性が劇的に増えるため、ダイヤのいちばん大事な使い道といっても過言ではない。

 エデン サーバーではこの交換をほぼアデナで行なえる(3回アデナ、最後のみダイヤ)。もともとのシステムに慣れた身としては、「いいんですか!? 金はいらないんですか!?」と目をむくところだ。筆者のプレイスタイル的には、交換はいちばん課金する部分。レアドロップを取引所で売ってこつこつ貯める時代に終止符を打つときが来たのか。
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 また、しれっと実装されている“ソウルショットの刻印が特定の段階まで100%成功”という点にも驚かされた。ここも課金による時短ポイントで、課金で手に入れたクリスタルを失敗で溶かし、喪失感を味わっていた人も多かったはずだ。
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ソウルショットは火力をかなり底上げできるので、100%成功でさくさく強くなれるのはかなり気持ちいい。
 さらにエデン サーバーでは、“クラスチェンジ”も少額のアデナで可能となっている。これも既存サーバーでは大量のダイヤが必要かつ特定のイベント期間などでのみ実行可能な要素だった。

 本作ではさまざまなクラスを自由に切り替えて戦えるが、伸ばした能力値は固定。さらに各武器種の専用武器をがっつり集中して強化するため、ひとつの武器種に絞ってプレイすることが多い。この能力値の割り振りや強化した装備の種類、獲得したスキルなどをすべて他の武器種のものに置き換えられるのが、本作のクラス チェンジだ。

 ぶっちゃけ数万円の課金を要することさえあるので、フリー化しているのには心底驚いた。
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フリー クラス チェンジはレベル40から可能。ここまでにいろいろな武器種を試し、フリー クラス チェンジで本命に決めるのもあり。

こつこつ狩りをして稼ぐ、懐かしくも新しい世界

 『リネージュ2M』のプレイヤーほど驚かされるであろうエデン サーバー。フリー クラス チェンジでやり直せることも含め、初心者や初プレイの皆さんにおすすめできるサーバーでもある。

 逆にベテランプレイヤーや復帰勢のプレイヤーには、アデナの重要性がこれまでより高いことを踏まえて、いままでのサーバーとは異なる“金策”を最重視した武器種選択を突きつめてほしいところ。
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筆者含め、回復スキルがあるので回復アイテムを節約できるオーブを使っている人が多い印象だが、敵を倒す効率は他武器種のほうがよさそうだ。
 また、ダンジョンコンテンツが最低限である点も、プレイスタイルに大きく影響してくる。時間制限があるダンジョンも最低限なので、いわゆる“日課”が大きく減っているのがとくに大きい。

 昨今のオンラインRPGでは、日課に時間を取られることがストレスになりやすい。時間がなくて自由なプレイができなかった人も、浮いた時間で自分がほしいレアドロップ品が手に入るフィールドでの放置狩りや、なかなか顔を出せなかったボス モンスター狩りなどに、プレイ時間を回せるようになるわけだ。アデナだけでなく、レアドロップ品を取引所で売ることでダイヤを得る機会も増えたように感じる。
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筆者としては種類が減ったことで、これらのダンジョンもアデナや経験値、レアドロップ品などを通常フィールドより多めに手に入れられる場として再評価できそう。
 それと個人的に育成面で嬉しいのが、“超越”や“昇格”、“継承”などの、いわゆるエンドコンテンツにあたる育成要素が実装されていないという点。強くなれるのはうれしいが、これらの強化に要求される素材を集めるのにかかる時間や労力、割かれるプレイ時間を考えると、日課以上のプレッシャーを感じてしまうからだ。

 これらの要素がそもそも“ない”と言われると、一気に肩の荷が下りる。のんびりと、とくにそうしたハイエンドな目標を考えずに単純明快なレベル上げとアデナ稼ぎを続ける。既存サーバーではダイヤを強化要素に使うためカツカツだったが、このサーバーでならわりと好きなことに使えてショッピング気分を味わえそうだ。これはたしかに
『リネージュ2』時代、PCデスクに腰をすえて延々と狩りをしていたあのころの感覚に近い。
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遠大な目標などはなく、ただレベルを上げて装備を手に入れるために狩り続けるのが楽しかった。“あのころ”はMMOもそれくらい単純だったのだ。
 日課の義務感やハイエンド育成の壁といった、プレッシャーにもなりうる要素もなく楽しめるわけだが、そうした原点回帰のプレイ感覚を“いま”楽しめるという点も大きなメリットだ。本作には“あのころ”にはなかった、さまざまな便利な環境が多数用意されている。

 MMORPGを昔遊んでいた人なら、「自動で狩ってくれる機能があればなぁ」と思いながら何時間もマウスを動かし続けた記憶もあることだろう。クエストの自動進行やオート狩り、ゲームを閉じても狩りを続けてくれる“ログアウト プレイ”などは、当時から考えれば夢のような機能だ。
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ログアウト中も狩りを続けてくれる。当時のMMORPGプレイヤーにはノドから手が出るほどほしかった機能だろう。
 「こんな機能があればなぁ」と思いながらPCのMMOをプレイしていた人には、ぜひ『リネージュ2M』を遊んでみてほしい。当時夢見た機能のほとんどが実現しており、驚かされるはずだ。あのころ見た夢が現実になるほど技術は進歩したのだなぁと、感慨深い。

 スマホではなくPCで遊ぶメリットも、アデナ稼ぎが重要なこのサーバーでは見出せる。放置狩りが必然的に多くなるので、過熱するスマホよりはPCのほうが最適なのだ。PCでなら放置狩りをしつつ動画を見たりといった、複数窓を開いての“ながらプレイ”もしやすい。
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この原稿は放置狩りをしながら書いている。画面右上のクエスト枠さえ見えていれば管理できるので、とても助かる。
 また、本作はNCSOFTのサービス“PURPLE”のランチャーから起動するタイトルとなっており、ストリーミング機能“PURPLE On”にも対応している。PCでゲームを起動したまま、その画面をスマホにストリーミングし、さらにタッチ操作でプレイも可能なのだ。

 ちょっとトイレに立つとき、炊事洗濯などの家事をしたいときも、PCでプレイしているオート狩りの様子をスマホで確認できる。一度ログアウトしないとスマホでのプレイに切り替えられないクロスプラットフォーム形式とは異なり、スマホでのプレイにシームレスで切り替えられるのが便利だ。
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PURPLE Onを使えばこの通り、PCでのプレイ画面をスマホ上の簡易ストリーミング画面で見つつ、消耗品の残数なども確認できる。
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このように本格的なストリーミング画面に切り替えれば、スマホタイトルのようにプレイできる。
 また、効率的な狩りを突きつめるだけでなく、のびのびと遊ぶという意味でも
、ほかのプレイヤーと“血盟”でコミュニティーを築くこともおすすめしたい。血盟に入るだけで経験値ボーナスなどの育成メリットが得られるのはもちろん、本作は人とのつながりが大事で、なおかつ楽しい要素となっているタイトルだ。

 このサーバーでは誰もが課金で一気に強くなれないぶん、いっしょにこつこつ強くなっていく仲間たちの存在は、大きなプレイモチベーションになるはず。長い旅になるのはお互いさまということで、かつて朝日が昇るまでチャットでダベっていた“あのころ”を思い出してみるのもいいかと思う。
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特典のためだけに血盟に入るのも全然あり。従来の血盟戦(というか、MMORPGのギルド系コンテンツ全般)は少数が突出して強くなりがちなので、こののんびりペースのサーバーではどうなるか注目したい。

サポートからがっつり系まで、イベント各種開催中

 エデン サーバーでは初心者や久々にプレイする復帰勢でも安心できるイベントやキャンペーンが用意されている。筆者もこれらの恩恵を受けつつプレイしてみたが、序盤の育成が既存のサーバーよりもかなり楽だった。
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ふつうのサーバーだと苦労しがちな序盤の難関“処刑場”も、1回も倒れずに突破できた。オーブで回復を駆使しても相当きついところだったはずなのだが。
 以下、イベントとキャンペーンの一部を紹介していく。

ワイバーン ブレスレット

日時:2024年10月16日(水)まで
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 シーズンパスで序盤には心強い装備“ワイバーン ブレスレット”に加えて、こちらのブレスレット専用の強化スクロールやその他装備、育成支援アイテム類が手に入る。プレミアム報酬の解放がダイヤではなく50000アデナで可能なので、こちらもぜひ忘れずに。

 最終的には英雄級のアガシオンが手に入るという豪華さだが、“加速ポーションを使う”などのとくに意識しなくても達成できるデイリーミッションで進められるうえ、本サーバーで大事なアデナも大量にもらえる。レベルアップとはまた別に、進める達成感やキャラクター強化の実感が得られるシーズンパスだ。

ファースト ヒーロー

日時:2024年10月16日(水)まで
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 こちらもシーズンパスで、ワイバーン ブレスレットと同様に簡単なミッションでアデナがたっぷりもらえる。100000アデナでプレミアム報酬を解放可能。

 このシーズンパスイベントの一環で、英雄級クラスを入手した場合は英雄級アガシオンを、英雄級アガシオンを入手した場合は英雄級クラスを、それぞれひとつ獲得できるのもお得。英雄級のクラスやアガシオンの獲得を目指すうえでの、いいモチベーションにもなるかと思う。

ザ ファースト レイド:アンタラス

日時:2024年9月6日(金)

 のんびり楽しんでいくとはいえ、強くなったらその力を振るってみたくなるもの。英雄級のクラスやアガシオンを手に入れたら、ぜひ挑んでみてほしいのがこちらのレイドイベントだ。

 『リネージュ』シリーズのボス モンスターと言えば巨大なドラゴンだ。その内の1体である“アンタラス”がレイドイベントに登場する。本イベントにはレベル50以上のプレイヤーが先着1000名まで参加でき、プレイに役立つさまざまな報酬を手に入れるチャンスだ。
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当レイドダンジョンは9月6日の20時30分に開場。参加券はレベル50になったらアデナで製作可能だ。まだ参加準備は間に合う!

ウンディーネの寺院

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 レアドロップやドロップの快感自体を味わいたい人にこそおすすめしたい、週制限型のダンジョン。1週間で3時間入ることができる。

 このダンジョンでは“アンタラス イヤリング”や“ヴァラカス イヤリング”といったレアアクセサリーのドロップが狙えるのはもちろん、そのかたわらで“クリスタル”や“高級クリスタル”もざくざくと手に入る。先述のとおり精霊刻印の確率が100%になっているため、クリスタル類は稼げば稼ぐだけ、失敗なくキャラクターの強化につながるのがうれしいところ。

エデンのゴールデン ピッグ

日時:2024年9月11日(水)まで
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 イベント期間中、正午と20時に各地に出現する“亀裂”のボスが“エデンのゴールデン ピッグ”になる。攻撃したキャラクター全員が“勇猛の勲功箱(刻印)”や“ゴールデン ピッグのへそくり袋(イベント)”を獲得可能。大量のアデナを稼げるチャンスだ。

エデンの装備強化支援

日時:2024年10月2日(水)まで
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 期間中は毎日、格安のアデナで装備強化用のスクロールを入手できる。忘れず毎日入手して、いろいろな武器種とクラスを楽しむのと同時に、装備を強化して楽しもう。

 ほかにも事前登録特典を逃してしまった人向けに、2024年9月25日(水)メンテナンスまでは公式サイトで“後発隊クーポン”が発行できたりと、ほかにもお得なイベントやキャンペーンが多数。エデン サーバーに興味を持ったという人は、ぜひこの機会に特典をもらって、のんびり楽してプレイしてほしい。
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