The Plane Effect - サラリーマン -(プレイステーション5)のレビュー・評価・感想情報
サラリーマンの帰宅をアドベンチャーゲーム化する発想がいいね。さらに、退廃的な世界を混ぜることで、独特なディストピア世界構築に成功。広めの各ステージは、調べられる場所がわかりづらいうえに少なく、難度は高め。一方、ヒントありだと物語は楽しめるが、正解を追うだけの形に。独自の世界を探索できるからこそ、正解以外を選んだときのリアクションが充実していれば、探索を楽しめたかな。
週刊ファミ通1720号より
アート風のビジュアルと、文章を一切使わずに描かれる不思議なストーリーが興味を引く。手探りで答えを見つけていく脱出ゲーム的な作りが好きなら楽しめるかと。選択したゲームモードによっては、ヒントや正解へ導くガイドを表示させられるのは助かる。ただ、主人公の鈍い動きは操作が重たく感じてストレスに。アクション要素を含むパートもあるので、もっとスムーズに動かせるとよかった。
週刊ファミ通1720号より
まるで芸術的、実験的なショートムービーを鑑賞しているかのよう。色彩の乏しい世界に、ひとり取り残されたサラリーマンから漂うやるせなさ、もの悲しさ。取って付けたような謎解きがもたらす物語の展開は、シュールであり、現実や未来を示唆しているようでもあり。先へ進むための手続きの際には、正直、もどかしさを感じるほどスローなテンポですが、哀愁を生み出す作品の味ともなっています。
週刊ファミ通1720号より
ハードボイルド&ファンタジーなグラフィック世界に惹かれます。重たい操作感覚や、アクション実行時の十分にとられた“間”はムード作りに貢献していますが、解法を見つけるまでデストラップにはまり続けるゲームプレイとの相性はもうひとつ。テキストを極力排したストーリーテリングで得られる情報が少なく、よほどの“補完力”がないと、各場面がうわべだけ取り繕われたものに見えてしまうかも。
週刊ファミ通1720号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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