Vampyr(プレイステーション4)のレビュー・評価・感想情報
主人公の設定とそれを取り巻くドラマが最高。吸血で命を奪うと多くの経験値がもらえますが、市民にもそれぞれ背景があり、葛藤が生まれるようにしてあるのがニクイ。おいしく育ててから吸血するのも別格の味わいですけどね。登場人物どうしが複雑な関係を築いているのがユニークで、会話でヒントを聞き出し真相を探っていく過程がおもしろい。会話劇の側面が強い部分は好みが分かれそう。
週刊ファミ通1672号より
ダークな世界観と物語に惹きつけられる。街の住人ひとりひとりに個性があり、住人どうしの関係性なども含めて緻密に描かれているのがいい。自身の強化と市民の命を天秤に掛けるような、悩ましい吸血行為のシステムもおもしろみがあります。ただ、バトルに関しては、いまひとつに感じるところがちらほら。行動範囲が広くなるとマップの移動も面倒で、もっとスマートに進められる手段が欲しかった。
週刊ファミ通1672号より
霧が立ち込める不気味なロンドンの街がいい感じ。街の人々との会話はボリュームがあり、秘密を探る過程は探偵気分にもなります。相手を知るほど血が良質になり、吸えば手っ取り早く強くなれますが、仲よくなった人を手に掛けられない、でも敵は強いし、倒さなければ先へ進めないし……という葛藤がたまりません。吸血を織り交ぜて戦うバトルも歯応えがあります。欲を言えばファストトラベルがあれば。
週刊ファミ通1672号より
さまざまなキャラとの対話や行動によって物語が分岐。吸血鬼として善悪を決断していく主人公の苦悩が上手にゲームシステムに落とし込まれている。反面、バトルは同じパターンのくり返しになりがちだったり、マップの作りが複雑で、かつファストトラベルがなく手間に感じるなどストレスも。アドベンチャーとしての駆け引きはおもしろいが、アクションの醍醐味や爽快感にもうひと声欲しいところ。
週刊ファミ通1672号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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