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【漫画の裏側を語る!】『チェイサーゲーム』原作コラム 『デバッグルーム』シーズン2 外伝 3つのリンゴ編

【漫画の裏側を語る!】『チェイサーゲーム』原作コラム 『デバッグルーム』シーズン2 外伝 3つのリンゴ編
シーズン2 外伝 3つのリンゴ編”
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実在した人間のエピソード

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 この外伝の中に登場する(本編にも登場していますが)「三つのリンゴ」というキーワードはかつて私自身が直接的に聞いた話なのです。

「あの人はね、3つともリンゴを食べちゃう人なんですよ」

 とあるゲームメーカーの幹部が自社の代表(社長)のことを指して言った比喩的表現ではあるのですが、いつまでも私のなかにこの言葉が刺さっていたので使わせていただきました。

 誰の言葉で、どこのゲーム会社の人のことなのかは絶対に分からないようにする、ということを条件に使用許諾を当事者からいただきました(だから新沢の師匠筋にあたる架空の映画監督に発言してもらいました、なので大丈夫)。

 たしかに実在するその人のことを思い浮かべると「全部を手に入れないと気が済まないタイプのクリエイター社長」という印象なので絶妙な表現だと思います。

 というか、ゲーム業界ってそういう人だらけなので個人を特定するなんてことはそもそも不可能だって改めて思いました。

 そして、そうじゃないと生き残れないということも事実なんですよね。

 しかし、リンゴが3つあったら3つとも食べちゃう人って感じ悪いですよね(私は決してそんなことはしませんよ)。

映画監督のモデルは言わずもがな

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 じつはこれまでの本編のエピソードのなかでも、新沢の助監督時代のシーンは描かれていて、師匠にあたるこの映画監督は登場していたのでした。

 で、マンガの中ではこの映画監督の名前は明示されていないですが、松島幸太朗に渡してある原作脚本の中ではハッキリと“黒沢”と書かれています。

 というか、この外伝の中にあるセリフを読めば「あ、この人は黒澤明監督をモデルにしているんだ」ってことが(映画マニアの方であれば)気づかれたかもしれません。

 本当に黒澤明監督は助監督不要説と「監督になりたければ脚本を書け」とおっしゃっていたんですよね。

 あ、一応補足しておきますが、助監督という役割が無駄とか不要だという意味ではなくて、意味の無い下積みをやって無駄に時間を浪費するな、というメッセージですよ?

 これは映画業界に限らずどんな世界でも同じ考えかたが通用する大事なメッセージだと私は思います。

 あとこれも言っておきますが、黒澤明監督はこんな暴力的な方では無いですよ(マンガ的な演出です)。

次回から連載形式が少し変わります

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 次回は本編第58話から順に掲載されていくわけですが、ここからが単行本第15巻掲載分ということになります。

 で、単行本第15巻の台割を弊社内と編集部とも相談して、漫画本編4話+外伝+漫画本編4話+外伝、という形式に切り替えることにしました。

 単行本準備のための休載期間をあまり長くならないようにするのと、松島幸太朗先生の連載ペースを安定させるための施策だと思ってください。

 これまでもその都度話し合いながら連載ペースを安定させるために色んなやりかたを試してきてはいたのですが、このスタイルがいちばん安定するのでは? というやりかたに辿り着きましたのでこれでやってみようと思います。

 もちろんやってみて、それでも上手くいかない時はまた新しいプランBを考えますけどね。

 まずはやってみますよ。

 ということで、シーズン2のクライマックスはもう少し続きます。

 最後までよろしくお願いします。

編集部コメント

 なんと、今回登場した監督のモデルは黒澤明監督だったのですね。一方で”3つりんご”の出展の話も気になるところですね……。

 
 次回の『チェイサーゲーム』は、2025年11月17日に公開予定です。
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