グラフィック3D、システム2D+アルファのフライトアクション。

夢の世界の平和と自らの勇気を取り戻すため、プレイヤーキャラクターの少年と少女は、夢の世界の住人ナイツと同化してステージを飛び回ります。

操作がほぼ2Dなので「自由に」とはいかないけれど、その分扱いやすくなっています。

同化は時間切れになると解除されてしまいますが、そこでゲームオーバーではなく自分の足で走ってプレイを続け、同じ世界を別の角度から見ることになります。

全くプレイ感覚の異なるこの状態からでもステージクリア可能なのが、なんか新鮮でした。
次のステージへ進むための条件を満たすのは、多分、無理だと思うのでゲームのクリアだけを目指すなら無意味なのですが。

意味がないといえば、夢の世界の住人ナイトピアンたちの存在。
彼らは単にステージの中で生きているのですが、ナイツがかまうこと(たいていクリアの足かせになる行為)で繁殖し進化します。

進化したからといって何かの役に立ってくれるわけでもありませんが、彼らのコーラスによってBGMがどんどん変化していき、にこやかにナイツを迎えてくれるだけで幸せな感じ。

愛らしいピアンの成長を見守るのは、華麗な飛行を駆使してハイスコアを目指すのと並んで、幾たびも夢の世界を訪れる動機となっています。

BGMは変化するというだけでなく、音自体が、BGMも歌も効果音も素敵です。
得点時に鳴る効果音は、連続得点とともに高まっていき、独特のプレイ感覚の心地よさを加速してくれます。

ただボス戦は、何をどうしたらいいのか分からない内にやられてしまう、あるいはもっと悪いことに何をどうしたらいいのか分からない内にクリアしてしまうことがあり、改善の余地があります。

それからオープニングムービーは、ゲームをスタートしてから(一回見るまではキャンセル不可で)流れる仕様にすべきだったと思います。
物語を楽しむ上で重要なのに、スタート画面で何の入力もしないと流れるデモ扱い、しかも確か二周目だったのはいかがなものでしょう。

俺みたいに新しいゲームを起動したときは、とりあえず三、四周デモが流れるにまかせるプレイヤーは珍しくもないでしょうが、多数派ではないですよね。