●仲間たちとともに運命を切り開こう!
始めて遊んだアクションRPGは、1993年にスーパーファミコンで発売された『聖剣伝説2』だった。キャラを操作し、フィールドを自由に移動してモンスターを攻撃するという、アクションRPGならではの戦闘システム。一般的なRPGのコマンドバトルとは異なる内容に、友だちといっしょに夢中になって遊んだことを覚えている。それから『イース』シリーズなど、さまざまなアクションRPGをプレイしてきたが、今回紹介する『イノティア戦記3〜カーニアの子供たち〜』もそれら名作と同じように時間を忘れて遊べる1本だ。
▲画面左下の方向キーをタップしてドラッグすることでキャラが移動し、画面右下のアクションアイコンをタップすると攻撃や会話などを行える。また、アクションアイコンの周囲に配置された短縮キーにスキルやアイテムをセットしておくと、タップするだけで使用できる。 |
方向キーでキャラを操作し、アクションアイコンで敵を攻撃するという戦闘システムは、まさに往年のアクションRPGそのもの。決して目新しさはないものの、「アクションRPGってこうだよね」という基本がしっかりと抑えられており、非常にとっつきやすく、どこか懐かしさすら感じられる。ストーリーも、主人公ルーシェンが過酷な運命に翻弄されながら、仲間たちと力を合わせて冒険していくという王道ファンタジーもので親しみやすい。本作のストーリーは王道な設定をベースにしつつも、過去と現在が交互に描かれる緻密な構造になっているのもポイント。過去に登場した少女が現在で仲間に加わるなど、過去と現在が少しずつリンクしていき、謎が明かされていく展開にハマってしまうハズ。また、メインストーリーの合い間に登場する「モンスターのトサカを集めてきてくれ」、「モンスターを退治してくれ」といった内容のクエストは、短時間で達成できるバランスのよさ。家でじっくり遊ぶもよし、電車の移動中や仕事の休憩時間にサクっと遊ぶもよしの、誰でも手軽にプレイできる内容になっている。
先述したアクションRPGらしい“安心感”がある上で、戦略的なバトルを堪能できるのが本作の大きな特徴だ。本作の戦闘はバーバリアン、テンプラー、ローグ、シャドウハンター、アークメイジ、プリーストの6つの職業の中から3人のパーティーメンバーを選び、操作するキャラを入れ替えながらくり広げていく。職業ごとにステータスや覚えられるスキル、装備可能なアイテムなどに違いがあり、どの職業をパーティーに加えるかによって、戦いかたも大きく変わる。
さらに言うと、スキルはキャラがレベルアップしたときに得られるスキルポイントを振り分けて成長させることができ、どのスキルを優先的に伸ばすかによって、同じ職業でもその戦いかたや役割が変わってくるのだ。例えば、バーバリアンには両手武器を装備したときの物理ダメージを上昇させるスキルがあるのだが、このスキルを成長させて“両手武器でガンガン攻撃する!”といった育てかたもできるし、片手武器と盾を装備させて生存率を上げ、攻撃用のアクションスキルを成長させて“スキルメインで戦う!”といった育てかたもできる。私は考え込んでしまうタチなので、「このキャラはどう育てるべきか……」と、誰かが仲間になるたびに先に進みたい気持ちを抑えて思案した。そのぶん、試行錯誤した末に安定して戦えるパーティーが完成したときの喜びは格別! 最終的に攻撃力の高いバーバリアンと、ゴーレムを召喚して戦力にできるアークメイジ、回復が得意なプリーストを加えたパーティーに落ち着いたが、読者の皆様もいろいろと試行錯誤して、自分だけのベストパーティーを作り、本作を遊び尽くして欲しい。(ジャイアント黒田)
▲ルーシェンは職業が決まっておらず、6つの職業の中から好きなものを選択できる。この後、職業は変えられないので慎重に選ぼう。 |
▲勇者の紋章というアイテムを使うと、名前のないキャラを仲間にできる。特定のキャラが仲間から外れたときなど、仲間が少ないときに頼りになる。 |
【イノティア戦記3〜カーニアの子供たち〜】
メーカー:Com2uS
配信日:配信中
価格:600円[税込]
対応機種:iPhone/iPod touch