スタジオツアーからのアップデート情報を紹介
2012年6月5日~7日(現地時間)まで、アメリカ・ロサンゼルスのコンベンションセンターにて開催された世界最大のゲームの見本市、E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)2012。会期最終日、マイクロソフトブースでは同社主力タイトルのプレゼンテーションが実施された。こちらの記事では『Halo 4(ヘイロー 4)』(2012年11月8日発売予定)、『Fable: The Journey(フェイブル:ザ ジャーニー)』(2012年秋発売予定)、『Forza Horizon(フォルツァ ホライゾン)』(2012年秋発売予定)のプレゼンをお送りする。とは言え、今回のプレゼンは基本的に、過去にファミ通.comで掲載した各タイトルのスタジオツアーで披露されたデモに準じるものだった。以下にそれぞれの記事リンクを貼っておくので、ゲームの具体的な内容について知りたい人はまずそちらを見ていただくとして、本記事では“スタジオツアー以上の情報”に限定してお届けしていこうと思う。
<『Halo 4』スタジオツアー記事リンク>
『Halo 4』スタジオツアー特設サイト
<『Fable: The Journey』スタジオツアー記事リンク>
『Fable: The Journey』最新プレイアブルデモをリポート
『Fable: The Journey』のキーマンふたりにインタビュー
『Fable: The Journey』のリードアーティストを務める日本人クリエイター齊藤崇人氏インタビュー
<『Forza Horizon』スタジオツアー記事リンク>
ゲームの中にフェスを再現! 『Forza Horizon』の全容が明らかに
デザインディレクターに『Forza Horizon』の気になるところを聞いた
PlaygroundとTurn 10のキーマンにインタビュー
『Halo 4』の“プロメシアン”は“フォアランナー”のウォーリアー?
E3 2012で、本作から登場する新たな敵“プロメシアン”の存在が明かされた『Halo 4』。プロメシアンがどんな敵なのか、というのはこちらの記事ですでにお届けしているが、今回のプレゼンではより詳しい生態がフランチャイズ デベロップメント ディレクターのフランク・オコナー氏より明かされた。同氏の話によれば、プロメシアンは人型の“ナイト”をリーダーに、犬のような“クローラー”、浮遊型の“ウォッチャー”がチームを組んで行動しているのだという。チームと言っても、ナイトが指示を出しているとか単純な話ではなく……なんというか事態はもっと深刻だ。彼らは戦闘中に仲間を作り出すのである。具体的にはナイトはウォッチャーを、ウォッチャーはクローラーを作る。つまり、ナイトを倒さない限り敵は延々と湧いてきてしまうのだ。しかし、ナイトはリーダーだけあって強敵で、しかもクローラーとウォッチャーの後ろにいることが多いので、最初に倒すというのは困難。幸い、作り出すペースはそれほど早くないようだが、かなり戦略的な立ち回りが求められることに違いはない。またプロメシアンの存在について、フランク氏から気になる発言も。いわく、プロメシアンは“フォアランナー”のウォーリアーのようなものだという。フォアランナーは、高い知性と技術力で繁栄を誇ったものの、戦争によって絶滅したと言われている存在。物語のキーとなる、兵器“ヘイロー”を作り上げたのも彼らだ。『Halo(ヘイロー)』シリーズでは第1作目からフォアランナーについて触れていたものの、フォアランナーそのものが登場することはなく、またその存在についても多くの謎を残す語り口だった。フランク氏によれば『Halo 4』ではその辺りがクリアーになるかもしれないとのことだが……。
『Fable: The Journey』のボスバトルは頭を使って戦う
今回新たに公開されたコンバットシーンでは、本作から新たに登場するモンスター“ホロウマン”、そして主人公“ガブリエル”の数十倍はあろうかという体躯を誇るボス“トロール”との戦いを見ることができた。ホロウマンはすでにスクリーンショットでも公開されている、スケルトンタイプのモンスターで、槍を投げてくるもの、ソードで斬りつけてくるものなど武器を使った攻撃を行なうところが特徴的だ。これらのモンスターとの戦いでは、部位破壊が攻略のキモとなる。武器を持ったホロウマンだったら、武器を持っている側の腕を魔法で吹き飛ばすことによって武器攻撃を封じられるし、盾で身を守る“シールドホロウマン”や“エリートホロウマン”に関しては盾を持った側の腕を破壊しなければまともにダメージを与えることは難しい。しかし、武器&防具を封じても安心できない。攻撃の術をなくした彼らは、つぎは自分の体を武器にする。具体的には頭突き攻撃を行なってくるのだ。しかし、それも頭を魔法で吹き飛ばせば防げる。部位破壊が発生する敵に対しては、ただダメージを与えるのではなく、戦略的な立ち回りが必要というわけだ。
戦略的と言えば、トロールとの戦いもふつうに攻撃をしているだけでは勝利が難しい。まずは防御に関して。トロールはその体躯を活かして巨大な岩を投げてくるのだが、これは通常のガードでは防ぐことができない。物体を弾き返す、捕らえて任意の方向へ投げ飛ばすといった効果の魔法“プッシュ”で対処するのだ。一方で、攻撃はと言うと……岩の化物とも言えるトロールは非常に防御力が高いため、ふつうの魔法ではほとんど効果がない。ではどうするのかと言うと、トロールの頭上にぶら下がっている巨大な剣(恐らく、これによってトロールはいままで封印されていた)を落としてやればいいのだ。タイミングを見計らって、鋭利な破片を召喚する魔法“シャード(Shard)”を放ち、巨大な剣に結ばれた綱を切る。落下したソレはトロールの背中に突き刺さるが、残念ながらトドメの一撃にはなっていない。もっと深くまで刺さなければいけない……ということで、プッシュで剣の柄を捕らえググっと押しこむと、無事征伐完了となる。
そのほかの新情報としては、デモ終了後のQ&Aで、本作に37のクエストが存在することや、冒険の舞台として山、砂漠、お寺、教会が登場すること、旅の途中でコンパニオンが参加することなどが明らかにされた。
『Forza Horizon』で雨は降らない、だってフェスの日に雨は最悪だから!
『Forza Horizon』の開発を担当するイギリスの開発会社Playground Gamesがスタジオツアーを行ったのは、E3 2012の開催1週間前のこと。当然ながら、今回の出展およびプレゼン内容はいずれも、すでに知っている(&お伝えしている)もの。そこで同作デザイン ディレクターを務めるラルフ・フルトン氏には、スタジオツアーで聞きそびれたことを聞いてみた。
本作では早く走ることはもちろんだが、魅力的なドライビングテクニックを披露して人気度を上げることが重要となる。たとえばスリリングな追い越し走行や、ドリフトを決めることによってポイントが得られるのである。ではそのテクニックはどれくらいのパターンが用意されているのか? フランク氏によれば30種類以上のドライビングテクニックでポイント付与が行われるという。ちなみに、同氏が個人的に気に入っているのは蛇行運転とのこと。
アメリカ・コロラドをモデルにした広大なオープンロードで、自由気ままなドライブを楽しめる点や、モーターショーと音楽ライブが融合したHorizonフェスティバの存在も大きな魅力だ。『Forza Horizon』の世界では地形のリアルな再現に加えて、昼夜の表現も取り入れられている。真夜中、朝・夕焼けの中でのドライブは本作の美しいグラフィックも相まって非常にすばらしい体験になるだろう。ただ一点気になることが。これまでに観たデモでは、すべてのシーンが晴れているのだ。天候が崩れることはないのか? 「せっかくフェスティバルへ行ったのに、天気が悪かったら最悪だろ? だから本作では雨は降らない」。じつに納得の答えであった。ただし、つねに晴れていると言っても、空のグラフィックが一枚絵というわけではない。雲や空の色は時間の経過とともにリアルタイムで変化し、さまざまな表情を見せてくれるのだ。