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プレイインプレッション【前編】 アイドルに直接タッチして調響できちゃうSRPG
公開日時:2015-08-06 17:00:00
美少女ゲーム好きのライターによる『ルミナスアーク インフィニティ』プレイインプレッション。前編では本作独自の世界観やアイドルたちの魅力を中心にお届けする。
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まずは本作『ルミナスアーク インフィニティ』の紹介から始めよう。本作はファンタジー系シュミレーションRPG『ルミナスアーク』シリーズの最新作。とは言っても、旧作との直接の繋がりは無く、一部の用語が共通している程度なので、これまでのタイトルを未経験でも問題なくゲームを楽しめる。『ルミナスアーク』シリーズといえば“声”をコンセプトにした世界観が特徴だが、それが本作では“歌”と“アイドル”という要素で表現されている。
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▲剣と魔法のファンタジー世界でアイドルをプロデュースして世界を救う、というコンセプトはなかなか意欲的。新しい世界観の中に、シリーズが積み重ねてきた魅力が詰まっている。 |
物語はアール・アージュ皇国で皇王ブリジッタのライブが開催されるところから幕を開ける。ファンタジーなのにライブって何だ!? と突っ込みを入れたくなるのだが、じつはそこが本作の世界観と密接に関わってくるところ。世界は“マグナラピス”という特別な宝石によって支えられていて、そこに古の魔女の血を引く少女“アイドル”が歌によって魔力を注ぐ行為のことを、この世界では“ライブ”と呼んでいるのだ。
ちなみに“アイドル”とは『すべての人々に光をもたらす始まりの歌姫』(イニティウム・ディーヴァ・オムニブス・ルーメン)という言葉の頭をつなぎ合わせた略語。細かいポイントだが、こういう部分まで設定が練られていると架空のファンタジー世界への没入感が増すので、丁寧な世界観づくりに好感が持てる。
●個性豊かなアイドルたちとの出会いがプレイヤーを待っている!
物語の最初の目的は、世界の均衡を壊そうと革命をたくらむ武装集団アマデウスから守るべく、世界各地にいるアイドルを保護すること。序盤はパーティの拠点となる浮遊都市“フローティア”に乗って世界中を旅しながら、それぞれの国でアイドルたちと出会い、ひと悶着起こしつつ仲間を増やしていく……という流れがしばらく続く。シンプルな構成だが、これが各地で出会うアイドルたちが個性の塊と言ってもいいほど魅力にあふれていて、そんなキャラクター同士の掛け合いが面白く、つぎはどんなアイドルが登場するのだろうという期待がゲームを進める楽しみとなってくれる。マグナラピスは全部で九柱だが、仲間になるキャラクターは全部で12人。中にはアイドルに作られた歌って踊れるヒューマノイドもいたりして、なかなか尖った面子がそろう。
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▲世界中の国々もバラエティに富んでいて、インディアンのような暮らしを送るところや、機械に囲まれた職人の国も。訪れた先でサブイベントが待っていることもあるぞ。 |
プレイヤーは主人公の青年“シード”を通してアイドルたちと絆を深めていく。会話パートはキャラクターの立ち絵と会話ウィンドウが表示される、美少女ゲームではオーソドックスなアドベンチャータイプのものだが、本作はLive2Dによってキャラクターの表情や仕草が流れるように自然に、かつ豊かに表現されていて、普通のアドベンチャーゲームでは味わえないような、キャラクターの息遣いが伝わってくるような新鮮さに驚かされた。
●個性豊かな歌姫たちとコミュニケーションで仲を深めよう(お触りもあるよ!)
メインシナリオの合間には、“フローティア”の中を自由に散策してヒロインたちと絆を深めることのできる“アフターブレイク”が挿入される。筆者としては、このゲーム最大の難関がこの“アフターブレイク”だと思っている。というのも、ヒロインとのイベントを発生させるためには限りあるブレイクポイントを消費する必要があり、ポイントを全て使い切ってしまうとそこで“アフターブレイク”が終了してしまう。つまり、すべてのヒロインと平等に親密な仲になることができないのだ。そうなると必然的に、プレイヤーお気に入りのヒロインを狙って会話を発生させていくことになるのだが……例えばブレイクポイントがわずかに余ってしまった時。気まぐれでノーマークだったヒロインに話しかけてしまったせいで、その子の意外な一面を覗いてしまうハメになり……この子も可愛いじゃないか!! と、どんどん好きなキャラクターが増えていく。しかしブレイクポイントには限りがある。この葛藤こそが本作最大の敵だと、声を大にして言いたい!
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▲メインシナリオでも十分に魅力的なヒロインたちだが、アフターブレイクでは隠された一面を見ることもできる。唐突に選択肢が表示されることもあるので、相手の気持ちを考えて返事をしてあげよう。 |
アイドルたちは歌によってマグナラピスに魔力を注がねばならないが、そのためには体内の魔力の流れを整えなければならない。そのためには主人公シードによる魔力の調整、“調響”が必要だ。アフターブレイクでは会話やプレゼントのほかに、ヒロインを調響する“シークレットレッスン”を行うことができる。さて、その内容は“ヒロインが気持ちよくなるポイントに触れてポイントを貯める”というもの。これはプレイステーションVitaのタッチ操作機能を利用して、文字通りプレイヤーが直接ヒロインの肌にタッチすることで進められるのだが、これが本当にどこにでもタッチできる。調響とはそういう行為なのだから、どこにタッチしても怒られない。マーベラス! と感嘆を口にしたくなるくらい素晴らしく、それでいて世界観と調和しているシステムだ。
一定までポイントを貯めると、最後はフィニッシュモードに突入。このモードではタッチだけでなく、撫でたり、優しくさすったり、手を置いたりといった方法で、ヒロインのもっとも調教してほしいひとつのポイントを探っていくことになる。頭に手を置かれるのが好きだったり、お腹をさすってもらうのが好きだったり、頬を撫でられるのが好きだったり、そこにはヒロインの個性が表れ、プレイヤーはその欲求を探し当てることを通して、ヒロインのことを深く理解できるようになるのだ。この試みはヒロインへの感情移入を誘う手法としても優れていると思えた。それはそれとして、プレイする際には鼻血を噴くティッシュを近くに置いておくことを推奨する。
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▲調響の際は水着になるのが古くからの習わしらしい。習わしなら仕方ないな! ちなみにシークレットレッスンの結果はバトルにも影響を与えるのだが、それはまた次回。 |
今回はキャラクターゲームという観点から本作を紹介してみた。本作はシミュレーションRPGである以前に、可愛い女の子と仲良くなって、あんなところやそんなところに触れちゃったりできる夢のようなゲームであり、“歌”と“アイドル”という要素をファンタジーと上手く融合させた、ハイエンドな一作である、というのが筆者の感想だ。どれかひとつでもバランスを崩すと不恰好になりそうなものが、柔らかな色調のファンタジー世界の中に丁寧に落とし込まれている。楽しめるポイントが盛りだくさんの贅沢なタイトルだ。
さて、後編ではシミュレーションRPGとしての『ルミナスアーク インフィニティ』を掘り下げていくぞ。単なる美少女ゲームにとどまらない面白さは、まだまだ残っているのだ。
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▲キャラクターにはそれぞれチャーム属性というステータスが設定されていて、これらの属性のルートを辿りながらヒロインを育成してゆく。途中での路線変更も可能で、可愛いアイドルになるか、クールな格好良さを引き立てるか、アイドルの未来はプレイヤーの手に委ねられている。 |
ライター 甲田 久
美少女ゲームと格闘ゲームとRPGが特に好みな雑食ゲームライター。本作ではヒソカの台詞を聴いた瞬間に一目…“一耳”惚れ。本シリーズが推している“声”の底力を感じることとなった。
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プレイステーション Vita
■メーカー
マーベラス
■発売日
2015年8月6日(木)
■価格
6800円 [税抜](7344円 [税込])
■ジャンル
ファンタジー・シミュレーションRPG
■CERO
15歳以上対象