　2025年11月5日（日本時間）より開幕となる『

』（エーペックスレジェンズ）のシーズン27。新シーズンでは、ホライゾン、ヴァルキリー、ランパートの強化に加え、オリンパスのマップ改修や武器バランスの調整が行われる。 　新シーズン開幕に先駆け、開発チームにレジェンドや武器のアップデート内容について直接話を聞くグループインタビューが実施された。各レジェンドの変更に込められた意図や、シーズン26でのシア強化の狙い、そして世界大会“ALGS（Apex Legends Global Series）”を意識したオリンパスの設計など、プレイヤー視点も交えながら開発チームの調整方針を探っていく。

Evan Nikolich

Ian Holstead

Josh Mohan

Casey O'Brien

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ホライゾンが復権、ヴァルキリーは脱出タワーと明確に差別化、ランパートも屋根付きバリケードで強化

――ホライゾン、ヴァルキリー、ランパートが強化されるようですが、新シーズンではどんなレジェンドメタを目指しているのでしょうか？

今回のアップデートでは、少し“忘れられかけていた”レジェンドたち――リリース当初は強力だったけど、環境の変化で存在感が薄れてしまったキャラクターたちにフォーカスしています。 　全体のメタとしては、“スピード”が大きなテーマですね。とくに近距離戦でのバランスを見直していて、基本的にはどのレジェンドも機動性を高める方向で調整しています。これによって、よりテンポよくスピーディな立ち回りを楽しめるようになっていると思います。

――ホライゾンはつねに注目されているレジェンドですが、彼女の魅力を損なわずに調整するうえで、とくに意識したポイントはありますか？　また、今回のアップデートでの注目ポイントも教えてください。

確かに、ホライゾンはとても興味深いポジションにいるレジェンドです。以前と比べるとピック率は下がっているものの、能力自体はデータを見る限りかなり強力でした。そのため、これまでホライゾンを強化することは控えてきました。逆に弱体化は何度か行いましたが、最近のピック率の低下を踏まえて少しずつ本来のバランスに戻すよう調整しています。

――ヴァルキリーは脱出タワー登場以降、使用率がかなり低くなっていました。今回のアップデートでは脱出タワーとのバランスなど、その辺りの調整も考慮しているのでしょうか？

はい、ヴァルキリーにはいくつかの角度から調整を入れています。まず、ジェットパックを強化しました。以前よりパワーが上がって、空中での動きやすさをより実感できると思います。戦術アビリティも強化しているので、立ち回りも快適になっていますね。 　とくに注目してほしいのはアルティメットです。脱出タワー登場以降、ヴァルキリーの存在感は失われかけていたのですが、今回のアップデートでアルティメットを使うと以前の約2倍の速さで飛び出せるようになりました。ゲーム終盤でもかなり頼りになるはずです。

――ランパートのバリケードには屋根が付くようですが、これによってどんな場面でとくに力を発揮するようになりますか？　開発としての狙いも教えてください。

今回追加された屋根は、バリケードをより安全に使ってもらうための要素です。じつは似たようなアイデアを、以前ニューキャッスルのウォールで試したこともあったんですが、同じ仕組みにはしたくなかったんですね。そこで、ランパートらしさを残した形として今回のデザインに落ち着きました。 　この屋根は、とくに敵が高所を取っているような状況で力を発揮します。上からの攻撃を防ぎつつ、こちらから反撃もできる。そういう意味で、かなりユニークな強化になったと思います。

――シーズン26でのシアの調整では、ウルト中に2段ジャンプが可能になるなど、これまでになかった機動力が追加されました。なぜこのような方向性で強化したのでしょうか？　その狙いを教えてください。

今回の調整を行ったのは、当時の環境でシアがあまり存在感を発揮できていなかったのが大きな理由ですね。 　ほかのリコン系レジェンドと比べても、シアならではの強みが薄れていました。とくに今年はスパローの登場もあって、索敵系レジェンドの中で個性が埋もれてしまっていたんです。そこで、シアを選ぶ明確な理由をもう一度作る必要がありました。 　以前のシアは、戦術アビリティで相手を見つけても、すぐに攻め込む手段がないという課題があったんですよね。そこで今回はスピードブーストを付与して、敵を発見した瞬間に一気に攻められるようにしました。さらにアルティメットの性能も強化して、シアならではのプレイ感をより引き出せるようにしています。

――オクタンは依然として人気の高いレジェンドですが、ピック率はやや低い印象です。いまのポジションをどのように分析されていますか？

レジェンドの強化を考えるときは、基本的にピック率や戦闘での活躍度を見ています。オクタンはこれまで安定したパフォーマンスを見せていましたが、最近はピック率も少し落ちていますし、私たちが期待するほどの活躍ができていない状態です。そのため、今後の調整として何らかの変更を加えることも検討しています。

SMG強化で戦闘がスピーディーに。オリンパスは競技性を意識したマップ改修

――新シーズンの武器のメタについてお聞きします。武器バランスはどのような方針で調整されているのでしょうか？　また、とくに注目してほしい武器はありますか？

今回のアップデートのテーマは“スピード”と“アンプ”です。武器についても同じ方針で、戦闘中のテンポを意識して調整しています。たとえばSMGやピストルなど、一部の武器は以前だとあまり使われなかったり、パワー不足と感じられていた武器もありますが、今回のアップデートによって、戦闘がより軽快に楽しめるようになっていると思いますよ。 　レジェンドの調整でも話が出ていましたが、武器のバランスを調整する際に重視するのは勝率やピック率、そしてコミュニティの意見です。プレイヤーが特定の武器をどう感じているか、といったフィードバックも基本的に参考にしています。これはレジェンドでも同様ですが、武器ごとにも同じようにチェックしていますね。 　今後の予定や計画についてはまだ公開できませんが、今回のシーズンのテーマはとにかく“スピード”なので、とくにSMGに注目してもらえたらと思います。

――シーズン26での新要素“アンプ”の実装によって、レジェンドのバランスや立ち回りに変化はあったのでしょうか？　また、実装後のプレイ環境をどのように評価されていますか？

シーズン26でアンプ機能が導入されたことで、レジェンドの立ち回りや戦いかたにも変化が出て、これまで以上にパワフルなプレイが楽しめるようになりました。コミュニティからも好評をいただいています。単にレジェンドをアップデートするだけでなく、ルートを選びながらさまざまなパワーアップが可能になったのも大きいですね。 　今後の方針については検討中ですが、まずはプレイヤーの評価や実際の立ち回りを見て判断していきたいと考えています。現時点で公開できる情報はまだありません。

――オリンパスの大規模な改修によって、POIの配置や移動の距離感もかなり変わりましたが、今回のリワークにはどんな狙いがあったのでしょうか？

基本的な方向性としては“競技性の向上”ですね。以前のオリンパスは開けたエリアが多くて、射線が通りやすい構造だったんです。今回はその開放感を少し抑えて、より戦略的に動けるようにしています。 　そして新しいPOIをいくつか追加したのにも理由があって、ALGSの競技環境を意識しています。大会では20チームがそれぞれの拠点を確保できるように、POIの数と配置のバランスがとても重要なんですよ。そういった、競技面での公平性も考えて今回の改修を行いました。

――最後に、プレイヤーの皆さんに向けてメッセージをお願いします。

　いつも『Apex Legends』をプレイしてくれて、本当にありがとうございます。来年で『

』も7年目になりますが、ここまでたくさんのコミュニティに支えられてきました。とくに、日本のプレイヤーからは多くのフィードバックをいただき本当に感謝しています。その気持ちを忘れずに、これからも開発チーム一同がんばっていきたいと思います。 　札幌で開催されるALGSでも、また皆さんに会えるのを楽しみにしています。

『Apex Legends』（エーペックスレジェンズ）シーズン27が2025年11月5日（日本時間）より開始。各レジェンドの調整に込められた意図やシーズン26でのシア強化の狙い、オリンパスのマップ改修について開発チームへのインタビュー内容をお届け。

【Apex】シーズン27の環境を開発者に訊く。“忘れられかけていた”レジェンドたちにフォーカスをしてホライゾン、ヴァルキリー、ランパートを強化。オリンパスはALGSも意識した競技性重視の大幅リワーク

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