年が明けた。2025年になった。

この記事は『運任せの召喚士』の提供でお送りします。

　1月と言えばお正月。すごろくにはお正月のイメージがある。2025年1月のこのよき日にすごろくをしたいので、編集者ミス・ユースケはライターのオクドス熊田を呼び出した。そして

。外ですごろくを？ するんです。

東京駅にやってきた。派手なのがミス・ユースケ。寒さのあまり、右上で感情を失っているのがライターのオクドス熊田（よりによって撮影日に寒波が直撃した）。

なぜ東京駅に来たかというと、

電車の駅ですごろくをしよう。

　外にすごろく盤を広げると風で吹っ飛ぶ。そこで、そう簡単に吹っ飛ばない盤を使いたい。大地である。

路線図はすごろくのマス目に見える

すごろくに見えますよね（東京メトロのWebサイトで公開されているpdfを引用）。

それじゃ始めよう。『運任せの召喚士』を起動して。

理解が早くて助かるよ。

寒いんでとっとと進めましょう。

いきなりの急展開だが、広告記事だから無理に

を引っ張り出したわけではない。さいころ代わりに使うと便利なのだ。 　さいころを外で振ったらたぶん失くすので、

さいころ要素は肌身離さず持っているスマホで代用

したい。あとやり方次第で出目が倍増したり移動先でイベントが起きたり、そういうのもほしい。

を活用すればこれらをすべて解決できるのである。

『運任せの召喚士』は運が重要なタワーディフェンスゲーム。つぎつぎと出てくる敵をユニット（召喚獣）で迎撃するのだが、何を召喚できるかは運任せ。

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　ゲーム自体が運試しだから。“高レアを引いたら○マス進む”みたいに、

おもしろそうですね。いまめちゃくちゃ寒いことを除けば100点だと思います（この後、近くのユニクロでインナーを買い足して事なきを得た）。 　運任せとはいえ100％の運ではなく、強い召喚獣を引くための戦略もある。すごろくはさいころの目が判明した瞬間が興奮のピーク。そこにゲーム性があったら娯楽として完璧だろう。 　つまり、こう。

『運任せの召喚士』はふたり協力プレイのゲーム。基本はランダムマッチングで、ルームIDを共有すれば任意の相手ともプレイ可能だ。遊んだら結果に応じて電車移動。

移動した先を街歩きで満喫。すごく楽しい。

一見すると複雑そうだが、要するにこれだけ覚えておけばいい。

今回は3戦やってみよう。四の五の言わずにまずは1戦。

たいていの場合、序盤のスタイルは“数で勝負”か“召喚確率を高めて一発狙い”の二択。まずはお互いの狙いがはっきり分かれ、オクドス熊田は前者、ミス・ユースケは後者という形になった。 　オクドス熊田は基本に忠実だった。召喚や強化用のリソース（コイン）を適宜使って低レアを強化。序盤の安定性を高める作戦だ。対するミス・ユースケは、序盤の敵さばきをオクドス熊田に押しつけ、自身は召喚確率アップにコインを投入。

東京駅の丸の内広場でゲームに興じる。基本は召喚ボタンを押すだけなのでそこまで精密な操作は要求されず、スマホ用手袋でも遊びやすい。寒空の下でも大丈夫。

オクドス熊田の戦い方のほうが最終的な貢献度を稼ぎやすいのだが、ミス・ユースケはどこ吹く風。とにかく高レア狙いの一発勝負。堅実なライター vs 強欲な編集者という構図である。字面がひどい。

敵すっげえ湧いてるんですけど。もっと（召喚獣を出して）処理してくださいよ。

まだだね。焦りなさんな。

倒しきれないとゲームが終了するって言ってんでしょうが！

はどんどん出てくる敵を処理していくゲームだ。敵が一定数を越えるとゲームオーバー。途中でキャパを越えそうになるも、オクドス熊田の尽力で何とか盛り返した。

現実は無情なもので、後半にはしっかりと召喚率を強化したミス・ユースケが英雄級を4体も召喚。貢献度ではオクドス熊田が上回るものの、英雄級の召喚でポイントで一気に差をつけられてしまった。

序盤を支えた僕がばかみたいでは？

ご苦労さん。これが人生の縮図だよ。

搾取側ムーブが上手ですね。

ヘドバンみたいにガッツポーズするほどうれしい。そりゃ帽子も吹っ飛びますよ。

1戦目は7ポイント対4ポイントでミス・ユースケの勝利に終わった。ここからがこのすごろくの第2ラウンドだ。

ミッションを達成できそうな場所を7駅以内で探す

。 　なお、“移動”を大事にしたいので、行った先を楽しむミッションを多くしている。ひとつこなすごとに1ポイント。 ■ミッション一覧

かつてコスプレのメッカだった街を、坂道好きと歩く

2戦目にしてフレキシブルにルール変更

のいいところ。このまま荒川の河川敷で2戦目に突入した。

もっと電車移動をダイナミックにしたい。対戦で獲得するポイントを増やそう。

賛成。遠くに行きましょう。 　およそ28秒にわたる話し合いの末、ルール変更が決定。人生はこれくらいフレキシブルなほうがいい。誰しも背中に自由の翼を持っているものだから。 ■変更後のポイント数

これ見て！ 宝物（アイテム）の中にほら貝がある！

本作では宝物を集めると基本性能を強化できる。その中に、英雄レアリティの召喚率をアップさせる“戦のホラ貝”があったのだ。ふたりとも持っていないので最初は気づかなかった。 　思いがけずミッション“

になぞらえたことをする”を達成。運がいい。

伝説級、引いちゃった。

？？？？ 　いきなりミス・ユースケが伝説級を引くビッグプレイ。そう、このゲームでは運さえよければどんな状況でも超強い召喚獣を出せるのである。 　これで最序盤は問題なくやり過ごせそうなので、オクドス熊田も勝ち馬に乗るようにして自らのリソースを温存。召喚確率を強化し、後半に巻き返しを図る……が、

もう無茶苦茶だよ。 　まさかの伝説級をおかわり。運任せがすぎる。当然、勝者は……、

「だあっしゃ！！！！！！！」

18ポイント対11ポイントでミス・ユースケの勝利。伝説を2回も引けたのが大きかった。召喚率はゲーム中に上げられるのだが、Lvマックスにしても2％ちょっと。まさに豪運である。

こういうときって1勝1敗で接戦を演出するものでしょ！？

ファミ通.comは勝負に真剣なんだよ！ これが、いや、おれがeスポーツだ！！

ルールを変えるのはいいのか。

　18駅分かー。遠くまで行きたいけど2時間をうまく使いたいから……

にするわ。平井から総武線に乗って、御茶ノ水で中央線に乗り換えれば駅数も時間も節約できる。

Google Mapより。黄色い丸は総武線、赤は中央線の駅。平井駅から新宿駅まではJR総武線でおよそ30分（14駅）。そのまま乗っていても着くが、御茶ノ水駅で乗り換えれば25分（8駅）に短縮可能。

6駅分の節約はでかい！ 10駅分の余裕があるから、新宿からほかの街に移動してもいい。戦略がハマってる。このすごろくのプロゲーマーやってました？

これがeスポーツよ（人差し指で頭をトントンしながら）。 　“より遠くに行く”というルールが根底にあるので、

特急や急行電車への乗り換えが重要

だ。新宿の先まで行く手もあるが、それだけミッション挑戦に費やす時間が減ってしまう。バランスを鑑みて、ネタの多そうな街・新宿を選んだ次第である。

このまま消えてしまいそうな写真が撮れていた。

かつて新宿はコスプレイベントのメッカだった

御茶ノ水駅で中央線に乗り換えて、新宿駅に到着！

そういえば、どうして新宿に？

のポップアップショップやってるから（現在は終了）。

急に別ゲームのネタを持ち出すな。 　それはさておき、ひとまずわかりやすい名所や神社に向かいたい。歌舞伎町を目指して新宿駅の東口方面へ、駅構内の地下を歩く。

ん？ あれ見てくださいよ。

　へぇー、りんご飴なんて売ってるんだね。……って

にりんご飴出てくるじゃん！

には“リンゴ飴”という宝物もあるのだ（敵の防御力を下げる効果を持つ）。新宿駅内のこのカフェではコーヒーなどに加えてりんご飴も扱っており、期せずして1ポイント獲得。 　ミス・ユースケは気づかなかったので、オクドス熊田は見て見ぬふりをしてもよかったのだが、たとえ利敵行為でもきちんと報告。フェアプレイ精神である。

ドリンクにひとくちりんご飴がついてくる。うれしい。

体の芯が冷えてるからホットコーヒーがうまい……。

りんご飴の甘酸っぱさもいいですね。染みる。 　長野県の青果店が作ったお店だけあって、りんご自体がおいしい。カットりんごに飴がかけてあり、フレッシュ感と甘味をストレートに感じられる。ぱりぱりとした食感もおもしろい。 　りんご以外のフルーツもあるようなので、また今度食べに来よう。思いがけない発見があるのも

すごろくの醍醐味である。

休憩がてら、つぎの移動ルートを研究するオクドス熊田。

さて、ここからはスピードアップしてさくさく行きたい。荒川河川敷で受けた寒さダメージをコーヒーとりんご飴で癒したら、思いのほか時間が経ってしまったので。

新宿駅を東口から出て、

目黒駅前の邪魔にならないところに移動し、最終戦の準備に入る。 　ここまでミス・ユースケの2戦2勝。ミッションのポイントも荒稼ぎしているのでオクドス熊田に勝ち目はほぼないのだが、諦めない心が大事であると学んできました。そう、週刊少年ジャンプで。

そこはゲームと言ってほしかったな。

いま僕が才能を発揮して2戦2勝じゃん？ 才能のない熊田くんは地べたを這いずり回る虫けらという事実が露呈してしまったわけで。

口が悪すぎるだろ。

このままだと僕の圧勝でスリルがない。ラストは別行動にして、熊田くんだけ移動距離ポイントを倍にするのはどう？ 1km＝2ポイントに。

あざす！ 吠え面かかせるチャンスをいただき、あざす！ 　ポイント集計の要素を調整。最終戦は以下の累計値が獲得ポイントとなる。

頭を整理するために、なでさせてくれたワンちゃんの写真をどうぞ。かわいいね。

プレイ後に電車移動とミッション挑戦という流れはこれまでと同じだが、今回は別行動なので写真を撮り合えない。うそをつかないように、移動先での証拠を写真で残すことにする。 　参考までに、東京～新宿間でおよそ6km。オクドス熊田は10km＝20ポイントくらいは余裕で狙えるはずなので、逆転の可能性も見えてきた。

敵の数やばいよー。

絶対に召喚しない。

このままだと地味な絵で終わるぞ。最終戦なのに。

絶対に召喚しない。おれは本気で勝ちに行く。 　オクドス熊田、ここで全敗を阻止するために一発逆転狙い。その方法こそは召喚の拒否だった。リソースを限界まで貯め込んで、召喚確率を強化してから一気に英雄＆伝説級を引きまくるという、最初にミス・ユースケが行った強欲戦法そのものである。

ここはあらゆる欲が渦巻く町、新宿――。そう、つまりここでは企画倒れなんぞ無視して、“欲”に正直になるのが正しいと見たッ!!

来たッ！　伝説級ッ!!　やはり新宿は欲の街ッ!!

ここは目黒だよ。 　新宿を味方につけた（と本人は勝手に思っている）オクドス熊田。果たして勝負の行方は――。

「見たか！！！！！！！」

最終戦をものにしたのもミス・ユースケだった。結果は16ポイント対14ポイント。先ほどのモノローグみたいな語りは何だったのか。 　だが、ラストはここから逆転のチャンスがある。

のだ。乗り換えを駆使して都心から離れ、進んだ先でミッションをクリアーしまくればいい。

「容赦しねえからな！」と去っていくミス・ユースケ（オクドス熊田視点）。

ここから別行動に入るので撮影はいったんここまで。後日、オンラインでつないでお互いの獲得ポイントを確認しあった。スポーツで言えばビデオ判定である。

オクドス熊田の移動ルート：下北沢を使いこなせない

まずは僕から。最初に10分ぐらい使って理想のルートを考えたんですよ。距離を稼ぐだけじゃ負けそうなのでムダもなくしたい。で、ふだんよく使う小田急線に向かいました。いろいろあるのを知っているので時間短縮しつつポイントも稼げる。

頭脳派キャラ感を出してきたな。

通過する駅数が少ないルートを吟味して、渋谷から井の頭線を経由して下北沢に向かう感じに。下北沢はどうせ乗り換えで降りなきゃいけないのでいろいろ見てきました。まずはここですね。下北沢といえば古着屋がたくさん集まっている商店街。

古着屋いいじゃん。何か買った？

おしゃれすぎて無理でした。

おしゃれを恐れるなよ。

スパイスカレーを食べて、

のスタンドパネルを撮るぐらいしかできませんでした。

は誰に対してもやさしいもんね。

　あと、コンビニでおにぎりとエナドリを買っておきました。“おむすび”と“強壮剤”ですね（どちらも

に登場する）。これで2ポイント。

下北沢を活用できてなさすぎる。珉亭（※）とか行けばよかったのに。

珉亭：下北沢で暖簾を出す中華料理屋。俳優の松重豊さんとミュージシャンの甲本ヒロトさんがアルバイトをしていたことでも有名。しかも同じ日に働き始めたらしい。

で、この後は経堂へ。まずこれは謎のボタニカル休憩スポット。

デイリーポータル（※）で見たところだ！

進研ゼミみたいなテンションで言うじゃん。

※デイリーポータルZ：「愉快な気分になりますが、役に立つことはありません」を信条とする娯楽サイト。“地味ハロウィン”や“ヘボコン”といった人気イベントを生み出してきた。このベンチを紹介する記事が1月13日に掲載されている。

ここの休憩スポット、人がいないときはないレベルで賑わっているんですよ。住民の憩いの場。名所です。

『運任せの召喚士』をさいころに見立て、電車の駅をマスですごろくをしたら楽しそう。やったら楽しかったのでおすすめです。

『運任せの召喚士』電車の駅ですごろくをすると楽しい。プレイ結果をさいころ代わりに東京・平井や遠くに行くし名物グルメも食べる。

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