モテそうなポイントは“コーヒーを入れるしぐさ”

 2015年3月12日に発売が予定されているコーエーテクモゲームスのプレイステーション Vita、プレイステーション・ポータブル用ソフト『遙かなる時空の中で6』。本作は、“和風”の世界観が魅力のひとつである女性向け恋愛ゲームシリーズの最新作で、主人公の女子高生・高塚梓が異世界の大正時代、“帝都東京”にタイムスリップし、帝国軍と“鬼の一族”の抗争に巻き込まれるというストーリーとなっている。ここでは、新キャラクターである里谷村雨を演じる安元洋貴さんへのインタビューをお届けしよう。

『遙かなる時空の中で6』キャストインタビュー 安元洋貴さん演じる“里谷村雨”はスタッフみんなで作ってきたキャラクターに_01

――アフレコを終えての感想をお願いします。
安元洋貴さん(以下、安元) 何より、楽しかったです。ほかの人の恋愛ルートの台本を全部読むくらい、お話に夢中になれました。

――ご自身が演じられた、里谷村雨の魅力を教えてください。
安元 “大人”であることです。落ちつき、かわしかた、いなしかたがすごく大人っぽいキャラで、初めはヒロインの高塚梓のことを完全に子ども扱いしていました。とは言え、梓をひとりの女性として扱うようになってからは、わりと直球勝負で恋愛に挑んでいた気がしますね。

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▲里谷村雨(さとや むらさめ) 35 歳 小説家兼情報屋
「…いや、今のは気障すぎた 没だ、没」
 カフェー“ハイカラヤ”に間借りしてる小説家。気だるげな雰囲気をまとい、独自な観点で世を眺める男性。帝国軍と鬼の一族、どちらにも属さず、中立主義の構えをとっている。 裏稼業で情報屋をしており、顧客を選ばない。

――村雨の、「とくにこういうところがモテそうだな」、と思うポイントはありますか。
安元 コーヒーを入れるのがうまいんですよ。そういう特技がひとつあるといいですよね。こまっしゃくれた感じではなく、日常のながれの中で出てくる感じも素敵でしたね。

――安元さんご自身と、村雨との共通点は?
安元 年が近いくらいのものです。僕には文才もないし、年下のうまい扱いかたもわからないので……彼のやりかたをパクってやりたいなあとは思います(笑)。

――村雨を演じていて印象的だったセリフは?
安元 ネタバレになるのでなかなか言えないのですが、彼が“大見得を切る”シーンがあって、温度がそこでぐっとあがるんです。これは彼の抱えているものが一気に爆発する1回限りのシーンですので、ぜひ見ていただきたいです。

――村雨を演じる際に意識されたことを教えてください。
安元 最初は気持ちを表に出さないほうがいいのかなあと思っていたのですが、現場に来た音響監督とお話をしていくなかで、飄々(ひょうひょう)とした部分を強くしていこう、人間くささを出して行こうという話になりました。スタッフと話し合いつつキャラが固まっていったので、自分で用意しただけでなく、スタッフみんなで作ってきたキャラクターという印象がありますね。

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――安元さんは前作『遙かなる時空の中で5』では高杉晋作という過激なリーダータイプのキャラを演じていましたが、今回の村雨は“気だるそう”なキャラのような印象がありました。村雨を演じられていてギャップを感じたりはしませんでしたか?
安元 彼は気だるそうに見えますが、じつはそうじゃないところもあって、“守る”ということを重要視しているんです。何もしていないように見えたけど、裏では大切なものを守っていたという、隠された行動にも注目してみてください。

――村雨の物語を漢字一文字で表すと、どのようなものになりますか。
安元 “転”ですね。彼は物語の最初にちょっとしたことがあって、だいぶ人生が転じてしまったんですけど、その転じた人生のなかで、また大きく転じさせようとするんです。立ち位置がどんどん変わって行くことも魅力的なキャラだと思います。

――本作の舞台である大正時代は、洋食や、自動車などさまざまな文化や技術が登場した時代ですが、もし安元さんが大正時代に行けたとしたら、やってみたいことはありますか?
安元 国産のクルマが初めてできたところを見てみたいですね。“スチームパンク”感がありそうなので、列車を作る工場にも行ってみたいです。

――そういった工場で働いてみたいでしょうか。
安元 働いてみたいです。いまの日本を支えている中小企業や町工場の走りがたくさんできたのがこの時代ですからね。いまみたいにオートメーションではないのでしょうが、だからでこそ手作りで誰よりも精度の高いネジを作ってみたいです。

――大正時代は“和”と“洋”が入り混じった印象的な時代ですが、安元さんは、和と洋どちらがお好きでしょうか。
安元 どちらも好きです。ムニエルとお寿司の両方が大好きっていうのと同じです。大正はどちらも混在しているからおもしろいですよね。

――女性が着るとしたら、“和装”と“洋装”のどちらがお好きですか。
安元 そのときのシチュエーションによると思います。みんなが洋装のなかでひとりだけ和装の女性がいたらそれにドキッとしまうし、みんなが和装のなかに洋装の女性がいれば同じことを洋装の人に思うだろうし……けっきょく、どちらも好きです(笑)。

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――本作は時空移動がキーポイントのひとつになっていますが、ご自身がタイムスリップできるとしたら、どの時代に行ってみたいですか。
安本 20年前に行って堕落している俺の尻を蹴ってやりたいですね、「もっとちゃんとしろ」と言ってやります(笑)。

――いままでのシリーズ作と比べて、『遙かなる時空の中で6』で新しいと思われた部分はどのあたりになりますか?
安元 いっぱいしゃべったことですかね(笑)。フルボイスになりボイス量が純粋に増えました。また、戦闘シーンも新しいものがたくさん入ってるようです。真新しさというのはつねに感じられる内容になっていると思いますので、期待してください。

――ゲームのキャラクターはいろいろな特別な力を持っていますが、安元さんはどんな力を持ってみたいですか。
安元 小学生のときはタイムマシンだワープだとか言っていましたけど……いまでもそれは欲しいです(笑)。病気が怖いので、ずっと健康な、屈強な身体が欲しいですね。

――作中で村雨と仲のよいキャラクターはいますか。
安元 萩尾九段(声:四反田マイケルさん)です。結果的には“相方”と呼べる存在になっていました。

――ほかにゲームで気になるキャラクターはいますか。
安元 よく絡んでいたのはやっぱり九段とダリウス(声:鈴村健一さん)ですね。あまり作中で絡まなかったという意味ではルードハーネ(声:立花慎之介さん)も気になるかな。僕らのなかではいちばんイケメンである、斎賀みつきさんが演じる高塚梓もすごく気になりますね。

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▲萩尾九段(はぎお くだん)
▲ダリウス
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▲ルードハーネ
▲高塚梓(たかつか あずさ)

――ちなみに、バレンタインにいっぱいチョコレートをもらいそうなキャラクターは誰だと思いますか。
安元 抱えているものからすると、ダリウスですね。彼は大人の“いいずるさ”を持っているので、好きな人が多いんじゃないでしょうか。

――“大人対決”では村雨とダリウスのどっちが勝ちそうですか。
安元 結果的には村雨ですね。ダリウスは大人のなかに“子供感”が残っている感じがあります。

――今回のヒロインである高塚梓(声:斎賀みつきさん)の印象を教えてください。
安元 ちゃんと“神子”だったなあと思いますね。ただかわいらしいだけではなく、この人のためならがんばれると思える人でした。抱えているものも、じつは登場人物のなかでいちばん大きいと思います。ちゃんと守ってあげたくなりましたね。

――最後に、ファンの方々へメッセージをお願いします。
安元 お待たせいたしました。『遙かなる時空の中で6』はいままでとは当然違うところもありますが、いままでのシリーズが大切にしてきたことも脈々と受け継いでいます。とてもおもしろくなっていますので、迷う必要はありません。ぜひプレイしてみてください。

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