体験版のプレイを通じて、操作方法や概要などを公開
2014年夏に発売される、プレイステーション Vita用ソフト『フリーダムウォーズ』。今回、東京や大阪で開催されたプレコミュイベント“緊急!レッツ開発会議!”用の体験版をお借りする機会を得た。この体験版とほぼ同内容のものについては、これまでにいくつかインプレッションをお届けしているが、今回のように制限時間などを気にせずじっくりプレイできる機会は、あまりなかった。そこで、じっくりとプレイし、この体験版からわかる『フリーダムウォーズ』のすべてを徹底解剖していく。
<関連記事>
・『フリーダムウォーズ』初の試遊台出展! アトラクションのようなブースと合わせて、徹底リポート!【ジャンプフェスタ2014】
・『フリーダムウォーズ』体験イベント“緊急!レッツ開発会議!”で見えた、本作の現状とこれから
・新情報も続々! 激アツだった『フリーダムウォーズ』開発会議 in 大阪リポート!
まずは本作の概要を簡単にご紹介。プレイヤーは、生まれながらに100万年という懲役を課せられた“咎人(トガビト)”となり、所属する牢国都市パノプティコンに貢献するための、ボランティア(=戦い)に挑んでいく。プレイヤーには、監視者である生体アンドロイドのアクセサリがつねに側にいるのだが、アクセサリはボランティアでは戦いをサポートする、重要なパートナーとなる。そして、本作のアクション面で、最大の特徴と言えるのが“荊(イバラ)”だ。咎人の腕に装備された荊は、あちこちの壁などに撃ち込むことで、ビルからビルへと飛び移ったりと、立体的かつ高速な移動を可能にする。プレイヤーはアクセサリと協力しつつ荊を駆使して、強大な敵“人工アブダクター”へ挑んでいくのだが、本作は敵を倒せば終わりというわけではない。アブダクターの体内にある“鳥籠(ケージ)”には、市民(シヴィリアン)が囚われているため、市民(シヴィリアン)を救助し、安全に脱出地点へ搬送することで、ボランティアの成功となるのだ。
体験版は、暗い通路からスタート。通路を抜けたロビーでは、パノプティコンの法と秩序の執行者・ナタリアから声をかけられる。ナタリアの説明によると、今回の体験版では、プレイヤーは咎人の候補者として、ボランティアについて学んでいくことが目的になるという。“超高機能汎用窓口係”である、プロパくんの案内音声が響き渡るロビーは、廃墟のような建物に囲まれているものの、空を見上げれば青空が広がっているのが見える。また、奥には“雑貨”と書かれた店のような建物が。現時点では入れなかったが、製品版ではここでアイテムなどが買えるのかも知れない。なお、ボランティアに参加するには、エントリーサークルと呼ばれる、4本の光の柱に入り、○ボタンを押せばオーケー。今回のボランティアの内容が表示され、参加するかしないかを選択することになる。
ボランティアに参加する前に、本作の操作方法を紹介。今回の体験版には、コンフィグなどはないが、これまでに開発会議などでお伝えした通り、Rボタンで銃を撃つシュータースタイルなど、多くの操作方法が用意される予定だという。
・ボタン配置
□ボタン:弱攻撃/射撃
△ボタン:強攻撃/リロード
×ボタン:回避
×ボタン+Lスティック:ダッシュ
○ボタン:アイテム使用/特殊アクション(素材の収集や市民の搬送など)
ダッシュ+□(△)ボタン:ダッシュ攻撃(□と△で攻撃が変わる)
Lボタン:敵のロックオン/(ズームができる銃の装備時は)ズーム
Rボタン:荊アクション
Rボタン長押し:荊地雷/荊攻撃
左アナログスティック:移動
右アナログスティック:視点移動
SELECTボタン(画面をタッチ):アクセサリへの指示一覧を表示
STARTボタン:マップ画面や任務情報
方向キー上、下:武器変更
方向キー左、右:アイテム変更
荊アクションは、荊ゲージを一定量消費し、画面内に表示される青いカーソルに向けて、荊を発射するもの(ゲージは時間経過とともに回復)。荊が刺さった後に、もう一度Rボタンを押すことで、刺さった場所へ高速移動する荊ダイブが発動。荊ダイブをすると、壁や敵に張りつくことができ、その状態でRボタンを押すとジャンプができる(敵に張りついた状態で□や△を押すと攻撃可能)。敵に刺さった場合は、△ボタンで急接近する勢いで攻撃をくり出す荊アタックを発動。○ボタンを押して連打することで、敵を引き倒すことができる。ちなみに、アクセサリが戦闘中にやられて倒れている場合、アクセサリへ荊を撃ち込むと、体力が回復して活動を再開するという裏技も。どういう原理なのかはわからないが、製品版などではその原理が語られるのかもしれない。
なお、荊は伸ばして使うばかりではない。上記の操作方法にも記載しているが、移動中にRボタンを長押しすると、荊が光を帯びる。このときにRボタンを離すと、荊を地面に埋める荊地雷を設置。ここで、Rボタンを離さずに、さらにRボタンを長く押し続けると、2回目の発光が行われ、この状態で人工アブダクターへ向けてRボタンを離すと、アブダクターの動きを一定時間封じる荊攻撃を発動する。なお、荊攻撃は一度使うと、荊ゲージが白くなり、ゲージが青に戻るまでの一定時間、使えなくなってしまう。
気になる体験版の内容を流れで紹介
続いて、ボランティアの中身について解説する。今回の体験版に収録されているボランティアは1種類で、目的は戦場に取り残された市民(シヴィリアン)3名を奪還し、護送機まで搬送するというもの。マップは広く、建物や障害物が多め。ダッシュなどを使って移動することもできるが、スムーズに移動するための肝となるのが、荊を使ったアクションだ。荊を駆使して、建物に上って越えていくという高さを使った移動はもちろんのこと、ちょっと遠くの地面へ荊を撃ち込んで移動していくと、ダッシュより早く移動できるという裏ワザも存在する。なお、今回のボランティアの制限時間は15分。ひとりでプレイしても時間が足りないと思うようなことはなく、むしろじっくりプレイできるようになっていた。
道中では、ザコに加え、大型の人工アブダクターが3体登場。そのうちの2体には市民が捕らわれており、救出するためにはアブダクターを完全に撃破するか、ケージを破壊して中から市民を連れ出す必要がある。あくまでも目的は市民の奪還なので、無理にアブダクターを撃破する必要はないが、市民を奪われたアブダクターは、一定時間後に追跡行動を再開し、プレイヤーに襲いかかってくる。ちなみに、今回の体験版では、アブダクターを完全に撃破してから市民を運ぶほうが安全だったが、製品版には撃破が難しい強力なアブダクターなども登場するようだ。アブダクターの攻撃方法としては、腕を使ったなぎ払いや、突進、跳躍による衝撃波を出すものなどがあったが、どれも体力ゲージを半分近く削るほどのものばかりで、回復を怠っているといつの間にかピンチに陥る場面が多かった。
凶悪な性能を持つアブダクターだが、それらは部位破壊をすることで機能を封じることができる。今回登場した3体のアブダクターのうち1体はミサイルランチャーを、もう1体はガトリングガンを両肩に搭載。どちらの武器も攻撃力が高いうえにひんぱんに使用してくるため、近接攻撃を仕掛けるのはとても危険だ。そこで、使うのが射撃武器。射撃武器で両肩の装備に集中攻撃を加えることで、肩の武器の破壊が可能だ。また、足を破壊すればその場で体勢を崩させることもできる。パーツを破壊されたアブダクターはひるんで動きが止まるため、そのあいだに市民を助けることはもちろん、そのあいだに波状攻撃を仕掛けるというのもいいだろう。また、荊アクションで○ボタンを連打することで、アブダクターを引き倒して動きを止めることも可能。引き倒すのに必要な時間は、協力してくれる仲間の数だけ速くなるほか、引き倒す部位によって変化する。なお、破壊した部位は資源として回収でき、ボランティア終了後に納品が可能。
ボランティアを達成すると、リザルト画面へ移行する。ここでは、ボランティアへの評価とともに、集めた資源を持っていくか、納品するかを選べる。残念ながら、体験版ではこの後にタイトル画面へ戻ってしまうため、資源を持っていった後にどうなるかはわからなかった。なお、納品した場合は、減刑年数を増やせるようだ。素材を引き取るか、納品して自由に近づくか、その選択も、プレイヤーの手に委ねられている。
最後に、ちょっとしたおまけ的な内容を掲載。冒頭でも記載したが、ボランティア出撃前にナタリアへ話しかけると、「無駄口を叩くな!」と怒られ懲役を100年加算されてしまう。どうやら“PT法 201312条 第1項 非戦闘地域における規定以上の私語の自由”に抵触してしまったらしい。話しかける度に100年増えていくようなので、“100万年も100万100年も変わらない!”ということで、一体どこまで懲役年数が増えるのかを検証してみた。その結果は……。ナタリアさんは、まったく心揺らぐことなく懲役を増やし続け、約1000回近く話し続けたところ、手元に残ったのは110万年の懲役。記者の場合、1時間46分くらいで1000回話しかけられたが、限界の数値が非常に気になる。
今回は体験版の説明と、本作の概要に終始したが、次回は各武器やアイテムについて掘り下げていきたいと思う。
Text by 世界三大三代川、ロウェル菊池
フリーダムウォーズ
メーカー | ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジア |
---|---|
対応機種 | PSVPlayStation Vita |
発売日 | 2014年夏 |
価格 | 価格未定 |
ジャンル | アクション / 近未来 |
備考 | プレイ人数:1〜4人 通信機能:マルチプレイ(アドホックモード)対応、ダウンロードコンテンツ対応、その他ネットワークサービス対応 プロデューサー:吉澤純一、開発:シフト、ディンプス |