Android4.0、いわゆる“アイスクリームサンドイッチ(ICS)”の可能性をアピール
2012年1月10日~13日、世界最大規模の家電見本市2012 International CESが、アメリカ・ラスベガスにて開催。会期前日の2012年1月9日には、NVIDIAによるプレスカンファレンスがホテル、ベネチアンの一室を借りて行われた。NVIDIAといえば、ゲームファンにはGPUを手掛ける企業としておなじみだが、今回のプレスカンファレンスは、端的に言えば、タブレットに特化した内容。同社がいま力を入れるスマートフォンやタブレット端末向けのチップ“Tegra3(テグラ3)”について説明された。
登壇した共同創始者・CEO ジェンスン・ファン氏は、まずはノートパソコンやスマートフォンなど、消費者向けデバイスの中でも、もっとも普及速度が早いのがタブレット端末だと言及。これはタッチテクノロジーがカギになっており、初年度は2000万台、翌年は早くも6000万台が販売されたとその普及ぶりを紹介した(ちなみに、2年目はiPadのシェアが40%とのこと)。いまタブレット端末普及の先陣を切っているのがAndroidで、現時点で全世界に2億5000台が普及、1日約70万台のペースで増えているというから驚きだ。そんなAndroidでいまもっとも注目を集めているのが、新しいOSのAndroid4.0、いわゆる“アイスクリームサンドイッチ(ICS)”だ。“ICS”は、Androidのデバイスをひとつにまとめるプラットフォームであり、今後は“Android対応のスマートフォンとAndroid対応のタブレット端末”という区分けではなく、一括りに“Androidデバイス”になるとファン氏は明言する。
NVIDIAは、その“ICS”に大きな可能性を見出しており、“Tegra3”は、“ICS”と親和性を持ったチップになるようだ。プレスカンファレンスでは、“ICS”のデモとして、60フレームでスムーズに動いている映像やさまざまな画像編集が行えるiPadの人気アプリ“Snapseed”が、“ICS”で快適に動いているさまなどが紹介された。
さらに、「ビデオゲームはモバイルデバイスをリードするカテゴリ」とファン氏が語る通り、“ICS”はゲームの分野との親和性が高い模様。会場では、ジェットレースが楽しめる『Riptide GP』を60フレームで再現。さらに、TPS『SHADOWGUN』のマルチプレイがタブレット端末で初披露された。こちらはXbox 360のコントローラが使用されており、言ってみればタブレット端末でもPCとほとんど遜色のないプレイが楽しめる時代になる、ということだろう。増してやタブレット端末は持ち運び可能なので、ゲームユーザーからしてみれば、相当遊び勝手のいい端末ということが言えるのかもしれない。
なお、プレスカンファレンスでは、『The Elder Scrolls V: Skyrim(ザ エルダースクロールズ V: スカイリム)』をタブレット端末でプレイするデモも披露された。ちょっと詳しい仕組みはわからないが、こちらはPCで起動しているものをタブレット端末にストリーミングして楽しめるものらしい。タブレット端末はコントローラ変わりになっているのだとか。
ゲームファンにとって、“ICS”の搭載されたタブレット端末は、今後見逃せない存在になりそうだ。
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