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『うたわれるもの 偽りの仮面』プレイインプレション

公開日時:2015-09-24 20:00:00

 皆さん、こんにちは! 前作だとカルラが大好きな、『うたわれるもの』(以下、『うたわれ』)ファンのライターのジャイアント黒田です。初めて『うたわれ』をプレイしたプレイステーション2版の発売から約9年、ついに続編『うたわれるもの 偽りの仮面』が発売されました! 今回は発売を祝して、本作のプレイインプレッションをお届けしたいと思います。もちろん、ネタバレはありませんので、本作をまだプレイしていない人もご安心を!

これぞファンが待ち望んだ『うたわれるもの』の世界

 前作『うたわれるもの 散りゆく者への子守唄』をプレイした理由は、仕事仲間や友人たちに強く勧められたから。「わかった、わかった。そんなに言うならやってみるよ」と、リアルで重い腰(当時は体重100キログラムくらい)を上げたのを覚えています。体重とは裏腹に、軽い気持ちで遊び始めたのですが、プレイし始めてすぐにキャラクターとストーリーの虜に! 個性豊かなキャラクターと豪華声優陣の演技、そして徐々に明らかになっていく壮大なストーリーに一喜一憂し、時間を忘れてプレイしました。

 前作がおもしろかっただけに、本作のデキはどうなのか。正直、プレイするまでは不安でしたが、結論から言うと杞憂でした。約9年前、どハマリしたキャラクターやストーリーの遺伝子は、本作にもしっかり受け継がれていました。前作同様、本作に登場するキャラクターも個性豊かで、女性だけでなく、男性にも魅力的なメンバーが揃っています。

 男性キャラクターの中で、とくにお気に入りなのは主人公のハクです。彼は、“主人公らしくない性格”がかなりツボ。機転がきき、洞察力に優れているのに、できるだけ働きたくないという怠け者。仕事に対する意欲はかなり低く、かなりのダメ人間っぷりを発揮しています。そんなやる気のないハクが、文句を言いながらも事件を解決しようとする姿は、正義感に溢れた主人公が活躍する作品とは違ってかなり新鮮。とっさの機転でさまざまな策を考えつく姿は、ふだんとのギャップも相まって非常に痛快でした。

 さらに、ハクの魅力を語るうえで欠かせないのが、藤原啓治さんの巧みな演技。とくに、クオンやネコネにお仕置きをされるシーンや、周囲にツッコミを入れるシーンの言い回しは絶妙! 本作をプレイするために残った深夜の編集部で、何度も声を出して笑ってしまいました。前作でハクオロさんと周囲のキャラクターのやり取りが好きだった方は、本作でも大いに楽しめると思います!

 ちなみに、女性キャラクターでツボだったのは、妹キャラクターのネコネです。冒頭にカルラ好きと書いたので、「アレ?」と思った方がいるかもしれません。確かに、僕は巨乳のお姉さんキャラクターに心ときめくことが多いのですが(カルラはその生き様も好きでした)、本作のネコネは別腹。背伸びをして大人ぶった姿と、ときおり見せる歳相応の妹っぽい姿とのギャップに、すっかりやられてしまったのです! と、思わずネコネの口調になってしまいましたが、彼女の魅力は2015年9月24日発売されたファミ通でも語っていますので、そちらもぜひチェックしてください(笑)。

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前作から紡がれる壮大なストーリーと進化したシミュレーションパート

 本作は、前作のエンディングからしばらく後の世界が舞台。カルラやトウカ、アルルゥ、カミュなど、前作の一部のキャラクターも登場し、ハクとクオンを中心に、新たなストーリーを紡いでいきます。豪華声優陣による演技、充実した用語辞典、奥深いシミュレーションパート(詳細は後述します)など、本作は前作をプレイしていなくても、十分に楽しめる内容になっています。ですが、前作をプレイしていると、思わずニヤニヤしてしまうような、うれしい仕掛けがストーリーには満載です。

 そのひとつが、主人公の設定です。前作の主人公のハクオロと、本作の主人公のハクには、1.記憶喪失、2.他人に名前をつけてもらう、3.鉄扇を武器に戦うなど、多数の共通点があります。もちろん、これらの共通点は意図されたもの。ストーリーが進むに連れて、徐々に明かされる作りになっています。

 また、新旧のキャラクターが織りなす掛け合いも、ファンには大きな見どころ。新キャラクターとの意外な関係だけでなく、掛け合いの中で前作のキャラクターの新たな一面が見られるようになっています。個人的に感無量だったのは、カルラが登場するシーン。前作同様、妖艶で謎めいた雰囲気は本作でも健在で、登場するたびにニヤニヤが止まりませんでした。そうそう、健在と言えば、トウカのうっかり侍っぷりも健在です(笑)。ファンの方は、前作キャラクターの登場をお楽しみに!

 ストーリーに続いて、シミュレーションRPGパートの魅力を語りたいと思います。このパートで目を引くのは、何と言ってもフライトユニットと共同開発した3Dキャラクターでしょう。3Dになったことで、前作よりもモーションや演出の幅がアップ。デフォルメされているものの、戦っている姿からは、勇ましさや愛らしさを感じることができ、キャラクターへの愛着がますます高まりました。

 多彩なモーションや演出の中で、とくに必見なのがキャラクターごとに用意された必殺技。いずれもキャラクターの個性に合わせたものになっていましたが、個人的にはウルゥル&サラァナの必殺技が美しく、かつ幻想的で印象的でした。必殺技は、キャラクターのレベルを上げないと放てませんが、ぜひ全キャラクターを育ててチェックしてみてください!

 シミュレーションRPGパートは、必殺技のほかにも多数の新要素が追加されていて、戦略性が大幅に増しているのもポイント。立体的になったステージで、より奥深いバトルが堪能できます。さらに、クリアーしたステージにいつでも挑めるほか、ステージの難易度を変えてプレイできるのも好印象。好きなキャラクターのレベル上げや、強敵を倒すといったやりこみ要素も用意されており、じっくりと楽しめる内容になっています。

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すべてのアドベンチャーゲームやシミュレーションRPGのファンへ

 駆け足で本作の魅力を語ってきましたが、本作はアドベンチャーゲーム好きはもちろん、シミュレーションRPGが好きな方にも、自信を持ってオススメできる作品です。ファンの方はもちろん、本作に興味を持った方にもぜひ遊んでいただきたいのですが、購入するのを悩んでいるようでしたら、ひとまず10月から放送開始予定のテレビアニメをチェックしてください!

 ゲームと同じ豪華声優陣が出演し、本作の壮大なストーリーを紡いでいくので、その魅力の一端を体感できると思います。好きな声優さんが出ていた、ケモノ耳のキャラクターにグッときた、ストーリーの続きが気になる……。きっかけは何でもいいんです。少しでも、『うたわれ』の世界に興味が湧いた方は、ぜひ本作を手にとって、魅力的なストーリーやキャラクター、進化したシミュレーションRPGパートを堪能していただけると、いちファンとして感無量です!

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