『ファークライ3』のマルチプレイモードは、おなじみの“対戦プレイ”と最大4人での協力プレイが楽しめる“Co-opプレイ”が用意されている。
 “対戦プレイ”では、“チームデスマッチ”など4つのルールで最大14人までのバトルがプレイできる。自分を含めた周囲の味方を救助できる特殊能力“バトルクライ”をうまく使って、過酷なバトルを生き抜こう。一方、“Co-opプレイ”では、最大4人のプレイヤーが協力してストーリーを進めるもので、“シングルプレイ”とは異なる全6章のストーリーが用意されているぞ。また“Co-opプレイ”は、オフラインでの画面分割プレイにも対応している。
→彼らが“Co-opプレイ”で使用できる4人のキャラクター。いずれも戦闘のプロフェッショナルだ。
 過去3回にわたって本作の魅力をお伝えしてきたが、じつは『ファークライ3』はオンラインプレイもスゴイ! オンラインプレイだけで、1本のゲームとして遊べるほどのボリュームがあるのだ。というわけで今回は、オンラインプレイの魅力をリポートしていきたい。なお原稿執筆時点では日本語版が未発売のため、今回はXbox 360用の海外版を使用して記事を作成している。記事中の写真もすべて海外版となっていることにご注意!
 さて、本作のマルチプレイでは、プレイヤーデータはシングルプレイとは異なる専用のものが用意されている。まずロードアウト(クラス)を設定するのだが、ハンターやガンナーなどあらかじめ4種類が用意されているほか、自分でカスタマイズすることも可能。マルチプレイを重ねて経験値を稼ぎ、レベルアップしていくと、新しい武器やスキルが解禁されていく仕組みだ。新しい装備やスキルを試したくて、ついつい戦ってしまうニクイ作りになっているのだ。
フリーライター。逆境でもたくましく成長していく主人公を見習って、2013年を生き抜いていきたいと思います!
 武器のアタッチメントやスキルも、マルチプレイ専用のものが用意されており、たとえばシングルプレイではカスタマイズ不可能な“AK47”も、レッドドットサイトやヘヴィバレルといったアタッチメントを装備可能。シングルプレイに比べて、より自由度の高いバトルを楽しめることも特長となっている。
←こちらがLOADOUTS(ロードアウト)画面。装備する武器を2種類選べるほか、スキルや特殊能力もカスタマイズ可能だ。
→プレイヤーにはレベルが存在し、一定になると新しい武器やスキルがアンロックされていく。
←武器自体にもレベルが存在する。使用し続けるとレベルが上がり、スコープやバレルといったアタッチメントがアンロックされていく。
 オンラインプレイでは、“バトルクライ”という特殊能力を使用可能。発動すると一定時間体力の回復速度が上昇したり、体力の最大値が大きくなるなど、多彩な効果を持つ。周囲の味方にも効果を及ぼすことが特長で、うまく活用することがオンラインプレイを生き延びるカギとなる。
→自分に加え、周囲の味方も助けられる特殊能力“バトルクライ”。ここぞ、というタイミングで利用したい。
 オンラインプレイには協力プレイと対戦プレイが用意されているが、まずはFPSの定番である対戦プレイから見ていこう。オンライン対戦は最大14人でプレイでき、2チームに分かれて戦う“チームデスマッチ”、同じく2チームに分かれて敵軍物資の炎上を狙う“ファイアストーム”など、4種類のルールが存在する。いずれもシンプルでわかりやすく、FPSファンならすんなり楽しめるだろう。
 というわけで筆者も海外ユーザーひしめく電子の戦場へ下り立ってみたのだが、やっぱり対戦は楽しい! 敵に気づかれずにうまく倒せた場合は脳汁出まくりだし、逆に予想外の場所から攻撃されて倒されたら、悔しさも倍増。参加しているプレイヤーの腕前はけっこう幅があったためか、本作の対戦に初参加したときでも、それなりに倒せたり倒されたりと、銃撃戦をバッチリ楽しむことができた。
 ちなみに対戦プレイでは、チームサポートという特殊能力を使用可能。敵の位置を偵察してミニマップに表示させるもの、ヘリコプターからプロパンタンクを投下するものなど、効果はさまざま。味方を蘇生したり、“バトルクライ”を使用するなど、ゲーム中で活躍すると使用可能になる。なお特殊効果は3段階に分けられており、それぞれひとつずつセットすることが可能だ。
 対戦プレイでおもしろいのは、ゲーム終了時のムービー。勝者チームの上位3名が、敗者チームに裁きを下すという内容で、慈悲の心で相手を許すか、制裁を与えるかを、トッププレイヤーが選択できる。こちらもプレイヤーのレベルが上がると、新しい行動がアンロックされていく仕組みなのだ。
←こちらが対戦プレイの様子。チームデスマッチでは、海賊対反乱軍に分かれて戦い、ポイントを競い合う。
→こちらは倒されたときのキルカメラ。自分の倒されっぷりが表示されるのだが、ミョーにカッコイイ画面なのだ(笑)。
→勝利後のムービーで制裁を選ぶと、こんな感じで相手をフルボッコにする。
←逆に慈悲を選ぶと、相手に水を飲ませたりする。これはこれで屈辱!
 対戦プレイは楽しいが、自分にとって使いやすい武器を発見するまでは、きびしい戦いになるかもしれない。また対人戦自体が苦手、という人も多いだろう。そんな人たちにぜひともオススメしたいのが、協力プレイだ。
 本作の協力プレイは、シングルプレイとはまったく異なるオリジナルのストーリーが用意されている。舞台は本編の約半年前で、4人の男女が犯罪集団に復讐していくという内容だ。
 こちらは最大4人でプレイでき、またプレイヤーデータは対戦モードと共通していることがポイント。つまり、協力プレイでレベルを上げて武器をアンロックしてから、マルチプレイに参戦……なんて遊びかたも可能なのだ。
 というわけで、筆者もさっそくふたりのフレンドと協力プレイをスタート。ゲーム中の目的は、爆弾を仕掛ける、拠点を一定時間守り抜くなどさまざま。とりあえずどのシーンでも大量に敵が出現するため、終始激しすぎるバトルをたっぷり堪能できるのだ。
 とにかく敵の数が多く、またスナイパーも頻繁に現れるため、「こちらもスナイパーがほしいなあ……」という流れに。「じゃあ、俺がスナイパーライフル持つよ!」とフレンドYが名乗りを上げ、再び戦場へ。こうやって役割分担して戦えるのも、協力プレイの醍醐味だ。
 また、ゲーム中もさまざまな形で味方をサポートできる。“バトルクライ”や特殊なシリンジで一定時間味方を強化できるほか、プレイヤーが敵に倒されても、一定時間内であれば復活させられるのだ。ただし、仲間を助けに向かったけど敵の集中砲火を浴びて全滅、なんてこともよくあった。でもそこで心が折れず、「つぎこそは!」と奮い立って燃えたのは、あとちょっとで突破できそうと思わせる、本作のバランスが絶妙だったからかもしれない。
←非常に耐久力が高い、中ボスクラスの敵も登場。火炎放射器で周囲を燃やし尽くす、やっかいな奴だ。
→本編以上に大量の敵が襲ってくるため、ド派手で緊張感あふれるバトルを手軽に楽しめるのがうれしい。
↑一定時間内であれば、倒された仲間を救出することも可能。これも協力プレイの醍醐味だ。
←バギーで爆弾を広い、目的地まで運ぶミニゲーム風のシーンも。スコアの順位に応じてボーナス経験値を獲得!
↑シングルプレイとは異なる、4人の男女が主人公。彼らを操って犯罪集団と戦うのだ。
 対戦プレイと協力プレイ、どちらも大ボリュームなのがおわかりいただけたであろうか。とくにプレイヤーのレベルを最高まで上げようと思えば、数十時間単位で遊べてしまうクオリティーに仕上がっている。ふだんはオンラインプレイを遊ばないという人も、ぜひチャレンジしてその魅力を体験してもらいたい。
 最後になったが、本作にはさらに画期的なシステムが搭載されている。対戦プレイで勝利したり、協力プレイをクリアーすると、CDやフラッシュドライブを入手できることがある。これらを“解析”すると、ボーナス経験値や武器のMOD(カスタマイズ)が入手できるのだ。なお、CDは10分、フラッシュドライブは30分というように、メディアによって解析に必要な時間が異なる。時間が短いものはプレイの合間に、長くかかるものは寝る前にセットするなど、アレコレ工夫を凝らしてみるのも、また本作の楽しさといえるだろう。
↑入手したアイテムを解析すれば、武器のMODや経験値を獲得できるのだ。
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