イタリアのゲームスタジオ“Jyamma Games”が開発し、日本ではセガよりダウンロード版が販売されている新作アクションRPG『エノトリア：ザ・ラスト・ソング』（プレイステーション5、Xbox Series X|S、PC対応）。パッケージ版も後日発売予定。 　『デモンズソウル』や『ダークソウル』などの作品から影響を受けた“ソウルライク”ゲームで、退廃美を感じるビジュアル、イタリアの歴史や伝承がモチーフのダークな物語などが特徴の一作となっている。また、クイックステップ、パリィ＆リポスト（体勢を崩した敵に使える強力な攻撃）で敵の攻撃をしのいでいく“捌き”アクションも見どころだ。 　そんな本作を手掛ける“Jyamma Games”のプロデューサー“Edoardo Basile（エドアルド・バシーレ）”氏にメールインタビューをする機会を得られたので、回答を紹介しよう。

イタリア産ソウルライク『エノトリア：ザ・ラスト・ソング』は不気味だが美しい。パリィで攻撃をさばいて一撃必殺を決める、退廃美の中の爽快【デモ版レビュー】

『エノトリア：ザ・ラスト・ソング』（Enotria: The Last Song）はイタリアの伝承をベースにしたソウルライクアクションRPG。デモ（体験版）版のレビューをお届けする。

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Edoardo Basile氏

祖国とその伝統をゲームで皆に伝えたい

――お名前と役割をお願いいたします。

Edoardo Basile （エドアルド・バシーレ）。ビジネス開発マネージャーです。

――本作を開発することになった経緯をお聞かせください？

私たちの祖国とその伝統を、いままでにない方法で皆に伝えたいという想いから開発に至りました。

――ソウルライクといえば高難度ですが、ゲームバランスはいちばん開発者の頭を悩ませるポイントだと思います。バランス調整で悩んだ部分はありますか？

ゲームのバランス調整は、開発で最も苦労した部分の一つです。今後のメンテナンス段階でも継続する課題であり、プレイヤーのフィードバックが非常に重要になります。特に、敵とのエンカウンター（配置など）のバランス調整には大変な工夫が必要でした。

――戦闘時、敵にロックオンすると回避のローリングがクイックステップになります。戦闘と探索の使い分けを意識してそうなっているのでしょうか？

これは、ゲームペースの観点から決められたことです。『Bloodborne』のような、よりスピーディーなゲームを目指すため、ロールアクションではなくクイックステップを選択しました。

――パリィを軸にした立ち回りになっていると感じました。パリィをメインにしようと思ったきっかけを教えてください。

ロールアクションと同様、防御も通常はペースが落ちる動きなので避けたいと考えました。また、この仕組みはハイリスクハイリターンなメカニクスとも見事に合致しています。

――道中に現れる敵とそのエリアのボスの攻撃が似ていると感じました。これは意識して配置されたものでしょうか？

まさにその通りです。プレイヤーがボス戦で直面する、より難易度の高いバージョンの動作を先に体感できるように設計してあります。

――お気に入りのキャラクターはどれですか？ またその理由は？

“プルチネッラ”ですね。持ち前の素晴らしい演技と筋書きを通して成長を見られるところが気に入っています。

※プルチネッラ：主人公に同行する吟遊詩人であり、ストーリーの語り手。声優の杉田智和さんが声を担当している。

――イタリアの海岸がモチーフになっているとのことですが、マップ制作のうえで参考にした実在のロケーションなどはありますか？

クインタ（序盤の街）はチヴィタ・ディ・バーニョレージョ。ほかふたつの主要エリアはおなじみのヴェネツィアとローマですね。

――イタリアの歴史・民間伝承が元となっているとのこと。そのおかげか、道中のヒマワリ畑をはじめ、“ソウルライク”のイメージとは異なるビジュアルが印象的でした。明かるいからこそ生じる“狂気”のようなものを表現したかったのでしょうか。

まず、イタリアの明るく色鮮やかな雰囲気を伝えたいと思いました。その一方で、ゲーム内に登場する光溢れる舞台と、物語で語られるダークなテーマとの対比を私たちが非常に気に入っていたため、このような世界観が生まれました。

――最後に、読者へ本作のアピールをお願いします。

でぜひ太陽を心ゆくまで満喫してもらえることを願っています。ただ、油断は禁物ですよ！ このゲームには危険もいっぱいですからね。

※Xbox Series X|S、PC版はダウンロード専売
※PS5パッケージ版の発売日は未定。

ソウルライクアクションRPG『エノトリア：ザ・ラスト・ソング』の開発マネージャー“Edoardo Basile（エドアルド・バシーレ）”氏に実施したメールインタビューをお届け。

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