その手に掴むは、輝き溢れる王冠かそれとも……

FABLE III(フェイブル 3)

タイトル
フェイブル III
対応機種
Xbox 360
発売日
2010年10月28日発売予定
テイスト/ジャンル
ファンタジー/アクションRPG
発売元
マイクロソフト
開発元
ライオンヘッドスタジオ
価格
7140円[税込]
プレイ人数
1〜2人(オフライン)
対象年齢
18歳以上のみ対象
プレイ人数
オフライン/1人、オンライン/1〜2人
通信機能
Xbox LIVE対応(協力プレイ、ダウンロードコンテンツなど)
備考
初回限定版の『リミテッド エディション』も8190円[税込]にて同時発売

 善人として生きるか、悪業に身を染めるか――。善にも悪にもなれる自由度の高さがファンを惹きつけてやまないRPG『Fable(フェイブル)』シリーズの最新作が発売される。本作の舞台となるのは、前作から50年後のアルビオン。主人公は暴君の名を欲しいままにする王の弟として、民衆のために立ち上がることになる。  シンプルかつ奥が深い攻撃システムや忠実な仲間である犬の存在など、前作まで好評だった部分を踏襲しつつ、さらに磨きがかけられている本作。そんな本作最大の特徴は、主人公が王様として王国を統治することになる点。王様としてのゲームプレイはどのようなものになるのか、いまだ一切が明らかにされていないが、そこは、欧米で“鬼才”と称される、ライオンヘッドスタジオ代表のピーター・モリニュー氏が渾身の力を傾ける本作のこと。どのような驚きの世界が広がっているのか……期待が高まる。

王になった主人公を待ち受ける驚くべき展開

自由度の高さが魅力の『Fable』シリーズ

『Fable(フェイブル)』シリーズは、『ポピュラス』や『ゲートキーパー』などで知られるピーター・モリニュー氏による意欲作。2005年3月に初代Xboxで1作目が発売され、プレイするごとに異なる人生を歩めるという、自由度の高さと壮大なスケールの世界観が話題を集めた。以降、『Fable II(フェイブルII)』(2008年)、『Fable III(フェイブル III)』(2010年)とリリースされるごとにさまざまな新機能を追加。Xbox 360を代表するRPGシリーズとして君臨している。現時点でシリーズ累計販売本数は600万本の実績を誇る。

STORY:暴君である兄を倒し、統治者への道を歩む

あれから50年――。 ひとりの英雄の活躍により平安を得たアルビオンは、産業革命を迎え繁栄を極めようとしていた。ところがそこにひとつの影が落ちる。国王ローガンの存在だ。偉大なる英雄の血を受け継ぐローガンは、国王の座を手中に収めるや暴政の限りを尽くし始める。その悪逆ぶりは目に余り、民衆は圧政に苦しむことになる。

民衆の期待は、国王の弟である王子に集まる。民衆と国王のあいだで揺れ動く王子だが、否応なく“反逆者”として生きていくことになる。王子に待ち受ける波乱に満ちた運命とは? 兄をも凌ぐ暴君となるのか、歴史に名を残す名君となるのか――。

Close UP:「大いなる権力には大いなる義務が伴う」(モリニュー)

 王様として国を統治することになる本作。ストーリー的には過去のシリーズ作と比べても、よりダイナミックな展開が待っているのは間違いないが、気になるのが王になってから。戴冠してからの主人公にどのような運命が待っているかは、「お話するとみなさんの楽しさを損なってしまうから(笑)」(モリニュー)と一切が明らかにされていない。そんなコメントを聞くと、嫌が上にも期待が高まってしまうが……。  ヒントになるのは当のモリニュー氏の言葉のみ。モリニュー氏は以前のインタビューで、記者の「王様になったら戦闘の要素はなくなるのか?」との質問に、日本の戦国武将みたいに、王になったあとも戦闘は続けると答えたあとで以下の通りに続けている。「王様になってもらえるのが“ジャッジメント”。つまり国のルールを作れるんです。(中略)貧乏人にお金を与えたり、気に入らない地域があったら軍隊を送ることもできる」(モリニュー)。『ポピュラス』などでおなじみのモリニュー氏だけに、シミュレーション色が全面に出ることが予想されたが、どうやらそういうわけではなく、かなりアクション要素が強いものになりそうだ。  そしてゲームの後半部分に関しては、モリニュー氏の口から、さらに気になるコメントも聞かれた。「王になる前はフォロワーを得るために(支持を得るために)国民にいろいろな約束をしていたと思うんです。(中略)ひと言いえるのは、王様になったあとですべての約束を実現するのは非常に難しいということです」(モリニュー)というものだ。「大いなる権力には大いなる責任が伴う」。奥深い物語が『Fable III(フェイブルIII)』では展開されそうだ。

SYSTEM:“ギルドの紋章”を入手して英雄として成長する

 “反逆者”として現国王を倒すまでが描かれる『Fable III(フェイブルIII)』の前半部分。主人公は民衆のためにさまざまなクエストをこなして力をつけていくことになるわけだが、 “反逆者”として現国王を倒すまでが描かれる『Fable III(フェイブルIII)』の前半部分。主人公は民衆のためにさまざまなクエストをこなして力をつけていくことになるわけだが、本作では、通常のRPGでおなじみの“経験値”は存在しない。主人公は、クエストをこなしたり、戦闘で敵を倒したり市民と交流することでポイントを獲得“ギルドの紋章”を入手。英雄として成長していくことになる。強くなるためには “ギルドの紋章”が不可欠。世界で生きることそのものが、英雄の成長に直結しているというわけだ。

市民と交流を深めることが成長につながる

 主人公が成長するためには、市民の支持を得ることが不可欠だが、そのためのいちばんの近道は、人々と直接触れ合うこと。本作ではさまざまなアクションを起こすことで、好感度をあげていくことができるのだ。逆に好感度を下げるおそれもあるので気をつけて。  また、“手をつなぐ”ことで相手の手を取って好きなところへ連れて行くことも可能に。このシステムはプレイステーション2用ソフト『ICO』にインスパイアを受けてのもの。“手をつなぐ”という行為が市民との交流の幅を広げることになるのだ。

Close UP:「物語を進めることがレベルアップにつながる」(モリニュー)

 「ただ単に数字を上げるだけでなく、物語を進めることがレベルアップにつながる」(モリニュー)との考えのもと、さまざまな行為がレベルアップにつながる本作。そこでカギとなるのは“統治の道”だ。本作では、王様になるための道のりを敷地の入り口からお城までという形でビジュアル化。その過程にはいくつものゲートが設けられており、一定数の“ギルドの紋章”を獲得するとそのゲートがくぐれるようになっている。この“統治の道”にはさらにユニークな仕掛けが施されている。ゲートの脇には複数の宝箱が置かれているのだが、その宝箱を開くことで、ゲームシステムが決定される。たとえば、“人を脅せばフォロワーが増やせる”というルールが入った宝箱を開ければ、プレイヤーの世界はそのルールに支配されることになる。宝箱の数はあまりにも多く、プレイヤーはそのすべてを開けることはできない。勢い任意の宝箱を選んで開けることになるわけだが、そこでそれぞれのプレイヤー独自の世界ができあがるというわけだ。

BATTLE:プレイ次第で武器が“モーフィング(変形)”する

 前作を踏襲する形で、剣による攻撃がXボタン、魔法攻撃がBボタン、銃による攻撃がYボタンと、簡単操作を実現している本作。それは初心者への間口を広げることを目的にしてのものだが、一方で、ゲームプレイに奥行きを与えているのが左スティック。たとえば剣による攻撃時に左スティックを任意の方向に傾けながらXボタンを押し続けると、溜め攻撃が可能になる。溜め攻撃が成功するとモーションが入って強力な攻撃を決められるのだ。もちろん、攻撃を溜めているあいだ主人公は無防備になるので、使い所が問われる。攻撃方法に幅広さを与えるものと言えるだろう。
 『Fable III(フェイブルIII)』では肝心の武器にも大きな特徴がある。それは、“モーフィング(変形)”により外見が変化するという点だ。変化は、どのような敵を倒したかなどによってもたらされ、世界にふたつとない武器ができあがることになる。武器を“育てる”というのも本作の魅力だ。

Close UP:「物語を進めることがレベルアップにつながる」(モリニュー)

 『Fable III(フェイブルIII)』の武器の特徴は、やはり“モーフィング”に尽きる。以前モリニュー氏は「武器の種類が多く選ぶのが煩雑だったから」と“モーフィング”を採用した経緯を冗談めかして語っていたが、ある意味武器の成長とも言える“モーフィング”が、本作に新機軸を築くことは間違いない。モリニュー氏によると、武器は、剣で人を斬れば斬るほどカーブが増えたり、悪い行いばかりしているキャラの武器は鞘から抜くと血が滴り落ちて歌を歌い出すものなどもあるという。“モーフィング”により変形する武器はなんと90000種類近くになるというから驚きだ。ちなみに、自分で変形させた武器はオンラインで売りに出すこともできる。
 『Fable III(フェイブルIII)』で武器管理を行うのが“聖なる間”。“聖なる間”にはスタートボタンを押すといついかなるときでも移動でき、武器や衣装の交換が可能になっている。まさに隠れ家といった趣きだ。“聖なる間”を管理するのはお抱え執事で、「服装のチョイスが面倒くさい」というユーザーには、“オススメコーディネート”なども用意されている。『Fable III(フェイブルIII)』では、「ゲームをさらにわかりやすくしないといけない」(モリニュー)との考えのもと、さまざまな部分でブラッシュアップが施されている。

CO‐OP:協力プレイでは友だちとの結婚も可能に

 本作でさらに大きく進化したポイントのひとつに協力プレイがある。協力プレイは前作でも可能だったが、自分の作ったキャラが友だちの世界に行ける……というわけではなく、あくまで既成の“ゲストキャラ”として参加可能だった。それが本作では、自分のキャラが友だちの世界へ行くことができ、いっしょにクエストをこなすことができる。しかも、自分の犬もいっしょに! 自由度の高さが際立つ本作では、協力プレイ時において別行動も可能。ひとりがクエストをこなすあいだに、もうひとりは家のカスタマイズをするといったこともできる。そして特筆すべきは、プレイヤーどうしの結婚が可能になった点。結婚すると財産をひとつにまとめられるなどのメリットがある。一方で、離婚すると財産を半分にしないといけなくなるというデメリットも。結婚や離婚には慎重を期さないといけないというのは、現実と同様のようだ。

Close UP:「これだけのことができる協力プレイは世界初」(モリニュー)

 ひとつの世界でお互いに戦い、結婚もし、子どもも作れる。さらには犬もいっしょに友だちの世界に移動でき……と、「これだけできる協力プレイは世界初だと思います」と自信を持って語るモリニュー氏。協力プレイは、間違いなく本作の楽しみどころのひとつだ。ちなみに、本作の協力プレイでは、モリニュー氏が「ゲーム全体を協力プレイのためのロビーとして使っているようなもの」と語るとおり、いつでも出入り自由。友だちが『Fable III(フェイブルIII)』で遊んでいると、自分の世界では輝く輝点の“オーブ”となって表示され、リアルタイムで遊んでいるかどうかがわかるようになっている。“オーブ”は最大64個まで自分の世界に出現し(つまり、最大64人のフレンドまで参加できる)、それぞれの友だちに贈り物をあげたり、協力プレイに誘ったりといったことが可能だ。協力プレイもさらに間口が広がっているのだ。

初回限定版も発売に!ゲームの世界観がさらに膨らむ

 『Fable III(フェイブルIII)』は、『Fable III(フェイブルIII)リミテッド エディション』が同日にリリースされることが明らかにされている。初回生産限定となるこちらのセットは、ゲームソフトに加え、オリジナルプレイングカード(登場キャラクターが描かれた特製トランプ)やギルドの紋章コイン、ゲーム追加コンテンツ ダウンロードカードを同梱。ダウンロードカードには、クエストやマップ、犬、装備などがダウンロード可能となるコードが記載されている。さらには紋章を刻印した古書装丁のスペシャルボックス仕様と、ファン必携の内容に。価格は8190円[税込]だ。  また、“Xbox 360 ワイヤレス コントローラー Fable III(フェイブルIII) リミテッド バージョン”もソフトと同日に発売される。こちらは『Fable III(フェイブルIII)』 の発売を記念して販売される特別パッケージで、同梱される限定仕様のワイヤレス コントローラーは、開発元のLionhead Studiosによるデザインによるもの。作品の世界観をイメージしたゴールドカラーの高級感ある仕上がりになっている。この製品でしか手に入らない 『Fable III』 のゲーム内のアイテムであるオリジナルタトゥーのダウンロード用 トークンも同梱されている。こちらも初回限定生産で価格は5775円[税込]だ。

『Fable III(フェイブルIII) リミテッド エディション』(初回生産限定)

■発売日:2010年10月28日
■価格:8190円[税込]
■同梱物 :
『Fable III(フェイブルIII)』ゲームソフト、紋章を刻印した古書装丁のスペシャルボックス、オリジナルプレイングカード、ギルドの紋章コイン、ゲーム追加コンテンツ ダウンロードカード

Xbox 360 ワイヤレス コントローラー Fable III(フェイブルIII) リミテッド バージョン

■発売日:2010年10月28日
■価格:5775円[税込]
■同梱物 :
Xbox 360 ワイヤレス コントローラー Fable III リミテッド バージョン、Fable III コンテンツ ダウンロード用トークンバッテリー ケース (単三乾電池 2 本使用) など

Webと連動しての初回限定特典も明らかに

 さらに、『Fable III(フェイブルIII)』には初回限定特典も存在する。こちらは、『Fable III(フェイブルIII)』(通常版) または 『Fable III(フェイブルIII)リミテッドエディション』 (限定版) を予約購入または、早期購入すると“初回限定特典カード”がもらえるというもの。この初回限定特典カードは公式サイトで公開中のキャラクターカスタムツール、“アルビオン市民メーカー”と連動しており、初回限定特典カードに記載されているコードを入力することで、同サイトで作成した市民を『Fable III(フェイブルIII)』のゲーム中に登場させられることになる。なお、“アルビオン市民メーカー”で作った彼、もしくは彼女に実際にゲーム内で会いに行くと新たなクエストが待っているほか、1000ゴールドがもらえるとのこと。自分の作成したキャラを実際にゲームに登場させられるとは、何とも楽しみなことだ。
アルビオン市民メーカー

『Fable III(フェイブルIII)』王様なう!! Twitterキャンペーンに注目

 発売に向けて盛り上がる『Fable III(フェイブルIII)』だが、Twitterキャンペーンも行われることに。こちらは、キャンペーン専用サイトへ行くと、王様の称号がもらえ、フォロワーから選ばれた家来たちに命令を3つ下すと、Twitterのアイコンに自動的に“王冠”が付くというもの。なお、ファミ通.comの特設サイトからアクセスすると、ファミ通にゆかりの称号が手に入れられる。どんな称号かは、実際にアクセスしてお試しを! こちらのキャンペーンに参加するには、Twitterのアカウントが必要になる。
 Twitterキャンペーン

2009年8月にタイトルを発表して以降、ピーター・モリニュー氏は折りに触れ『Fable III(フェイブルIII)』に関して積極的に語ってきた。ファミ通.comでは、機会あるごとにピーター・モリニュー氏に話を聞いてきたわけだが、ここでは、これまでのピーター・モリニュー氏の発言を振り返ってみよう。

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