ぶっ飛んだ天音学園では、“Don't think. Feel”

 コーエーテクモゲームスより2014年9月25日発売予定のPSP用ソフト『金色のコルダ3 AnotherSky feat.天音学園』。本作は、PSP/プレイステーション2用ソフト『金色のコルダ3』と同じ年の夏を舞台に、「主人公がもしほかの学校に転入していたら」というifのストーリーを描く最新作。2014年1月23日発売の『金色のコルダ3 AnotherSky feat.神南』、2014年3月27日発売の『金色のコルダ3 AnotherSky feat.至誠館』につぐ、『金色のコルダ3 AnotherSky』シリーズ3作目となる。声優陣には『金色のコルダ3』と同様の豪華な顔ぶれが揃っている。

 今回は、そんな『金色のコルダ3 AnotherSky feat.天音学園』に登場する如月響也を演じる福山潤さんにインタビューを行なった。

『金色のコルダ3 AnotherSky feat.天音学園』キャストインタビュー 如月響也役の福山潤さんに聞く 響也はまさに塩ラーメンのような存在_03
『金色のコルダ3 AnotherSky feat.天音学園』キャストインタビュー 如月響也役の福山潤さんに聞く 響也はまさに塩ラーメンのような存在_04

――まず、初めに、アフレコを終えての感想をお願いします。
福山潤さん(以下、福山) 今回の『feat.』シリーズの収録は、最初に『金色のコルダ3』が出てから、かなり長い期間が空いているのですが、ここまでかなりいいテンポで収録できているので、響也のキャラを自分の中でしっかり掴めているという手応えはあります。さらに今作は、“あの”冥加たちとの天音編だったので、バラエティーに富んだおもしろい収録でした。

――福山さんが演じられた如月響也の魅力を教えてください。
福山 響也は、よくも悪くも『金色のコルダ3』に登場する人たちの中でいちばんふつうなんです。本人は、悪ぶってみたり、律に反発していたこともあって、それこそ今回の天音編でも、冥加や氷渡に対しても反発するんですが、彼らに比べたら、至ってまともなんですよ(笑)。そんなふつうさが響也の最大の魅力だと思います。ぎとぎとのとんこつラーメンばかりを食べていると、あっさりした塩ラーメンがおいしく感じると思うんですが、濃いキャラクターばかりの今作の中で、安心感を与えてくれるのが響也なんです。

――如月響也と福山潤さんに共通点はありますか?
福山 そうですね、女の子と、仲よくなって友だち関係を築いてしまうと、その関係のほうが居心地がよくなってしまって、その先に進めない、もしくは進むと関係が終わってしまうことが多いところが共通点かな、と思っています。学生時代の僕自信も、そういう経験が多かったんですよ。なので、僕は、友だちから始まる恋愛はないと思っています。

――そんな如月響也と友だちになれると思いますか?
福山 なれるでしょう。ぜひ、なりたいです。今回の『天音学園編』でわかるんですが、響也って引っ越す前の学校ではかなり人気者だったんですよ。クラスメイトとも仲よくできていて、人間関係も良好なんです。人間的にとてもいいやつだとも思うので、友だちとして仲よくやっていきたいです。

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――過去に『金色のコルダ3』で如月響也を演じられたときと、今回演じたときで、キャラクターに新たな発見などみられましたか?
福山 『金色のコルダ3』本編のときの響也は、律やかなで、音楽、など、自分が目を背けていたものと向き合っていくことが主題としてあったのですが、今回の『天音学園編』では、それよりも、かなでを支えていったり、かなでを見ながら自分と向き合っていく、より地に足がついている印象を受けました。自分が目を背けていたものに対して、いままでは受動的だったのが、今回は能動的に向き合っているんです。いままでで、いちばん成長した男らしい響也を見られると思います。

――今回の収録に臨むにあたって、意識した点を教えてください。
福山 今作は、過去にひとつの物語を描いた時間軸で、別のストーリーが描かれるということで、以前のストーリーとの違いに戸惑わないように意識しました。キャラクターの根幹はしっかり持ちつつ、前との違いを楽しもうかなっていうのが、今回の自分のポイントでした。ただ、じっさい、そう考えなくてもよかったくらい天音学園はぶっ飛んでいました(笑)。まさに、“Don't think. Feel”(考えるな、感じろ!)でした。

――今作の舞台となる、天音学園について新たな発見はありましたか?
福山 天音学園は、星奏学院と駅をはさんだ反対側に位置する高校なのですが、ぶっ飛び過ぎている学校だということを再認識させられました。音楽科の優秀な生徒には、マンションが分け与えられるという時点で、ぶっ飛んでいますよね(笑)。あと、ずっと疑問に思っていた、本来突っ込んではいけないところへの言及もしてくれていたのが、個人的にはうれしかったです。きっと皆さん、冥加の制服を見ていて、「この人、夏でもこの格好なのかな?」と疑問に感じていると思うのですが、それについても今作で触れられているので、ぜひ楽しみにしていてください。

――本作は、主人公がもし別の学校に転入していたらというifストーリーですが、福山さんがもし引っ越せるとしたらどこへ引っ越したいですか?
福山 ドバイですね。豪遊したいとかではなく、街が発展する様子、そして発展した先がどうなっていくのか、というドバイの表も裏も見てみたいです。

――もし、福山さんが天音学園に入るとしたら、どのように過ごしてみたいですか?
福山 絶対に音楽関係には触れたくないです(笑)。アレクセイが理事長なので、音楽関係の人たちは、かなり激しくきびしい競い合いをしていると思うんですよ。そのような修羅場では、僕はやっていけないので、ふつーーに普通科に通いたいです。もし、廊下を歩いていて、向こう側から冥加あたりが歩いてきたら壁と一体化して触れないようにします(笑)。

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――本作では、お弁当を作るランチドルチェというシステムがありますが、お弁当についての思い出などはありますか?
福山 じつはお弁当には苦い思い出があるんです。学生のころ、遠足のイベントのときに、自分でお弁当を作ってきてそれを班のみんなで持ち寄って食べましょう、という催しがあったんです。そこで、僕は、母親が作ってくれるおかずで、僕の大好きな高野豆腐のチーズはさみ揚げを作っていったんです。高野豆腐を戻して、チーズをはさみ、パン粉をつけて揚げる、という簡単なものなのですが、食べてみると、外はサクサク、中はトロトロですごくおいしいんですよ。「みんなにもこのおいしいものを食べてもらいたい」という想い一心で、遠足のお弁当に作って持っていったんですが、お弁当なので、衣はブヨブヨに、汁は染み出してしまって、冷めてしまってチーズはトロトロじゃない、と、僕のイメージとは違うものをみんなに振舞ってしまったんです。班のみんなは、「うん……おいしい」と言って食べてくれたんですが、後でほかの班の友人に食べてもらったら、「ペッまずい!」って言われてしまって(笑)。ああ、みんな優しいなって心から思った苦い思い出です。

――ちなみに、いまお弁当を誰かに作ってもらうとしたら、どんなメニューがうれしいですか?
福山 できれば野菜などで彩りをつけたヘルシー系がいいですね。メインのおかずは、肉だったらミートボールがうれしいです。

――学生時代に好きな人が転校してしまったら、福山さんならどうしますか?
福山 間違いなく、最終日に告白しますね! だって、告白がうまくいったら、連絡先を交換なりして遠距離で交際ができるようになるし、もし振られたとしても、彼女は転校していくので、告白したのはいいけれど振られてしまい、学校というコミュニティの中で卒業まで気まずい空気で過ごすことにはならないじゃないですか。もちろん、会えなくなるのは寂しいですが、自分か相手が引っ越すというのは、逆に告白する大チャンスだと僕は思います。

――もし、如月響也を主人公としたifストーリーがあるとしたら、どの学校に入れて誰と絡ませてみたいですか?
福山 関東芸術大学付属高校の円城寺阿蘭ですかね。神南なり至誠館なり、ほかの学校は、基本的に響也より立場が上な感じがするので、仲よく絡むのをなかなか想像しにくいです。今回の『天音学園編』でも、「間違いなくパシられるんだろうな……」という恐怖感のもと参加したくらいなので……誰にパシられるとかは言いませんけれど(笑)。なので、阿蘭だったら、友だちになって、お互いに切磋琢磨していけるだろうなって思います。

――最後に、ファンと読者の方にメッセージをお願いします。
福山 僕のほうの収録も無事終わりまして、皆さんに『金色のコルダ3 AnotherSky feat.天音学園』をプレイしていただける日も、近くなってきました。今作は、いままでの『金色のコルダ』の中でもかなりエンターテイメント性の高い作品になっていると思います。まさか彼らにこんな一面が、とか、神秘のベールに包まれていた修羅の国がまさかこんな風だったとは、などなど天音学園の内部を見て楽しんでください。ぜひ、プレイしていただければうれしいです。

『金色のコルダ3 AnotherSky feat.天音学園』キャストインタビュー 如月響也役の福山潤さんに聞く 響也はまさに塩ラーメンのような存在_01
『金色のコルダ3 AnotherSky feat.天音学園』キャストインタビュー 如月響也役の福山潤さんに聞く 響也はまさに塩ラーメンのような存在_02

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