充実の10タイトルをプレゼン
2014年8月13日(水)~17日(日)まで、ドイツ・ケルンのケルンメッセにてヨーロッパ最大のゲームイベントgamescom 2014が開催。開幕早々のイベントホールにて、エレクトロニック・アーツによる“EA's 2014 gamescom Press Briefing”が行われた。気になるその内容はというと、新情報を交えつつ、“gamescomの出展内容をプレゼンテーションする”といった趣き。あえてイベントホールでブリーフィングを実施した思惑もそのへんにあるようで、エレクトロニック・アーツCOOのピーター・ムーア氏が「ブリーフィングで気になったタイトルがあったら遊んでいってください」とコメントしていた通り、ブリーフィングから即座に試遊に移行することで、“さらにゲームを知ってもらいたい”という意図が感じ取れた。6月に行われたE3のカンファレンスで、実験的なプロトタイプ映像をガンガン公開し、将来の道筋を示したことをから比較すると(⇒関連記事はこちら)、相当地に足のついたブリーフィングと言える。まあ、それだけラインアップに自信があるということでもあるのだろうが……。そんなわけで、最新映像もしくはデモ+開発者のプレゼンという形で紹介されたのは、以下の10タイトル(掲載はプレゼン順)。CEOのアンドリュー・ウィルソン氏が、「ゲームのクリエイティビティーとエボリューションを押し進めるのが私たちの目標」と断言するように、意欲作が揃った。
『ドラゴンエイジ:インクイジション』
『タイタンフォール』
『NHL 15』
『The Sims 4』
『FIFA World』
『FIFA 15』
『Star Wars Old Republic』
『Dawn Gate』
『Shadow Realms』
『バトルフィールド ハードライン』
初出タイトルはバイオウェア開発による『Shadow Realms』(⇒関連記事はこちら)。『ダンジョンズ&ドラゴンズ』などのテーブルトークRPGをモチーフにしたPC向けアクションRPG。バイオウェア・オースティンのゼネラルマネージャー、ジェフ・ヒックマン氏によると、『Shadow Realms』は4vs1のダイナミックな協力プレイが楽しめ、ワールドはつねに変化し、ストーリーもつねにアップデートされるため、同じプレイは2度とないとのこと。ストーリーはテレビドラマシリーズのように、エピソード形式でリリースされる。本作のクローズドアルファは来月(9月)にも予定しているとのことだ。
新要素といえば、『バトルフィールド ハードライン』では、本邦初公開となるキャンペーンモードの映像が公開された。警察と犯罪者の戦いを描く『バトルフィールド ハードライン』のシングルプレイのストーリーは、従来までの『バトルフィールド』シリーズから考えると少し異質。映像では、マイアミの警察官ニック・メンドーサがいきなりトラブルに巻き込まれ、ある場所に閉じ込められるが脱出する……といったシーンが公開された。映像を見る限りでは、スニークアクション的な楽しみかたもあり、敵をフリーズさせられるといった新フィーチャーも盛り込まれている模様。重要人物を降伏させると、ボーナスがもらえるのだとか。
さらに、『バトルフィールド ハードライン』の新たなマルチプレイヤーモードとして、“ホットワイヤー”と“レスキュー”の存在が判明。“ホットワイヤー”はハイスピードでのカーチェイスを楽しめるモードで、“レスキュー”は捕虜を救出するというルール。発売は2015年と少し先になってしまった本作だが、期待はいや増すばかりだ。
“Feel The Game”を謳い文句にした『FIFA 15』は、「ゲームを自分の身体で感じてもらえるタイトル」とエグゼクティブ・プロデューサーのデビット・ラター氏。本物らしさに磨きをかけたという本作が取り組んだのは、ゴールキーパー! とうとうここまで来たか!という感じだが、『FIFA 15』では、ユーザーからのリクエストに応えてゴールキーパーの動きを分析、本物の動きに近づけたという。AIも相当優秀なようで、映像の動きを見る限りでは、本物さながら! 本作は、北米では2014年9月23日発売予定、ヨーロッパでは2014年9月25日発売予定。日本での発売日は10月9日だ。
カンファレンス開幕早々に紹介されたのが、バイオウェア期待のRPG『ドラゴンエイジ:インクイジション』。ゼネラルマネージャーのアーリン・フリン氏は「本作には100以上のストーリーがあり、会話に費やしたのは100万語以上と、シリーズ最大のボリュームになっています。ストーリーや没入感のある世界観、きめ細かいカスタマイズ要素など、バイオウェアの将来を定義づける次世代のRPGです」と自信たっぷりに語った。デモでは、“スカイフォールド”という要塞でキャラクターをカスタマイズしたり、アンデットを蘇らせる者を倒して囚われている兵士を救出するミッションを披露。迫力の戦闘シーンを堪能できた。まさに、剣と魔法の王道! といったところだ。本作の発売は、北米が11月8日でヨーロッパは11月20日。日本は11月27日だ。
国内ではXbox One版の発売を9月4日に控えた『タイタンフォール』は、おなじみのリスポーンエンターテインメントの美人スポークスパーソン、コミュニティー・マネージャーのアビー・ヘッピーさんが登壇(※関連記事その1※関連記事その2)。実装されたばかりの6対6の対戦プレイ“MARKED FOR DEATH”は、すぐにファンのお気に入りになったと報告したあとで、「今後もファンの皆さんの期待に応えられるような、新しいフィーチャーやモードを入れていきたい」とコメント。“エクスペディション”、“フロンティアズエッジ”に続く、最後のマップパック“IMC Rising”が、今秋にも提供する予定であることを明らかにした。この秋、日本でも『タイタンフォール』が大いに盛り上がりそうだ。
(取材・文 編集部/F)