対戦形式はおなじみの1対1 もちろん新キャラ、新システムが登場

 2014年7月24日(木)~27日(日)、アメリカ・サンディエゴのコンベンションセンターにて、エンターテインメントの祭典“Comic-Con International 2014”(略称:コミコン)が開催中。開催2日目にあたる25日には、“BANDAI NAMCO FIGHTING PANEL”が行われた。バンダイナムコゲームス主催による、格闘ゲームをモチーフにしたパネルディスカッションも、コミコンではすっかりおなじみ。今年は、先ごろ発表されたばかりの『鉄拳7』(⇒記事はこちら)の新情報が、『鉄拳』シリーズディレクターの原田勝弘氏の口により、続々と明らかになった。

『鉄拳7』の新情報が続々判明 新キャラ・一美のコスチュームが解禁、OPCGを担当するのは荒牧伸志氏【Comic-Con International 2014】_04
『鉄拳7』の新情報が続々判明 新キャラ・一美のコスチュームが解禁、OPCGを担当するのは荒牧伸志氏【Comic-Con International 2014】_06
▲バンダイナムコゲームス恒例の“FIGHTING PANEL”。カプコン・小野義徳氏や、ヴァルハラゲームスタジオ・板垣伴信氏は出演がBanned(禁止された)との告知がでると、会場は大笑い。まあ、ネタです。
▲これまでコミコンでセッションを行なっている原田氏だが、「自分の上司が来たのは初めて」とのこと。盛り上がらなかったら首になってしまうから……とのことで、プラカードを上げたら盛り上げてほしいと来場者にお願いして、会場を笑わせた。結果は、プラカードを上げるまでもなく、会場は大いに盛り上がりました。
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▲馬場氏は登壇するや「バンダイナムコゲームスにはふたりの馬場がいます。ひとりは、『テイルズ』シリーズでおなじみの馬場(英雄氏)で、彼が“プリンス”だとすると、自分は“ヒールの馬場です”」とコメント。会場は爆笑の渦に。

 セッションでまずプレゼンが行われたのは、バンダイナムコゲームスの新IPとなる『Rise of Incarnates』。セッションでは、プロデューサーの馬場龍一郎氏が登壇し、本作が格闘ゲームとシューターのハイブリッドであること、さらにバトルは2対2で行われ、『ガンダムエクストリームVS』シリーズのゲームシステムを採用していることなどを説明した。『ガンダムエクストリームVS』シリーズが西洋ではなかなか受け入れられず、同作のシステムを「欧米でも受け入れられるように」とのコンセプトから開発したのが『Rise of Incarnates』なのだという。「神話の神々や悪魔の能力を持ったキャラなど、スーパーな能力を持った個性的なキャラが戦うゲームです」と馬場氏。基本プレイ料金無料で、Steamで配信される本作は、8月8日にクローズドベータが予定されているとのことだ。同作の日本配信の有無などは未定。『Rise of Incarnates』のことが気になるという方は、世界観を理解するために同作の公式サイトで配信中のWebコミックを見てみるといいかも(英語です)。

※『Rise of Incarnates』の公式サイトはこちら(英語)

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▲8月8日に行われるベータテストは、6月に行われたアルファテストから格段にグレードアップ。アルファテスト時のニューヨークに加え、パリでも遊べる。さらにプレイアブルキャラとしてブリュンヒルデが使用できるとのことだ。

 そして、『鉄拳7』。先日のアーケード版の制作決定の興奮も冷めやらぬ『鉄拳7』だが、コミコンの会場で早くも新情報が明らかにされた。まずは、会場でも上映されたティザーロングバージョンをお届けしよう。


 まず発表されたのは、『鉄拳7』のオープニングCGディレクターを『アップルシード』や『キャプテンハーロック』などでおなじみの荒牧伸志監督が担当するということ。ゲームは大好きで、『鉄拳』シリーズは1作目からプレイしているという荒牧氏。さらにCG映画『鉄拳ブラッド・ベンジェンス』のストーリーボードも担当しており、シリーズに対する造詣は深い。荒牧氏の会社には、『鉄拳ブラッド・ベンジェンス』に関わっていたスタッフも多く、「先日公開されたティザーも、自分がどうこう言う前に、『鉄拳』シリーズを深く理解するスタッフがしっかりと作ってくれました。『鉄拳7』のオープニングムービーも、間違いなくいいものができるハズです」(荒牧氏)と、自信のほどを見せた。

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▲『アップルシード』のキャラといっしょに登壇した荒牧伸志氏。
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▲原田勝弘氏。

 なぜ、三島平八は妻の一美を殺さなければならなかったのか、さらになぜ息子の一八の確執が生じたのか、そしてデビル因子の秘密とは……など、三島家の血の因縁が“最終決着”を見ることになるという『鉄拳7』。原田氏によるとゲームは作り始めたばかりとのことだが、対戦スタイルは、ナンバリングタイトルでおなじみの1対1になり、新キャラクターはもちろん、新システムも用意するという。「初心者やシリーズにカムバックするユーザーでも楽しめるものにしたい」(原田氏)なのだとか。

 さらに、セッションでは、『鉄拳』シリーズでおなじみの“ゲストアーティスト”の存在も発表された。明らかにされたのは、『ベヨネッタ』シリーズの島崎麻里氏やコザキユースケ氏、NINNIN氏、吉村健一郎氏など、そうそうたるアーティストたち。会場では、“ゲストアーティスト”の中から、NINNIN氏が手掛けるラースと、島崎麻里氏が担当する一美のデザインが披露された。とくに一美に関しては「何らかの形で『鉄拳7』に出てきます」(原田氏)とのこと。果たして、死んだ一美が『鉄拳7』にどのような形で登場することになるのか……気になるところだ。いよいよ本格的に始動した『鉄拳7』。今後コンスタントにもたらされるという続報を楽しみに待ちたい。

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▲NINNIN氏の手になるラース。原田氏もコメントしていたとおり、これでラースの登場は確定か? デザインはまだ決定稿ではないとのことです。
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▲島崎麻里氏が手掛ける一美のデザイン。

 さて、『鉄拳』シリーズというと、コミコンでサプライズ発表された『鉄拳×ストリートファイター』が記憶に新しい(⇒関連記事はこちら)。発表以降、あまり進捗がないが、最後のQ&Aでは、期せずして「『鉄拳×ストリートファイター』はどうなりましたか?」との質問が。それに対して原田氏は、「TwitterやFacebookでよく聞かれる質問ですね(笑)」と前置きしたうえで、「大丈夫です! 開発はかなり進んでいるのですが、マーケティングなどの兼ね合いで、展開時期を考えているだけです。キャンセルにはなっていないので、ご安心を!」との力強いお返事が。こちらの進捗にも期待!

(取材・文 編集部/F)