あなたなら、どう始末する? 『ヒットマン アブソリューション』先行プレイインプレッション

公開日時:2013-01-14 00:00:00

2013年1月24日に発売予定の『ヒットマン アブソリューション』。本作は、人気ステルスアクションゲームのシリーズ最新作で、伝説の殺し屋“エージェント47”が長年所属してきた組織に反旗を翻し、たったひとりで戦う姿が描かれる。今回は、発売を来週に控え、期待がますます高まる同作の序盤をプレイした、インプレッションをお届けしよう。

■なにこのスキンヘッド、カッコいい!

これが、エージェント47に対する僕の率直な感想。彼との出会いは、忘れもしない2012年の5月。週刊ファミ通で紹介記事を担当することになったのが、出会いのきっかけでした。

これまで『ヒットマン』シリーズを遊んでこなかった僕にとって、エージェント47のダークヒーロー的な活躍を収めた写真は、どれも興味を引くものばかり。ターゲットに接近するために、さまざまな人に変装する。周囲のあらゆるものを利用し、ターゲットを人知れず暗殺する。そうかと思えば、派手な格闘戦をくり広げる――。本作の新着の素材が届くたびに、仕事とはいえ、胸が踊ったのを覚えています。

あれから約8ヵ月。本作をひと足早くプレイさせてもらえましたが、シリーズをプレイしたことのない自分にとってもチュートリアルがしっかりしているのですんなりゲームに入り込むことができ、また、そのゲームそのものの内容な期待以上のものでした!

NVS9Oo1BA3svxA1CdIY5u6ZuR4l89N8q NWga5vhmQJ94DX5b5OIuEigLPZal3eX8 dfyI6oKTUOC9k237lYy5x413VRXh7p5n

■良質なハリウッド映画を見ているような没入感

前述の通り、結論から言うと本作にドハマリしたわけですが、実際にプレイするまでは、過去作を遊んでいないことに対する不安がありました。ですが、それはたんなる杞憂。前作までを遊んでいなくとも、物語にグイグイと引き込まれる構成になっていると、プレイしてすぐに気づかされます。

エージェント47と長年パートナーを組んだよき理解者、ダイアナの暗殺。彼女との別れ際に託された、“最後の願い”と少女ヴィクトリア。この少女に隠されたヒミツと、少女を巡る組織の陰謀。さまざまな謎が冒頭から次々と出てきて、「え、この後、いったいどうなっちゃうの!?」と、黙々とプレイし続けちゃいました。

合い間、合い間に挿入されるカットシーンも見応えたっぷり。そして声優陣の熱演も、ストーリーをガンガン盛り上げてくれます。すでに日本語吹き替えの版のプレイ動画が公開されているのでご存知だと思いますが、キャストは全員ハマリ役。プレイしているときは、テレビで放映される映画や海外ドラマを見ているような感覚を味わえました。

ですから、シリーズファンはもちろん、僕のように『ヒットマン』シリーズを遊んだことがない人にも、自信を持ってオススメできます! 「興味があるけど、前作を遊んでないし……」とスルーするのは、本当にもったいない。

Ii7Vy9382b2jUX4fwykGy454UuU8dWb2 QO8KBZahV7ffe82EZXO5bf8vOiBd6LWq

■不可能を可能にするエージェント47の能力

と、いきなり締めみたいな感じになっていますが、本作のキモはここから! 続いては、本作の新要素である“インスティンクト”(エージェント47が持つ特殊能力)や、暗殺術について触れたいと思います。

エージェント47は、インスティンクトモードを使うことで、壁の向こう側にいる敵の姿や移動するルートが見えるほか、銃撃戦で敵の動きをスローモーションにして複数の敵をロックしてまとめて射殺するなどといった、スゴ腕の暗殺者のスキルを具現化したような能力の数々が使えます。この能力によって、初見のステージでも効率よく立ちまわることが可能となっています。うまく活用すれば、絶体絶命の状況からの逆転劇も夢じゃない!

……とはいえ、これほど便利な能力がいつでも使えるというわけではありません。インスティンクトモードを発動するには、専用のゲージを消費するので、多くの場合は、周囲にあるオブジェクトや変装などの暗殺術を駆使して、障害を乗り切る必要があります。たとえば、どこにでもある空き瓶も、使いようによっては敵の注意をそらせる有用な道具に。敵の注意をそらしている間に、そこを突破したり、敵を始末したりといったことが可能になります。

通常の暗殺術の中に加わる、刺激的な“スパイス”のインスティンクト。これが、2日目のカレーのような絶妙なバランスを生み出し、能動的に行動可能なステルスアクションゲームとして、完成度を大きく高めていると感じました。

JqV5PYgDJpzQr4s461fiH3bhvVQl5V93 iAvi6pZCVQj7YcVl7ruQo1e3CLb3Txut uakaX53CtwR8pAaVDLmmnMSfc3H2S2Y6

■自由に選べる潜入&暗殺方法

ターゲットまでの道のりや、ターゲットを暗殺する手段が豊富に用意されているのも、本作の大きな魅力です。たとえば、ホテルにいるターゲットの暗殺を目的としたステージでは、ホテルへの潜入経路がロビー、地下など、いくつか用意されています。ロビーには多くの手下がいるので、敵との戦闘を避けるなら、地下などのように目立たないルートから侵入するのがセオリー……なのですが、腕に自信があるならあえてロビーから正面突破するのもアリ! 銃弾が飛び交う、過激な銃撃戦も体験できちゃいます。

また、チャイナタウンのボスを暗殺するステージでは、スナイパーライフルで狙撃する、もはやシリーズ伝統とも言える食べ物に毒を仕込んで毒殺するというような、スマートな暗殺方法のほかに、クルマに爆弾を仕掛けて吹き飛ばすというような、派手なものも用意されています。どの暗殺方法を選ぶかは、プレイヤーの自由。こう言っては不謹慎ですが、暗殺方法はおにぎりの具を選ぶように、その日の気分で決めちゃってもオーケーなのです。

このように、本作ではステージごとに、プレイヤーの腕や趣味思考に合わせて、自由度の高い暗殺家業が満喫できます。さらに、ステージには暗殺に関わるものからそうでないものまで、さまざまなチャレンジが設定されているのもポイント。これらのチャレンジを達成することで、ステージクリアー後にスコアボーナスが加算され、得られたスコアによってエージェント47の能力が強化されるというメリットがあります。この要素のおかげで、さまざまな暗殺方法を探す楽しみのほかに、チャレンジを達成する醍醐味や、エージェント47を強くする喜びが味わえました。

XQl8A8W2CsmG1y5dnVWxYPSTGeJwwNiu Ku3E4Z6WE5la2sejd8v58fg2dYbX5uC3

■ヴィクトリアを巡る物語が大きく動き出す

今回は、ゲームの基本的な部分とその魅力についてお伝えしてきましたが、個性が豊かすぎるモブキャラクターたち、緻密に作りこまれたステージなど、個人的に語りたい要素はまだまだ尽きません!

見どころであるストーリーも、凄腕の傭兵が出てきたり、離反した組織からエージェントが送り込まれたり、ヴィクトリアがいろいろ大変だったりと、目の離せない展開が今後も目白押し。それにともない、攻略しがいのあるステージが次々と登場してきます。それらの詳細や個人的にツボだった要素に関しては、発売時のさらに踏み込んだインプレッションをお届けします!

HP236kPhG325T4McVW81qj1y954841X6

著者:ジャイアント黒田
週刊ファミ通で執筆する、ゲームと食べ歩きが大好きなフリーライター。今年の正月に118キロの新記録を樹立した、どうやっても隠し切れない体重が悩みのタネ。


※『ヒットマン アブソリューション』の公式サイトはこちら
(C)2013 IO INTERACTIVE A/S. ALL RIGHTS RESERVED. PUBLISHED BY SQUARE ENIX CO., LTD. IO INTERACTIVE AND THE IO LOGO ARE TRADEMARKS OF IO INTERACTIVE A/S. HITMAN ABSOLUTION AND THE HITMAN LOGO ARE TRADEMARKS OF SQUARE ENIX LTD. SQUARE ENIX AND THE SQUARE ENIX LOGO ARE REGISTERED TRADEMARKS OR TRADEMARKS OF THE SQUARE ENIX GROUP. ALL OTHER TRADEMARKS ARE PROPERTIES OF THEIR RESPECTIVE OWNERS.

この記事の個別URL

ヒットマン アブソリューション - ファミ通エクストリームエッジ

タイトル:ヒットマン アブソリューション
ジャンル:アクション
対応機種:プレイステーション3、Xbox 360、PC
発売日:2013年1月24日(木)発売予定
価格:7980円[税込] / Steam版 79.99$
プレイ人数:1人
CERO:Z
開発:IO INTERACTIVE
(C)2012 IO INTERACTIVE A/S. Published by Square Enix Co., Ltd. IO INTERACTIVE and the IO logo are registered trademarks or trademarks of IO Interactive A/S. ABSOLUTION, EIDOS, the EIDOS logo, HITMAN, the HITMAN logo and HITMAN ABSOLUTION are registered trademarks or trademarks of Square Enix Ltd. SQUARE ENIX and the SQUARE ENIX logo are registered trademarks or trademarks of Square Enix Holdings Co., Ltd.