『シャイニング・レゾナンス』澤田シリーズP&三神P&小澤Dインタビュー完全版! 気になる今後の情報も

更新日時:2016-02-03 17:02:58

本編だけでは遊びつくせないほどのシステムを作ったので、長く遊んでもらいたい

 皆さん、『シャイニング・レゾナンス』は楽しんでいますか? いよいよ年末年始のお休みに突入するので、この機会にたっぷり遊びつくそうと思っている方も多いのではないでしょうか。

 さて今回は、開発スタッフのインタビューをお届け。開発中のエピソードや、オススメの戦いかた、今後配信されるダウンロードコンテンツなどについてお話をうかがいました。

※本記事は、週刊ファミ通2015年1月1・8・15日合併号、2015年1月15日増刊号に掲載されたインタビューに、加筆・修正を行った完全版です。

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プロデューサー 三神桂(左)
シャイニング・レゾナンス』の方向性を調整する役を担う。音楽面でのプロデュースも担当。

ディレクター 小澤武(中央)
本作の企画立案から、スケジュールや品質の管理まで、幅広く担当。スタッフのまとめ役。

シリーズプロデューサー 澤田剛(右)
シャイニング・ティアーズ』(2004年11月発売)以降、シリーズ全体のプロデュースを行う。


■Tony氏のキャラクターをそのまま再現することが命題

――『シャイニング』シリーズの新作が家庭用ゲーム機で発売されるのは、2013年2月発売の『シャイニング・アーク』(以下、『アーク』)以来となりますが、『シャイニング・レゾナンス』(以下、『レゾナンス』)の開発はいつごろから始まったのですか?

澤田 剛氏(以下、澤田) 『アーク』の発売前から、企画はスタートしていました。2012年の年末には動き出していましたね。

――『アーク』から世界観やシステムを一新するということは、企画当初から決まっていたのでしょうか。

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澤田 いえ、そのころは『アーク』の流れのまま進めようか、という案もありました。

小澤 武氏(以下、小澤) でも、新しいチャレンジをしたいという気持ちもあって……セガの社是は“創造は生命”ですし。企画を進めていくうちに、徐々にいまの形になっていきました。

――前作をあえて踏襲せずに新しい作品を生み出すまでには、多くの試行錯誤があったのでは?

澤田 本当にいろいろありました。『シャイニング』シリーズは、ゲームシステムがコロコロ変わることで知られていますが、今回も変わりました。すみません(笑)。2014年は、新しい『シャイニング』シリーズのイメージを打ち立てようと『シャイニング・ティアーズ』を発売してから、ちょうど10年という節目の年なんです。この『シャイニング・レゾナンス』で、今後の10年につながる新しいイメージを作りたいな、と思い、すべてを一新しました。

――新しいイメージのゲームを作るうえで、まずはどんなところから作り始めたのですか?

澤田 今回、ビジュアルにおけるいちばんのコンセプトが、“Tonyさんのキャラクターを、イラストのイメージそのままに、3Dで再現する”ということでした。『シャイニング・ブレイド』(2012年3月発売)や『アーク』でも、キャラクターを3Dモデルで表現していましたが、さらにクオリティーの高いものにしたかった。そこで、以前『シャイニング・フォース イクサ』(2007年1月発売)でキャラクターモデル制作をお願いしたフライトユニットさんに、『レゾナンス』でも協力してもらうことにしたんです。

三神 桂氏(以下、三神) 3Dモデル作りは、かなり早くから始めていましたね。

澤田 最初に、ソニアの3Dモデルの見本ができあがって。「このビジュアルなら、いける」と思いました。

小澤 そのころには、プレイステーション3で開発することがほぼ決まっていたので、この3Dモデルをどうやって出力するかを、プログラマーたちと詰めていきました。

――クオリティーの高い3Dモデルを動かすことが、本作の根底にあったのですね。

三神 そうですね。それから、「キャラクターがフィールドをねりねり歩く感じにしよう」と、早い段階で考えていました。

小澤 僕が当初からこだわっていたのは、エンカウントからほぼ何も挟まずにバトルに入ることと、フィールドを4人で歩くことです。

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澤田 『アーク』は王道とはちょっと違う形のRPGだったのですが、その反動で、今回はガチで王道のRPGにしたかったんです。RPGの基本と言えば、フィールドを仲間と歩くことですよね。最近は、フィールドで操作するのはひとりで、仲間は戦闘時だけ登場する、というものも多いのですが。

小澤 フィールドにひとりだけ表示するとなると、シームレスにバトルに突入したとき、残りの仲間たちが現れる瞬間を描かなければならない。でも、どうしても、その瞬間を自然な形で表現できないと思ったんです。やっぱり、選んだパーティーメンバーがいっしょに移動するべきだろうと。ただ、3Dモデルのデキがいいということは、それだけ容量が大きいということなので、開発スタッフからはずっと「無理です、(表示する仲間の)数を減らしましょう」と言われていました。

――それでも譲らなかったと。

小澤 「いや、無理じゃないよ」とずーっと言い続けて(笑)、ついに実現させました。

澤田 その小澤のこだわりが、すごくいい結果につながりましたね。RPGらしい冒険感が出たと思います。バトルに突入する前も、終わった後も、ロードが入らないので、本当に気持ちがいいです。遊んでくださった方にも、その点は高く評価していただけて、うれしいですね。

■アクションが得意な人も、苦手な人も楽しめる幅の広さ

――アクションバトルを採用したのは、どのような理由からですか?

小澤 先ほどお話しした通り、シームレスにバトルに移行することが最初の前提としてありました。流れるようにバトルに入るのならば、そこで急に時間が止まって、コマンド入力式のバトルになるのはおかしいと思い、アクション性のあるバトルシステムを採用しました。ただ、我々が作りたかったのはアクションRPGではなくRPGなので、その線引きについては、最後の最後まで調整しましたね。

澤田 僕はけっこうアクションゲームが好きで、『レゾナンス』を遊んでいると、「ああ、アクションゲーム好きが楽しめるようなバランスになっているな」と感じるんです。でも、アクションが苦手な人も、スキルピースやチューニングの組み合わせをよく考えれば、そんなに反射神経を使わずに遊べるようになっている。その幅の広さがいいですね。

小澤 僕はどちらかというと、アクションが下手なんです。僕が“アクションが苦手な人代表”として調整していった結果が、いまの形なんですね。

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――えっ、そうなのですか? 『レゾナンス』はバトルの難度が高めなので、てっきりディレクターの方は、アクションが得意なのかと思い込んでいました。

小澤 アクションは好きなんですが、残念ながら、技術が追い付かないんです(苦笑)。

三神 開発中は、もっとアクション性が低い時期もあったんですよ。そこから、「ジャストガードを入れよう」などと話をしていくうちに、システムがふくらんでいって。

小澤 その後、アクションゲームに近くなりすぎたので、少しRPG寄りに戻しました。そのころは、APの概念がなくて、攻撃し放題だったんですね。そうしたら、手触りがまるでアクションゲームで。

三神 あのままだったら、一生、剣だけを振り続けるゲームになるところでした(笑)。

小澤 そうすると、フォース技に目が向かなくなってしまう。それがイヤでした。ただアタックだけしていると、いずれ何もできなくなるように、コストの概念を導入しました。さらに、フォース技を使っているあいだにAPが回復するという仕組みを作って、フォース技に目を向けてもらおうと考えたんです。結果、いいサイクルを生み出せたと思います。


■挫折を味わった後に本当の楽しみが待っている

――本作のバトルは、少々難度が高いと思うのですが、そのようなバランス調整を行った意図を教えてください。

小澤 バトルの難度が低めだと、ある種の快感は得られるかもしれませんが、“試行錯誤をする”という楽しさは味わえないと思ったんです。人間って、一度挫折しないと考えないと思うんですよ。適度にくじけてもらって、「なんで負けたんだろう?」、「キャラクターを変えたら勝てるかな?」と考えてほしい。スキルやフォース技の組み合わせを工夫して乗り切ってもらいたい。それがRPGの楽しさだと思いますので。

澤田 最近はやさしめのRPGも増えていますが、RPGってもともと、全滅しないために考えるゲームですから。パーティーに誰を入れるのか、どのフォース技をセットするのか……答えはひとつではないので、いろいろな攻略法を探してもらいたいですね。

――確かに、少し昔のRPGの、ちょっと手厳しい難度を思い出します。

澤田 難易度スタンダードのバランスは、我々からユーザーの皆さんへの挑戦状です(笑)。とはいえ、アクションバトルが苦手な方のために難易度カジュアルも用意していますので、「どうしても勝てない」という場合はカジュアルに変更してみてください。

小澤 レベルという概念があるのが、アクションゲームとの最大の違いです。どんなにアクションが苦手でも、レベルを上げれば勝てるように作ってあります。

――ちなみに皆さんは、おもにどのキャラクターを操作してプレイしていますか?

小澤 僕はベタですが、ユーマです。先ほどお話しした通り、僕はアクションゲームが下手なので、わりと攻撃一辺倒の脳筋スタイルなんです(笑)。ユーマはフォース技も物理攻撃中心なので、僕に最適かなと。たまに浮気して、ソニアで遊びます。手数で攻めるタイプで、おもしろいですね。それから、アグナムのモーションが見たくて操作することもありますね。

澤田 アグナムのモーションには、開発の遊び心が詰まっています。おかしいんだけどカッコいい(笑)。宮野真守さんの演技もすばらしくて。「決めちまったぜ!」とか「イエース!」とか、現実だったらなかなか恥ずかしくて言えないセリフが多いのですが、アグナムだとピッタリですね。

――アグナムは、戦闘中もアツいセリフが満載ですよね(笑)。三神さんはどんなキャラクターを使っていますか?

三神 僕は基本的にはソニアです。オーラブレードを使いたいがために、ソニアを使っています(笑)。僕はどんなゲームでも、あまり魔法は使わないタイプなので、剣技が多いキャラクターがいいな、と。スキルピースやフォース技は、ブレイクしやすいものを中心に使っていますね。

――ソニアが人気ですね。澤田さんも、ソニアがお気に入りだとか。

澤田 僕がソニアを使っていたのは、単に自分の好みだったからです(笑)。性能では選んでいない。ソニアはコンボを続けるサイクルを生み出せるキャラクターなので、アクション好きとしては使っていて楽しいですね。でも最近は、ひたすらマリオンを操作しています。

――マリオンは、ソニアとまったく違うタイプですね。

澤田 後方からの攻撃で場を制圧できるので、たまらないですよ。連射して、ブレイクアタックを放った後、キャンセルしてリミットバーストを放つ。雑魚敵ならあっと言う間に倒れます。そのあいだにAPが回復するので、また敵を倒せる。まるでシューティングゲームです(笑)。

小澤 マリオンとレスティは、加入がほかのキャラクターより遅いということもあり、やや強めに設定されています。

澤田 ただ、マリオンは防御力が低いので、リスクエンカウントのときは大ピンチです。使いやすさで言うと、やはりソニアやユーマが上ですね。難易度スタンダードでは、序盤はソニアのナイトカウンターとガードを使いながら戦うといいと思います。

――カウンター技は、成功すると強力ですよね。

澤田 大型の雑魚敵もダウンさせられるので、めちゃめちゃ強いですよ。強いと言えば、リンナも使いかた次第でとても強いです。スキル“マギブレイク”をセットすると、ブレイクアタックの弾を一度に2発放てるようになるので。たくさん放つと弾幕みたいになります。

――リンナは、アイテムを盗める“スティールダイブ”が役立ちます。

小澤 あの技は、モーションもかわいいですよね。

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――チューニングについては、おすすめはありますか?

澤田 僕は、最終的にはスロット数を重視して、スキルを5つセットできるものを選ぶようになりました。

三神 僕の場合は、物理攻撃力がどれだけ上がるかで決めていました。

小澤 チューニングはいろいろと浮気した結果、ユーマは最初のチューニング“雄心の鼓動”に戻ってきました。やはりオートガードは偉大だなと。

――最初のチューニングですか。プレイしていると、つい、後から出てくるチューニングに変えてしまいます。

小澤 初期のチューニングも、ちゃんと育てれば強いですよ。それに、相性がいいスキルと合わせると活きてくる。雄心の鼓動であれば、ガード中に受けたダメージに応じてMPが回復する“ドレインガード”などと相性がいいです。

澤田 レスティは、デフォルトのチューニングが、クリティカル率がアップするものなんです。それに、クリティカル時に敵の防御力を無視する“豪撃貫通”を合わせると強い。

小澤 相性のいいスキルとチューニングの組み合わせはほかにもあるので、いろいろと試行錯誤してもらえたらうれしいですね。

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■ツタの絡みかたにだって最後までこだわる!

――開発中、とくに苦労したのはどんなところですか?

小澤 やっぱり、キャラクターを4人同時に表示させることですね。モデルのクオリティーを損ねず、かつ処理落ちしないようにするのが、本当にたいへんでした。それから、マルガの街。ここも最後までこだわりました。

――具体的には、マルガの街のどんなところを調整したのですか?

小澤 たとえば、街に入ったら左手に見える家ですね。8回ぐらい作り直しました。

澤田 ツタとかね。

――8回ですか!?

小澤 入って最初に見える建物なので、言わばマルガの看板じゃないですか。右手にあるうみねこ亭は、重要な施設なので最初からクオリティーが高かったんですけど、こちらの家は作り込みが甘くって。

――確かに、この街に愛着が持てないと、主人公に共感できませんからね。

小澤 そうなんですよ。プレイヤーの皆さんには、「この街を守りたい」と思ってもらいたいので。

澤田 ちなみに、街に限らず、風景はイラストタッチにしてあるんですよ。Tonyさんのテイストに合わせて。今回は、背景とキャラクターのマッチングがうまくいったなと思いますので、きれいな風景をぜひ味わっていただきたいです。

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三神 街の曲についても、王城がある雄大な都市を俯瞰でとらえたスケール感と、戦争状態だけれど生活は守られて活気がある、そんな空気感を出したいということで作曲してもらいました。言葉では伝わりにくいところもあったと思うのですが、王道で返してくれるのが、さすがElements Gardenさんだと思いましたね。

澤田 BGMはElements Gardenの藤田淳平さん、藤間仁さん、エバン・コールさんが3人で手掛けているのですが、それぞれの個性があって、バラエティ感があっていいですね。演奏は、世界観に合うよう、ケルティックオーケストラの皆さんにお願いしました。

――サントラの発売が楽しみです。

澤田 2015年1月28日に、CD3枚組の『シャイニング・レゾナンス ミュージック・コレクション』が発売される予定です。同梱特典として“アイドルコスチューム:エクセラ”のプロダクトコードも封入されていますので、ご期待ください。

■無料DLCグリモアールは2015年春ごろまで展開

――本作では豊富なダウンロードコンテンツが用意されていますが、今後の予定を教えてください。

澤田 ランダムダンジョンのグリモアールは、春ぐらいまで展開する予定です。せっかく、本編だけでは遊びつくせないほどのシステムを作ったので、長く遊んでもらいたいと思いまして。

小澤 スタッフからは、「もう1本ゲームを作っているようなものじゃないですか!」と言われたのですが、がんばって開発してもらいました(笑)。デバッグもたいへんでした。

澤田 よく完成できたな、と思います(笑)。でも、作った甲斐がありましたね。やり込み派の皆さんにはぜひ遊んでもらいたいですし、「本編が難しい!」という方には、レベルアップや素材集めに活用していただければと思います。3章という、早い段階から遊べますので。

――現在、3種類のマップが配信されていますが、今後マップの数も増えるのでしょうか。

三神 はい。マップも増えますし、グリモアール自体も、どんどんバージョンアップしていきます。水着コスチュームで遊んでもらいたいグリモアールも出てきたりして……。

澤田 ほかにも、ダウンロードコンテンツはいろいろな種類を鋭意開発中です。2014年12月25日には、ソニアとキリカのエクストライベントが配信になりました。

――ソニアのエクストライベントは、クリアーするとソニアをB.A.N.Dのボーカルにできるんですよね。

澤田 さらに、2015年1月8日には、エクセラとジーナスが仲間になるエクストライベントが配信されますので、ご期待ください。強力なキャラクターなので、グリモアール攻略で活躍すると思います。

三神 まずは年末年始で本編をクリアーしていただいて、ふたりの配信をお待ちいただければと。

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▲ちなみにアルフリーデとリーゼロッテの声を担当しているのは、声優の皆口裕子さん。

――気になるコンテンツが盛りだくさんですね。気になると言えば、アルフリーデとリーゼロッテも、謎めいていて気になります。

澤田 じつはアルフリーデとリーゼロッテは、Tonyさんがデザインしたキャラクターなんです。先にアルフリーデのデザインが完成して、それに準じてリーゼロッテが生まれました。どうしてNPCをTonyさんがデザインしているのか……その理由はまだ言えませんが、楽しみにしていてください。

――続報をお待ちしています。ところで、気が早いようですが次回作は……?

澤田 どうなるんでしょうね(笑)。今回、王道のRPGを作れたと思うので、この流れを活かした作品を作っていきたいです。『シャイニング・レゾナンス』を遊びながら、待っていていただけるとうれしいです。


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▲最後に、今後配信予定のダウンロードコンテンツの画像をちょっとだけお見せします! 配信スケジュールについては、本作の公式サイトや、『シャイニング』シリーズ公式Twitterで今後公開予定です。お楽しみに。

(C)SEGA

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シャイニング・レゾナンス
■タイトル
シャイニング・レゾナンス
■ハード
プレイステーション3
■ジャンル
竜と奏でるRPG
■発売日
12月11日(木)発売予定
■価格
通常版・ダウンロード版は
8222円[税抜](8880円[税込])
フィギュア付き特別限定版は
16800円[税抜](18144円[税込])
■CERO
15歳以上対象
■備考
キャラクターデザイン:Tony(AlbionWorks)、開発:メディア・ビジョン、キャラクターモデル制作:フライトユニット、楽曲制作:Elements Garden、シナリオ監修:火野峻志
■発売・販売
セガ
©SEGA