※本記事は、2022年12月12日にアップした記事を再編集したものです。

メガドライブ本体を合体させてパワーアップ!

 いまから32年前の1991年(平成3年)12月12日は、メガCDが発売された日。

 メガCDは、セガ・エンタープライゼス(当時)から発売されたメガドライブ及び、メガドライブ2用の周辺機器。本機の上にゲーム機本体を置いて装着させることで、大容量のメガCD用ソフトで遊べるようになる。価格は49800円と高価な部類だったので、多くのゲームファンにとっては憧れの存在だったのではないだろうか。

メガCDが発売された日。メガドライブの性能を飛躍的に向上させるゲームファン憧れのCD-ROMユニット。RPGの『LUNAR』シリーズがとにかく人気だった【今日は何の日?】

 CD-ROMというメディアは、ロムカセットが主流だった当時としてはかなりの大容量。たいていの場合600メガ前後の容量だったと思うが、筆者などには無限に等しい莫大な容量に感じられたものだった。そんなスゴイものでゲームができるのだから、初めて触ったときはとにかくワクワク心が踊りっ放しになった記憶がある。

 しかも、本機を装着することでメガドライブ本体にはない画像の回転・拡大・縮小といった機能がハード側で処理できるようになってしまうところが凄い。何度か記事でも書いているが、回転・拡大・縮小は当時のゲームキッズが羨む機能のひとつ。ゲームの可能性が広がるからか何なのか、筆者のまわりでは非常に敬われていた覚えしかない。

メガCDが発売された日。メガドライブの性能を飛躍的に向上させるゲームファン憧れのCD-ROMユニット。RPGの『LUNAR』シリーズがとにかく人気だった【今日は何の日?】

 メガCDを代表する作品と言ってすぐ思い出すのは、やはりRPGの『LUNAR ザ・シルバースター』と『LUNAR エターナルブルー』になるだろう。ゲームアーツの人気シリーズで窪岡俊之氏がデザインするキャラクターたちが何とも魅力的だった。ストーリーはもちろん、アニメシーンや楽曲もイカしていてメガCDのマシンパワーを大いに見せ付けてくれた。間違いなくキラータイトルのひとつだっただろう。

 『シルフィード』や『スターブレード』などの3D表現に秀でた作品もいいが、『夢見館の物語』のような動画を多用した“バーチャルシネマ”というアプローチも画期的。3D視点で洋館の中を探索する臨場感は、当時としては最高クラスだったので驚かされた人も多かったのではないだろうか。フルボイスで字幕なしという『うる星やつら ディア マイ フレンズ』も当時評判だった覚えがある。

メガCDが発売された日。メガドライブの性能を飛躍的に向上させるゲームファン憧れのCD-ROMユニット。RPGの『LUNAR』シリーズがとにかく人気だった【今日は何の日?】
『ルナ ザ・シルバースター』
メガCDが発売された日。メガドライブの性能を飛躍的に向上させるゲームファン憧れのCD-ROMユニット。RPGの『LUNAR』シリーズがとにかく人気だった【今日は何の日?】
『シルフィード』

 また、メガCDはゲームだけでなく音楽プレイヤーとても使えるほか、別売りの周辺機器“メガCDカラオケ”を併用することでカラオケマシンにも早変わりした。もしかすると、中には「家庭でカラオケができる」と親をそそのかして買ってもらおうと算段した人もいたかもしれない。

 メガCDはメガドライブ本体と装着するとけっこう巨大になるのがネックだったが、両機が一体化した夢のマシン“ワンダーメガ”が1992年4月24日に発売された。シュッとしたボディーと未来的なデザインが魅力だったが、お値段なんと79800円もしたのが玉に瑕。

メガCDが発売された日。メガドライブの性能を飛躍的に向上させるゲームファン憧れのCD-ROMユニット。RPGの『LUNAR』シリーズがとにかく人気だった【今日は何の日?】
写真はビクター版ワンダーメガ。

 1993年4月23日には、廉価版としてメガCD2が発売。価格は29800円とお手ごろになったので、このタイミングで購入した人のほうが多かったかもしれない。

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