先日ついに日本版が6周年を迎えたHoYoverseの3Dアクションゲーム『崩壊3rd』。メインストーリーも第一部が完結することになり、それを記念した特別ドキュメンタリー動画が公式チャンネルで公開中だ。動画のなかから見どころの一部を抜粋してご紹介しよう!

崩壊3rd公式 特別ドキュメンタリー『そして、物語が残る』

『崩壊3rd』6年の歩みをスタッフが語る! 特別ドキュメンタリー動画『そして、物語が残る』好評公開中!
※本記事はHoYoverseの提供によりお届けしています。

インタビュイー紹介

  • David(プロデューサー)
  • Shaoji(シナリオライター)
  • RJ(コンセプトアーティスト)
  • Baicai(戦闘デザイナー)
  • Sanshuixie(シナリオライター)
  • Yuanpeng(シナリオライター)
  • 03(シナリオライター)

2016年10月──中国版リリース当時の様子

David『崩壊3rd』の開発当初は右も左も分かりませんでした。最初は少ない人数で作り始めたのですが、時間が経つにつれてたくさんの優秀な仲間たちが集まってきました。

Shaoji2016年、私は大学3年生でした。当時はインターンの機会を探していて、もともとゲームが好きでオタク文化が好きだったので、ちょうど miHoYoという会社と波長が合ったんです。

RJ私は専業の原画家ではありませんでした。ある日、連絡があって興味はないかと聞かれたので、見学してから決めたいと答えました。実際に見学してみると、思ったよりもちゃんとした会社でした(笑)。

Baicai2016年のことなんですけど、2016年にもらった複数の内定のなかで、じつはmiHoYoの雇用条件がいちばん悪かったんですよ(笑)。当時は趣味で選びました。こっちのほうがおもしろそうだったんです。

David当時の開発期間は予想を遥かに上回りました。最初は8ヶ月から1年くらいで完成させられると思っていたのですが、実際は完成までに2年近くかかりました。

Shaojiリリースからヒットしたと言われていますが、正直に言ってあまり実感はありませんでした。当時はVer.1.1やVer.1.2、そして もっと先の内容を作ることに集中しなければならなかったんです。

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2018年──“物語には力がある”と信じて

David『崩壊3rd』のデイリーアクティブユーザー数は、リリースしてから2年目の春節になる頃(2018年2月頃)には半分くらいにまで落ち込みました。ですが 私たちには選択肢がありませんでした。『崩壊3rd』をよりよいものにしていくしかなかったんです。

Shaoji理想のゲームになるまで『崩壊3rd』に足りないものは何か、当時はよく考えていました。その中には“十分にすばらしい物語”も含まれています。アクションゲームが物語を重視するのは、本来おかしな話なんです。物語とゲーム性には相容れない部分が多いですから。それでも、私たちは世界観を作るべきだと、物語のクオリティを上げる努力と挑戦をするべきだと考えました。なぜなら、物語には力があると信じているからです。

Davidそういったもので本当にユーザーを引き留められるのか、私たちには分かりません。ある日、夢を見ました。キアナがハイペリオンの艦橋に立っていて、私にこう言ったんです。「私の物語を必ず最後まで完成させてね」と。そのとき、彼女に約束しました。だから私にとって、物語を作ることはキアナとの約束を守ることなんです。

Baicai物語と結び付いたクエストは、ゲームをおもしろくする重要な要素です。だからクエストをクリアすることで、物語がちゃんと進んでいるとプレイヤーに感じてもらえるようにしました。

Shaoji何より重要なのは、一部のプレイヤーにとって物語なんてどうでもいいという事実を受け入れることです。そういったプレイヤーたちにも等しく提供できるコンテンツがあります。それはショートアニメです。

Will of the Herrscher - Honkai Impact 3rd Animations [Song: Befall]

David女王降臨』の反響は意外なものでした。じつは、このアニメに合わせて空の律者を作ったのですが、空の律者がどのように評価されるか誰にも予想ができませんでした。当時 彼女がプレイヤーから高く評価されているのを見て、すごく嬉しかったです。それから同じく2018年のことですが、『最後の授業』というショートアニメを作りました。

Shaojiショートアニメ『最後の授業』の公開当日、ある変化が起きました。キャラガチャの課金売上が、ほんのすこし上がったんです。数字で見れば大した変化ではありませんが、その瞬間、物語にどれほどの価値があるのか証明された気がしました。

崩壊3rd公式アニメ「メインストーリーチャプターIX 最後の授業」

2021-2022年──『崩壊3rd』最大の“賭け”、古の楽園編について

Shaoji多くの大事な分岐点で、私たちは冒険と“賭け”をしてきました。ですが、古の楽園は違いました。

RJ今回の賭けは大きすぎました。いきなり13人もキャラを作るなんて何の冗談かと。一度に何人ものキャラを作るとなると、当然、間に合いません。

Shaojiもし失敗すれば、その責任は大きすぎて誰も取れません。

RJですが、プレイヤーがすごく期待してくれているのに消極的な考えなんて持ちたくありません。

Shaojiそういった思いから、『崩壊3rd』にとって、最も重要な1年が始まりました。

RJ正直原画家からしたら、いきなり13人ものキャラを作るなんてかなりの苦痛ですよね。でも それはシナリオチームも同じだと思います。

Sanshuixieそうですね。楽園は70万文字もありますから。

Yuanpeng血圧が上がった気がする。

Shaoji午前2時、3時とか4時とかにグループチャットでメッセージを送ると、みんな浮上してくるんですよね。たしか ある日の夜中、Sanshuixieが急にスウの真似をして話し始めて、その状態で私と雑談しましたよね(笑)。

Sanshuixieあなたがエリシアの口調を真似たから、私がスウの真似をしたんです。

Shaoji翌朝、目を覚ました雀さん(シナリオライター)が突然こう言ったんですよ。すばらしい。ふたりのチャット履歴は、そのまま古の楽園のロビーランダムイベントで使いますって。

Sanshuixieそう、それで本当に微修正しただけで使ったんですよね。

03当時の私の主な症状として、よく歩きながら英傑たちと雑談していました。

Yuanpeng空想の友達かな?

Sanshuixieでも そこまでした価値はあったと思います。プレイヤーがストーリーを真剣に楽しんでくれたおかげで、私たちの努力も報われました。

『崩壊3rd』6年の歩みをスタッフが語る! 特別ドキュメンタリー動画『そして、物語が残る』好評公開中!

文章だけでは紹介しきれない、45分もの見ごたえあるドキュメンタリー動画をぜひその目で!

 以上、特別ドキュメンタリー動画からごくごく一部を抜粋して紹介してみた。動画ではほかにも、さまざまな開発スタッフの秘話や苦労話が明かされている。

 ときには熱く、ときには大笑いしながら、そしてときには感極まってインタビュー中に言葉を詰まらせるひと幕も。

 開発スタッフがどれだけの想いを作品に込めてきたか、すべての『崩壊3rd』ファンに見ていただきたい!

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ドキュメンタリー動画では、貴重なmiHoYo開発室の様子なども公開されている。アニメーションチームで飼っている、猫とハリネズミの癒し画像は必見。