2022年6月10日よりデジタルカードゲーム『遊戯王 マスターデュエル』(以下、『マスターデュエル』)にて、新セレクションパック“ブレイブリー・ウィングス”が満を辞して実装。本セレクションパックには、既存テーマの“レプティレス”や“ヒュペリオン(天使)”、“ヴァレット”の強化カードに加えて、新テーマの“エクソシスター”が新たに追加された。

 “エクソシスター”の特徴は、相手の墓地を封じてデュエルを有利に進める展開力。現環境で使用率の高いデッキの中には墓地を多用するものが多く、今後実装されるであろう強化カード(『遊戯王』OCGで登場しているカード)も考慮すると、一度は触れておきたいテーマのひとつだ。

 本稿では、『遊戯王』OCG歴13年の筆者が考案したサンプルデッキレシピを添えて新テーマを紹介していく。

名の通り、祓魔師をイメージした対墓地メタのテーマ“エクソシスター”

 まずは軽く新たなテーマ群である“エクソシスター”について解説していこう。このカードたちの冠名であるエクソシスターは、エクソシスト(祓魔師(ふつまし))+シスターを掛け合わせたダブル・ミーニングになっており、『遊戯王』においてプレイヤーから“第2の手札”と呼ばれている墓地のカードを強く対策できるテーマだ。

 メインデッキに入る各エクソシスターのモンスターたちは共通効果で、自分・相手プレイヤーの墓地からカードが別の場所へ移動すると、1枚で強力な妨害効果を持つエクソシスターのエクシーズモンスターへとX(エクシーズ)召喚することが可能。通常、X召喚は2体以上のモンスターを素材として場に特殊召喚できる特別なモンスターなのだが、それが1枚でできるということだけで十分なアドバンテージを稼ぐことが可能になる。

 前提として頭に入れてほしい情報は、エクソシスター効果モンスターには、“自分・相手の墓地のカードが相手によって墓地から離れた場合に発動できる。エクソシスターXモンスター1体を、自分フィールドのこのカードの上に重ねてX召喚扱いとしてEXデッキから特殊召喚する。”という効果があるということ。ひとまずはこれを覚えておけば、問題ないだろう。

【遊戯王マスターデュエル デッキ解説】新テーマ“エクソシスター”は相手の墓地を封じる制圧力が魅力。強くてかわいいシスターデッキを紹介
現在実装済みのエクソシスターには、すべて共通で1枚でX召喚できる効果が付与されている。

 また前述した通り、特殊召喚されるエクシーズモンスターたちは、場に出したそのターン限定で相手の動きを阻害する効果を持つものばかり。相手の展開にあわせて最適解となる効果を持つカードを場に出せれば、ゲーム展開を有利に進めることができる。

【遊戯王マスターデュエル デッキ解説】新テーマ“エクソシスター”は相手の墓地を封じる制圧力が魅力。強くてかわいいシスターデッキを紹介
例としてこの“ミカエリス”は、フリーチェーン(プレイヤーの好きなタイミング)で発動可能な場、もしくは墓地のカードを除外する効果を持っている。

 正直なところ、現在使用率の高いデッキと比較するならば、少し力不足な点も否めない。しかし、先にも述べたように、『マスターデュエル』の現環境では、トップメタには相剣、鉄獣戦線、幻影騎士団といった墓地を多用するデッキテーマが非常に多く、ある程度ならばランク戦での活躍を見込めるという点が評価できる。

 また、OCGではすでに環境レベルのエクソシスターの強化カードも実装されているので、将来性という部分を考慮しても、今の段階でカード効果や動きを理解しても損はないはずだ。

【遊戯王マスターデュエル デッキ解説】新テーマ“エクソシスター”は相手の墓地を封じる制圧力が魅力。強くてかわいいシスターデッキを紹介
1枚でこのテーマを準環境まで押し上げるほどのパワーを持った新規カードのマルファ。今後、実装されるはずなので期待。

 さらに言えば、エクソシスターというデッキを組む上での魅力として、デッキの軸となるギミックパーツが少なくて済む。それにより、手札誘発や後攻からの捲り用のカードを既存のデッキよりも多く採用できので、先攻がかなり有利なこのゲームにおいて、後手の勝率を大きく上げれるのもいい点だろう。

ゾロア入り“エクソシスター”デッキレシピ

【遊戯王マスターデュエル デッキ解説】新テーマ“エクソシスター”は相手の墓地を封じる制圧力が魅力。強くてかわいいシスターデッキを紹介
【遊戯王マスターデュエル デッキ解説】新テーマ“エクソシスター”は相手の墓地を封じる制圧力が魅力。強くてかわいいシスターデッキを紹介

 本デッキは、ほぼ準構築のエクソシスターに絶火の大賢者ゾロアを採用したベーシックなもの。基本的に2枚のカード(場にレベル4モンスター2体)で初動となるデッキなため、展開の補助と後続となるリソース確保を実現できるシナジー(特定カードどうしの組み合わせによる相乗効果)だらけなゾロアを組み込んだ形となる。また、ある程度ランクマッチを見据えた構築のため、メインギミック以外の手札誘発などは少し多めに入っている。

 それでは、順に1枚ずつ採用カードを見ていこう。

メインデッキ(計40枚)

・エクソシスター・エリス 3枚

【遊戯王マスターデュエル デッキ解説】新テーマ“エクソシスター”は相手の墓地を封じる制圧力が魅力。強くてかわいいシスターデッキを紹介

 現状のエクソシスターというデッキでの展開補助となる1枚。はじめに触れたが、このデッキは場に2体のレベル4モンスターを揃えるところがスタート地点なため、場にエクソシスターのモンスターがいれば、手札から無条件で特殊召喚ができるエリスは、なるべく初動で引きこみたい。手札から効果を発動できるという点も優秀で、現環境で強力な手札誘発カードの無限泡影エフェクト・ヴェーラーの効果を受けないのもありがたい。

 極端な例だが、エリス2枚でも展開できるので、デッキ構築の段階で減らす理由が見つからないため最大枚数の3枚採用に。

・エクソシスター・ステラ 3枚

【遊戯王マスターデュエル デッキ解説】新テーマ“エクソシスター”は相手の墓地を封じる制圧力が魅力。強くてかわいいシスターデッキを紹介

 エクソシスター・エリスの対となるカード。効果はメインフェイズに手札から任意のエクソシスターモンスターを特殊召喚できるというもので、このカードもエリス同様に展開を助けてくれるキーカードの1枚となっている。エリスでも同じことが言えるが、このカード+どれか1枚エクソシスターがあれば初動となるというのは、事故確率を軽減してくれるのでやはり3枚必須だろう。

・エクソシスター・イレーヌ 2枚

【遊戯王マスターデュエル デッキ解説】新テーマ“エクソシスター”は相手の墓地を封じる制圧力が魅力。強くてかわいいシスターデッキを紹介

 次に紹介するのはエクソシスター・イレーヌ。後述するエクソシスター・ソフィアがいることでLP回復ボーナスがもらえる。

 イレーヌの効果は、手札のエクソシスターカードを1枚デッキの下に戻すことで1枚ドローできるというもので、正直に言ってしまえば、ほかのカードと比べるとあまりパッとしない。しかし、重要なエクソシスターという名を持っているため、場に出しておけば共通効果であるX召喚で妨害ができる可能性があるので、召喚しておけば相手からすれば少し厄介だろう。

 以上の理由で、手札にはそんなに欲しくないが組み合わせて必要なので2枚採用となった。

・エクソシスター・ソフィア 3枚

【遊戯王マスターデュエル デッキ解説】新テーマ“エクソシスター”は相手の墓地を封じる制圧力が魅力。強くてかわいいシスターデッキを紹介

 ひとつ前に紹介したエクソシスター・イレーヌの相方。その効果は場にほかのエクソシスターモンスターが存在すれば、1枚手札を補充できるという強力なもの。遊戯王というカードゲームは、マナコストの概念がない代わりに手札の数=リソース兼マナのような扱い。そのため、純粋に手札を増やせる効果は貴重で、できればこのソフィア+エリス、もしくはステラの組み合わせで場の展開をスタートするのが理想。そういった理由からこのカードも3枚採用となった。

・絶火の大賢者ゾロア 3枚

【遊戯王マスターデュエル デッキ解説】新テーマ“エクソシスター”は相手の墓地を封じる制圧力が魅力。強くてかわいいシスターデッキを紹介

 ゾロアはエクソシスターテーマのカードとは別のカード群ではあるが、シナジーがある。EXデッキからマギストスの名がついたモンスターを装備することで、ゾロア以外のレベル4の魔法使い族モンスター、つまりどのエクソシスターでも特殊召喚できるようになり、場に2体のレベル4モンスターを用意することができるように。本構築では重要なスタートになるので最大枚数入っているが、自由枠のひとつなため入れ替える候補ともなる。

・パラレル・エクシード 3枚

 ゾロア、ニビル以外のモンスターカード+パラレル・エクシード1枚で初動となる便利な1枚。リンクモンスターを特殊召喚した際に手札にこのカードがあれば、そのままリンク先の場に出すことができ、デッキからもう1枚のエクシードを特殊召喚できる。さらにこの効果で場に出たエクシードはともにレベルが4となるので、そのまま任意のランク4エクシーズへと繋げることが可能。こちらもゾロアと同じく、初動であり自由枠なのでデッキ構築の際に入れ変える候補となるだろう。

・増殖するG 3枚

 手札誘発のレギュラー。『マスターデュエル』とOCGどちらもデッキ構築の段階で、まず初めに3枚入れるところからスタートするであろうカード。相手が特殊召喚するたびに1ドローするというあまりにも強力なパワーカード。

・灰流うらら 3枚

 手札誘発のレギュラーその2。こちらも増殖するGと同様に構築段階で3枚入る強力なカード。このゲームにおいて重要な効果である、デッキからのカードサーチもしくはドロー、特殊召喚、墓地へ送るという魔法、罠、モンスター効果のすべてを止めることができる重要な妨害札。

・D.D.クロウ 1枚

 フリーチェーンで、相手の墓地のカードを1枚除外できるカード。こちらも増殖するGなどと同じく手札誘発という括り。このカード以外の自分の手札誘発にも言えることだが、エクソシスター効果モンスター共通効果の“墓地からカードが動けば、エクシーズ召喚できる”というテキストのおかげで、今の環境デッキに入っていないことがほぼない、墓穴の指名者が相手にとって打ちづらいカードとなる。

・原始生命態ニビル 1枚

 先行制圧が強力なこのゲームを崩壊させることができる誘発カード。基本的に現環境では何度も特殊召喚を繰り返して、場に強力な制圧モンスターを並べるのが先行時の展開だが、このニビルを引けていれば万事解決。相手のモンスターすべてをリリースしてトークンに変えてしまう。ただ、強いカードではあるがほぼ後手専用な上に複数引くと大きな手札事故になりかねないので1枚のみ。入れ替え候補でもあり、D.D.クロウの2枚目の枠が濃厚だ。

・エクソシスター・パークス 3枚

【遊戯王マスターデュエル デッキ解説】新テーマ“エクソシスター”は相手の墓地を封じる制圧力が魅力。強くてかわいいシスターデッキを紹介

 エクソシスターの潤滑油、そして展開用カードである速攻魔法。ライフコスト800というわずかなもので、エクソシスターと名前がついた自身以外のすべてにアクセス可能な万能サーチカードであり、モンスターを加えた場合は墓地か場に、その手札に入ったカードテキストに記されたカードが存在していれば、そのまま特殊召喚可能となる。

 エリス、ステラに加えて3枚目のエクソシスター専用の展開カードでありながら、魔法カードや罠カードまでサーチ対象になる最強の初動でもある。初手の手札にこのカードがあるかいないかで、相手の誘発を受けられる回数が変わるので3枚必須。

・エクソシスター・カルペディベル 2枚

【遊戯王マスターデュエル デッキ解説】新テーマ“エクソシスター”は相手の墓地を封じる制圧力が魅力。強くてかわいいシスターデッキを紹介

 場のエクソシスターたちを助けつつ、妨害にもなり得る永続魔法。常在効果(場に面であるかぎり発動し続ける効果)で、自分のエクソシスターと名のついたモンスターすべてに墓地から特殊召喚されたモンスターへの対象不可効果をつけてくれる。

 さらに、エクソシスターエクシーズモンスターを場に出すと、カード名をひとつ宣言することで、そのターン中はその名前を言われたカードの効果が無効になるという強力なおまけ付き。相手ターンにX召喚をするテーマということもあって、相性は抜群だ。また、自分のエクソシスターが攻撃宣言を行う際に相手の魔法、罠カードを破壊できるという効果も便利。ただ展開に使わない、サーチが可能という点から2枚の採用。

・墓穴の指名者 2枚

 相手の墓地からモンスターカードを除外し、その効果を次のターン終了時まで無効にできる汎用速攻魔法。先行時は相手からの手札誘発を避ける手段。ちなみに相手にこのカードを使われた場合、墓地から除外という効果でエクソシスターのX召喚効果も満たせたりもする。

・ライトニング・ストーム 1枚

 相手の魔法・罠か、攻撃表示モンスターをすべて破壊できる後手用のカード。どうしても不利になってしまう後攻を少しでも有利にするために入っている。枠があれば2枚にしたいが、先行時に複数枚引くと事故の要因になるので調整枠でもある。

・冥王結界波 1枚

 相手フィールド上の表側表示モンスターすべての効果をターン終了時まで無効にする魔法。ライトニング・ストームと同じく後手から盤面を取り返すためのカード。同じような効果の禁じられた一滴もあるが、手札コストが重い点と1ターンに8000ライフを削る手段が乏しいエクソシスターには、こちらのほうが使い勝手が良いと判断した。

・ハーピィの羽根帚 1枚

 シンプルながら最強の制限カード。発動したとき、相手フィールド上すべての魔法・罠カードを破壊できる。厳しい対面のエルドリッチを一気に楽にしてくれる。

・エクソシスター・バディス 3枚

【遊戯王マスターデュエル デッキ解説】新テーマ“エクソシスター”は相手の墓地を封じる制圧力が魅力。強くてかわいいシスターデッキを紹介

 個人的にエクソシスターの現状カードプールで、1番強いと感じたインチキ罠カード。発動時に800ライフのコストを払うとデッキから2体のエクソシスターモンスターを無条件で特殊召喚できる。デメリットとして、そのターンはエクソシスターしかEXデッキから特殊召喚できず、その召喚した2体のモンスターはターンの終了時にデッキへ戻ってしまうが、大抵の場合はそのままX召喚するのでデメリットとして、ほぼ機能していない。

・無限泡影 2枚

 汎用であり、強力な手札誘発カード。自分の場にカードがなければ、手札から発動できる罠カードで相手のモンスター1体の効果をターン終了時まで無効にできる。セットして使う場合は、モンスター効果無効に加えて発動時の縦列の魔法・罠効果を無効にできる。

エクストラデッキ(計15枚)

・エクソシスター・ミカエリス 3枚

【遊戯王マスターデュエル デッキ解説】新テーマ“エクソシスター”は相手の墓地を封じる制圧力が魅力。強くてかわいいシスターデッキを紹介

 エクソシスター・ミカエリスは、エクソシスターというテーマにおいての切り札であり、メイン妨害ギミックを担うカードの1枚。エクソシスターを素材として、このカードをX召喚したターンに一度、相手の墓地かフィールドのカードを1枚除外できるフリーチェーン効果をもったモンスター。またエクソシスターエクシーズモンスターは、共通効果として墓地から特殊召喚されたモンスターとの戦闘では破壊されない、という耐性があるのである程度の場持ちも確保されている。

 さらに、強力な罠カードであるエクソシスター・バディスや、速攻魔法のエクソシスター・パークスをサーチすることもできるので、先行では次のターン用のリソース確保や、妨害用の罠をサーチするために特殊召喚することが多い。妨害にも初動にも使うので必ず3枚欲しい。

・エクソシスター・カスピテル 2枚

【遊戯王マスターデュエル デッキ解説】新テーマ“エクソシスター”は相手の墓地を封じる制圧力が魅力。強くてかわいいシスターデッキを紹介

 このカードはエクソシスターモンスターを素材として特殊召喚した場合の成功時に、このターンはお互いに墓地からモンスターを特殊召喚できないというロック効果を持っている。ほかにも、デッキからエクソシスターモンスターを手札に加えることができるサーチ効果も使い勝手が良い。

・エクソシスター・ジブリーヌ 2枚

【遊戯王マスターデュエル デッキ解説】新テーマ“エクソシスター”は相手の墓地を封じる制圧力が魅力。強くてかわいいシスターデッキを紹介

 エクソシスター・ジブリーヌは、ほかのエクソシスターエクシーズモンスターと同じく、素材にエクソシスターを使用することで妨害効果を得ることができる。その効果は、相手フィールドのモンスター1体の効果を無効にできるという、単純ながら強力なもの。また、ほかにも1ターンの間、場のエクシーズモンスターすべての攻撃力を800あげる効果もついてくる。

・エクソシスター・アソフィール 2枚

【遊戯王マスターデュエル デッキ解説】新テーマ“エクソシスター”は相手の墓地を封じる制圧力が魅力。強くてかわいいシスターデッキを紹介

 このカードも、素材にエクソシスターを使用することで発動できる強力なロック効果が存在している。アソフィールが特殊召喚に成功すると、そのターンの間はお互いに墓地のカードの効果を使えないというものだ。モンスターだけでなく、魔法・罠もすべて発動自体ができなくなる。また、相手フィールド上のモンスター1体を手札に戻させる除去効果も所持。

・FNo.0 未来皇ホープ 1枚 + FNo.0 未来龍皇ホープ 1枚

 お馴染みのX召喚を多用するデッキの汎用出張セット。ナンバーズと名のついたエクシーズモンスター以外の2体で特殊召喚できるモンスターで、モンスターの無効効果とコントロールを奪う効果を持ち、戦闘および効果で破壊されないというトンデモ耐性までついてくる。

・天霆號アーゼウス 1枚

 こちらもX召喚を多用するデッキには必ずといっていいほど採用される汎用カード。エクシーズモンスターが戦闘を行ったターンにそのまま重ねて特殊召喚できるお手軽さと、このカード以外のフィールドのカードすべてを墓地に送って盤面をリセットできる最強のモンスター。

・聖魔の乙女アルテミス 2枚

 ゾロアで装備するためのカード。このカードが装備されたとき、デッキからマギストスと名のついたモンスター1体を手札に加えることができるので、次のゾロアをサーチして後続を手札に抱えることができる。

・転生炎獣アルミラージ 1枚

 ゾロア、ニビル以外のモンスターカードから1体でリンク召喚できるモンスター。パラレル・エクシードを展開するために必要なモンスターであり、“相手の効果では破壊されない”という効果をほかのモンスター1体に付与できる点が優秀。

採用、入れ替え候補

・抹殺の指名者

 最有力候補。発動時にデッキにあるカード名を宣言し、それを除外することでターン終了時までその効果を無効にできる。墓穴の指名者と同じく手札誘発を止めるために使うのがメインだが、同じエクソシスターのデッキと対面した際は、なんでも無効にできる最強の妨害札に早変わりする。本デッキはとにかく安定性を求めているので、パラレル・エクシードなどの枠を丸々、抹殺の指名者に変えるのもおすすめだ。

・エクソシスター・アーメント

【遊戯王マスターデュエル デッキ解説】新テーマ“エクソシスター”は相手の墓地を封じる制圧力が魅力。強くてかわいいシスターデッキを紹介

 自分フィールドに存在するエクソシスターモンスターを、X召喚扱いでエクシーズモンスターに変換できる速攻魔法。強力ではあるが、自分のターンに使用するためには相手依存の制約が課せられている点、そもそも墓地からカードが動けば、自らX召喚できるのであまり使わない、デッキの枠がないなどの理由から本デッキは不採用。

・強欲で貪欲な壺

 デッキから裏側で10枚除外という重いコストの代わりに2枚ドローできる最高峰のドローソース。ただ、本デッキでは枠的な問題と筆者の好みで採用を見送った。手札が2枚純粋に増えるのは強力だが、バディスというパワーカードがデッキリソースに左右されるカードということで、10枚除外のデメリットが大きすぎると判断した。

・No.41 泥睡魔獣バグースカ

 バグースカは汎用ランク4エクシーズモンスターであり、リンクモンスター以外の効果を封じることができるロック性能が魅力。制圧力がと乏しいエクソシスターには1枚採用しておくと便利だろう。ゾロアなどのEXデッキを多く圧迫するカードを抜く場合は、No.39 希望皇ホープSNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニングのセットといった、ランク4の出張セットを入れてあげるのがおすすめ。

・旋壊のヴェスペネイト

 ヴェスペネイトは、ランク4のエクシーズモンスター1体の上に重ねて特殊召喚できる。1体でX召喚をする都合上、素材を持たないエクソシスターエクシーズモンスターが多く並ぶ際に打点として特殊召喚でき、守備貫通まで狙うことができる。

 また、このカードが相手によって破壊されると墓地のエクソシスターを蘇生できる。そのうえ墓地のカードが場に移動するので、もともと盤面にエクソシスターモンスターがいれば、そのままX召喚に繋げることができる小技もあり。

基本となる展開方法

 最後にサンプルデッキでの展開を紹介しておこう。エクソシスターというデッキで目指すべき先攻盤面は、非常に簡単でエクソシスター・ミカエリス、罠のエクソシスター・バディスをセットというシンプルな盤面。

 そこに手札誘発やエクソシスター・カルペディベルを構えて、相手の動きに合わせて戦っていくので、特定の制圧盤面を作るわけではないため多くの対面に柔軟な対応が可能。そして、シンプルな効果が多いので使いやすいというのが良い点で、初心者から上級者までプレイが出やすく、また各マッチアップに対して有効な妨害が何かを判断できるようになるので、使うのも楽しいデッキと感じた。

 展開方法やカードの選択等は場面によって変わってくるが、以下の項目でいくつか紹介。あくまで初動2枚でのみの動きを再現しているので、バディスを素引きしている場合はカルペディベル、もしくは後続用のパークスをサーチして盤面を再現している。展開自体は非常に簡単なので、すぐに使えるようになるだろう。

エリス+エクソシスターモンスターもしくは、パークス(ニビルを受けない展開)

  1. エクソシスターモンスターを通常召喚。
  2. エリスの効果で場に特殊召喚。
  3. 2体でエクソシスター・ミカエリスをX召喚。
  4. ミカエリスの効果3で、エクソシスター・バディスをサーチしてセット。
【遊戯王マスターデュエル デッキ解説】新テーマ“エクソシスター”は相手の墓地を封じる制圧力が魅力。強くてかわいいシスターデッキを紹介
初期手札
【遊戯王マスターデュエル デッキ解説】新テーマ“エクソシスター”は相手の墓地を封じる制圧力が魅力。強くてかわいいシスターデッキを紹介
手順(2)のときの盤面

【最終盤面(手札3枚)】

  • モンスターゾーン:エクソシスター・ミカエリス
  • 魔法・罠ゾーン:エクソシスター・バディス
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ステラ+エクソシスターモンスターもしくは、パークス(ニビルを受けない展開)

  1. ステラを通常召喚。
  2. ステラの効果で、手札から任意のエクソシスターモンスターを特殊召喚。
  3. 2体でエクソシスター・ミカエリスをX召喚。
  4. ミカエリスの効果3で、エクソシスター・バディスをサーチしてセット。
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初期手札
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手順(2)のときの盤面

【最終盤面(手札3枚)】

  • モンスターゾーン:エクソシスター・ミカエリス
  • 魔法・罠ゾーン:エクソシスター・バディス
【遊戯王マスターデュエル デッキ解説】新テーマ“エクソシスター”は相手の墓地を封じる制圧力が魅力。強くてかわいいシスターデッキを紹介

ゾロア+エクソシスターモンスター(ニビルを受けない展開)

  1. 絶火の大賢者ゾロアを通常召喚し、効果を発動。EXデッキから聖魔の乙女アルテミスを装備。
  2. ゾロアの装備時の効果が起動。手札のエクソシスターモンスターを特殊召喚。
  3. 装備されたアルテミスの効果が発動。デッキからゾロアを手札に加える。
  4. 場の2体でエクソシスター・ミカエリスをX召喚。
  5. ミカエリスの効果3で、エクソシスター・バディスをサーチしてセット。
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初期手札
【遊戯王マスターデュエル デッキ解説】新テーマ“エクソシスター”は相手の墓地を封じる制圧力が魅力。強くてかわいいシスターデッキを紹介
手順(2)のときの盤面

【最終盤面(手札4枚)】

  • モンスターゾーン:エクソシスター・ミカエリス
  • 魔法・罠ゾーン:エクソシスター・バディス
【遊戯王マスターデュエル デッキ解説】新テーマ“エクソシスター”は相手の墓地を封じる制圧力が魅力。強くてかわいいシスターデッキを紹介

ゾロア、ニビル以外のモンスターカード+パラレル・エクシード

  1. ゾロア、ニビル以外のモンスターカードを通常召喚。
  2. そのモンスター1体で転生炎獣アルミラージをリンク召喚
  3. 手札のパラレル・エクシードの効果が発動。アルミラージのリンク先にレベル4として特殊召喚。
  4. 特殊召喚されたパラレル・エクシードの効果が発動。デッキから2枚目のパラレル・エクシードを特殊召喚。
  5. 2体のパラレル・エクシードでエクソシスター・ミカエリスをX召喚。
  6. ミカエリスの効果3で、エクソシスター・バディスをサーチしてセット。
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初期手札
【遊戯王マスターデュエル デッキ解説】新テーマ“エクソシスター”は相手の墓地を封じる制圧力が魅力。強くてかわいいシスターデッキを紹介
手順(4)のときの盤面

【最終盤面(手札3枚)】

  • モンスターゾーン:転生炎獣アルミラージ、エクソシスター・ミカエリス
  • 魔法・罠ゾーン:エクソシスター・バディス
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[2022年6月19日13時10分修正]
一部の記載内容に誤りがあったため、該当箇所を修正いたしました。読者並びに関係者の皆様にご迷惑をおかけしたことをお詫びいたします。