ビジュアルアーツのゲームブランド“Key”とWFSの“Wright Flyer Studios”によるスマートフォン向けRPG『ヘブンバーンズレッド』(以下、『ヘブバン』)。『AIR』や『CLANNAD』などを手がけた麻枝 准氏による15年ぶりの完全新作として話題となり、クローズドβテストでは9割以上のプレイヤーが高評価。2022年2月10日から正式サービスがスタートした。
本記事では『ヘブバン』の魅力やゲームシステム、いまから始める際の注目ポイント、初心者向けの攻略情報をご紹介。プレイの参考にしてほしい。
Key 麻枝 准氏が手掛ける切ないRPG『ヘブバン』
『ヘブバン』は麻枝 准氏が原作/メインシナリオ/音楽プロデュースを、キャラクターデザイン/メインビジュアルをゆーげん氏が手掛けたRPGだ。「最上の、切なさを。」をキャッチコピーに、最後の希望を託された少女たちの物語が描かれる。
個性豊かなキャラクター
本作には個性豊かな48キャラが登場。彼女たちでチームを編成して、人類の敵“キャンサー”に立ち向かう。
物語の軸となるのは茅森月歌が隊長を務める第31A部隊。ほかにも7つの部隊があり、それぞれに魅力的な隊員が所属している。
筆者の個人的な注目ポイントは“セラフィムコード”。武器“セラフ”を召喚する際に唱える決めゼリフのようなもので、ここにキャラの個性がにじみ出ている。
セラフはキャラによって形状も能力もさまざま。人気ラーメン屋みたいだったり「寄らば斬る!」と唱えて銃を召喚したりなど、ツッコミどころを探すのもおもしろい。
連携がカギとなるコマンドバトル
本作のバトルシステムは最大6人のチームによるターン制コマンドバトル。勝利のカギとなるのは仲間との連携だ。キャラにはATTACKERやBUFFER、BLASTERといった7つのスタイルが設定されており、パズルのように編成を組み立てるのがおもしろい。
難易度のバランスは絶妙で適度な歯ごたえがある。先にバフやデバフをかけるのか、どの敵を先に狙うのか、どこで前衛/後衛を入れ替えるのか。シンプルながら、戦略性の高いバトルを楽しめるのだ。
少女たちが織りなす切ないストーリー……と思いきや、冴え渡るボケとツッコミ
『ヘブバン』最大の魅力は切ないストーリーだろう。物語の舞台となるのは、兵器による攻撃が一切通じない謎の生命体“キャンサー”に支配された地球だ。人類は敗退をくり返しており、もはや絶体絶命。
そんな折、一筋の光明が差し込んだ。キャンサーに唯一効果的な新兵器“セラフ”の開発に成功したのである。そして、セラフを扱える“何かしらの才能”を持った少女たちによるセラフ部隊が設立。最後の希望を託された主人公・茅森月歌たちは、地球を支配下から解放するためキャンサーとの戦いに身を投じていく。
こう書くと暗く難しい話のようにも感じるが、心配は無用。ボケとツッコミの切れ味がハンパないのである。とくに序盤は麻枝節が炸裂。テンポよく進むため、ストレスなく読み進められるだろう。
もちろん、物語はただコミカルなだけではない。伏線、伏線、伏線と、伏線のオンパレードである。チュートリアル後に現れる黒猫の正体は何なのか、微妙に違和感がないかなど、考察しながらプレイするとより深く物語を楽しめるはずだ。
ちなみに、リリース前に公開されたトレーラー映像にもいろいろなものが映り込んでいる。じっくり観察してみよう。
【2月10日正式リリース】『ヘブンバーンズレッド』ファイナルトレーラー
また、2月28日に実装された第三章では、フィールドのいたるところにいる“ナービィ”の秘密が明らかに。そして、31Aの東城つかさにも変化が……? 今後の展開が大きく変化するきっかけになるであろう第三章の詳細は、ぜひ自分の目で確かめてほしい。
初心者向けプレイガイド
ここからは初心者向けのお役立ち情報をお届け。目標にしたいことや損をしないルーチンなどを紹介していく。まず、戦力強化の基本的な流れは以下の通りだ。
ガチャでキャラ(スタイル)を入手
何はなくとも最初にキャラを入手しよう。キャラごとに能力の異なる“スタイル”が用意されており、それぞれSS、S、Aのレアリティが割り振られている。ガチャではこの“スタイル”を入手可能だ。
キャラのレベルアップ
キャラクターを引いたらチームに編成し、戦闘でレベルを上げていこう。レベルは使用スタイルに関係なくキャラごとに共通。基本的にはレア度の高いスタイルを使うのがおすすめだ。
スタイルを強化
スタイルごとにスキルやステータスを強化可能。育成に必要な素材は、ストーリーを進めていくと解放されるダンジョンやアリーナ、プリズムバトルで入手できる。
ブースターとアクセサリーをセット
ショップやダンジョンでは、キャラのステータスを大幅にアップできるブースターやアクセサリーを入手可能。あるとないとで戦闘に大きく影響してくるので、入手したらすぐに装備させたい。
とりあえずプリズムバトル レベル8を目指そう!
物語を進めていくと解放されるボスとの戦闘“プリズムバトル”。プリズムバトルにはレベル1から10までの難易度が用意され、記憶の庭(※)より行けるダンジョン“記憶の迷宮”を進めると上級レベルが解放されていく。レベル8までいくと得られる経験値効率が桁違いになるので、まずはプリズムバトルのレベル8を目指していこう。
※記憶の庭:多彩なコンテンツが揃うエリア。
また、一定のペースで開催されているイベントでは、ここでしか獲得できないSスタイルのキャラや育成素材などの報酬を獲得できる。イベントのプリズムバトルを周回するのだが、ここではS以上を目安にしたい(イベントプリズムバトルの難易度はD~S+)。
プリズムバトルレベル8を攻略するために
レベル8を目指すにはある程度の育成が必要になってくる。序盤から押さえておきたい育成のコツは以下の3点。
- アリーナの自動周回で育成素材を集める
- 記憶の迷宮や強化の回廊でレア度の高いアクセサリーを集める
- スキルレベルを上げる
アリーナは戦闘で経験値や育成素材が集められる便利な施設。バックグラウンドで周回できる“オート周回”機能を活用すれば、プレイしていないときでも素材を収集可能だ。
記憶の迷宮と強化の回廊はどちらもダンジョンの一種。キャラに装着させるアクセサリーなどを入手可能だ。アクセサリーやアイテムが入手できる場所は固定なので、マップを覚えて集めよう。
各キャラはそれぞれにスキルを備えている。スキルはスタイル強化で効果を強くできるほか、セットして戦闘するとランダムでレベルが上がることがある。ストーリーの探索パートなどで何度も戦闘し続けてどんどんレベルを上げていきたい。
Sスタイルにも超強力なキャラが存在
前述したように、『ヘブバン』のスタイルにはSS、S、Aの3種のレア度が存在する。基本的には最高レアリティのSSが強いのだが、中にはSS級に活躍できるSスタイルもある。
本作の戦闘はバフやデバフがかなり重要だ。味方全体にバフをかけられるS東城つかさとS華村詩紀、防御デバフをかけられるS逢川めぐみ、貴重な全体回復持ちのS國見タマなどは最前線で活躍可能。入手したら積極的に育成していこう。
確実に入手できるSS月歌が強い!
ゲームを始めてメインストーリを進めていくと、SS茅森月歌を入手できる。この月歌がかなり強力で、ほかのSSスタイルが揃っていなくても強いチームを構築可能だ。
メインストーリーの戦闘はけっこうな歯ごたえなのだが、編成しだいで第三章のクリアーも十分可能。初心者ミッションでこの月歌をさらに強化できるので、ゲームを始めたら積極的にミッションをこなしていきたい。
バフ・デバフを使いこなして高難度を攻略しよう
本作ではとにかくバフが大事。配布SS月歌をバフで強化すればどんな強敵にも勝てるほど。逆に、レア度やスキルレベルが高いキャラでも、バフとデバフを駆使しないと高難度の攻略は難しい。たとえ相手が強敵でも行動パターンがある。パターンを把握してバフとデバフのタイミングを見極めよう。
通常、バフとデバフは種別ごとに2回まで効果が重複する。バフはかけられたキャラがスキルを使用すると、デバフは1ターン立つと消費される。ただし、オーバードライブを使用すると、その間は防御デバフが持続。オーバードライブを使用してデバフを重ね、バフをかけたアタッカーで攻撃という必勝パターンを覚えておきたい。
また、重ねがけしたバフは一度の攻撃で2回分が消費され、残りはストックされる。攻撃力を上げる“エンハンス”を4回かけておいた場合、2ターン連続で大ダメージを与えられるというわけだ。
“記憶の修復”は所持SSを優先しよう
多彩なコンテンツに集う記憶の庭には、月歌以外の全部隊隊員が佇んでいる。話しかけると、“記憶の欠片”というアイテムを使って“記憶を修復”可能だ。
記憶を修復するとセリフを読めるようになり、SSスタイルのステータスが大幅に上がる専用装備を入手できる。最初のうちは記憶の欠片の数に余裕がないので、なるべくSSを所持しているキャラを優先しよう。
キャラを強化し、ストーリーを楽しく観賞
ここまでポイントや攻略情報を紹介してきたが、基本的にはこれらの点を抑えていれば現時点で解放されているストーリーの攻略や効率的な育成ができるはず。ぜひ活用してほしい。
『ヘブバン』は基本無料で、スマホで気軽に楽しめる。今後追加される第4章など今後の盛り上がりにも期待できる本作を、このGWにぜひプレイしていただきたい。