ワーナーゲームのサバイバルホラーFPS『Back 4 Blood』が、海外で開始されたクローズドαテストに合わせて情報解禁。本誌でもプレゼンテーションなどに参加してきたので、その内容を紹介しよう。

 なお本作の国内発売日は2021年6月22日を予定。対応プラットフォームはプレイステーション5/Xbox Series X|S/PC/プレイステーション4/Xbox Oneとなっている。

L4Dスタイルの新作

 本作を開発するのは、Valveから発売された協力プレイ型FPSの名作『レフト 4 デッド』(以下、L4D)シリーズを生み出したTurtle Rock Studios。本作はL4D同様、最大4人のプレイヤーが協力(※)してゾンビの大群に立ち向かってサバイバルする、原点に立ち返る内容となっている。(※ソロでチームを率いて戦うことも可能)

 ユニークな特殊能力を持ったゾンビが出てくる点や、道中で武器や回復アイテムを拾ったりしてうまくやりくりしながら進んでいくサバイバル要素、途上にあるセーフルームに到着すると一旦ブレイクタイムになるといった部分もL4Dから継承している。

クリーナー(生存者)とリデン(感染者)

 生存者は“クリーナー”と呼ばれ、それぞれユニークなセカンダリーウェポンとキャラクターパーク(固有の能力/追加効果)を持つ。αテストではウォーカー、ホリー、エヴァンジェロ、ホフマンの4人がプレイ可能で、ローンチ時点では8人が登場予定。

Back 4 Blood - Cleaners
左からホリー、エヴァンジェロ、ウォーカー、ホフマン。ローンチ時には彼ら以外のクリーナーも登場予定。
B4B-Walker
ウォーカー
サブウェポン:グロック23
パーク1:精密な射撃でキルすると数秒間正確性が増す
パーク2:最大体力が増す
パーク3:最大所持弾数とその増加が10%増す
B4B-Evangelo
エヴァンジェロ
サブウェポン:マチェット
パーク1:5分間に1度つかみ状態をただちに振り解ける
パーク2:スタミナ回復が速くなる
パーク3:移動速度アップ
B4B-Holly
ホリー
サブウェポン:バット
パーク1:キルでスタミナのバーストを得る
パーク2:スタミナ最大値とその後の増加が10%増す
パーク3:近接攻撃が25%強化
B4B-Hoffman
ホフマン
サブウェポン:M1911
パーク1:キルで弾を発見する可能性がある
パーク2:オフェンシブアクセサリーを1個多く持てる
パーク3:サポートアクセサリーを1個多く持てる
パーク4:弾薬箱を持ってスタートする

 ゾンビ側は“リデン”と呼ばれ、αテスト時点では通常の感染者以外にスティンガー、レッチ、トールボーイ、オーガの4体が確認されている。スティンガーは壁張り付きや飛びつき攻撃、レッチは酸を吐く攻撃、トールボーイは異常に発達した右手の叩きつけ攻撃、オーガは見上げるほどの巨大な体躯などが特徴。

 なお基本となるキャンペーンモードではクリーナー側でプレイすることになるが、対戦モードでは双方でのプレイが可能となっている。

Back 4 Blood - Cleaners vs Retch
レッチは酸を吐いてきてダメージと視界悪化効果を与えるほか、倒した際の爆発で臓物にまみれると集団を呼び寄せてしまいかねない。
Back 4 Blood - Cleaners vs Ogre
オーガはとにかく巨大で膨大な体力を持つ。入れる所は限られているので、襲撃をうまくやりすごして先に行ってしまうのも手。
Back 4 Blood - Stinger
クモ的なイメージの“スティンガー”。映像でも糸のようなものを出しているシーンが一瞬見られるが、糸で絡めてクリーナーを動けなくする張り付け攻撃もできる。

ゲームディレクターAIとカードシステム

 L4Dシリーズの特徴であった、プレイヤーに合わせてゾンビの湧き具合やアイテム配置などのゲームの流れをコントロールしていく“ゲームディレクター”AIを本作でも搭載。プレイヤー側の性能にも変化を与える“カードシステム”と組み合わさり、毎回違う体験を提供する。

 カードシステムは、ゾンビ側とプレイヤー側の双方にまたがって機能し、ゲームが開始すると、まずゲームディレクターが“コラプションカード”を引き、登場する敵のタイプやステージの設定が変わる。これにより、より大きな大群の襲撃が起こるとか、霧がかかって見通しが悪くなる、弾の回収が難しくなるといったことが起こりうる。

B4B-CardPlaying
「コラプションカード」がゾンビ&ステージ側の効果を決めるもの。プレイヤーは自身のデッキから引いたカードで強化して対抗する。
Back 4 Blood - Cleaners vs Ridden

 一方プレイヤー側も、事前に構築したカードデッキからカードを入手し、これをセーフルームでスロットにセットすると、さまざまな性能ブーストや追加パークなどを獲得できる。なお、カードはさまざまなチャレンジや目標を達成すると得られるという。映像から確認できた効果の例は以下。

  • 75%の耐火耐性を得て、炎上でのキルにより一時ヘルスを3得る
  • しゃがみ時に20%のダメージ耐性と12.5%の正確性を得る
  • チームメイトを回復すると、自分も同量回復する
  • 近接武器でのキルで2ヘルス回復する
  • 自分または仲間が戦闘不能状態に陥ると、全員が10秒間、100%のダメージブースト、20%のリロード速度、そして無限の弾を得る。
  • 1面につき1回だけつかみ状態を振り解ける
  • チームの追加ライフが1増えるかわりに20%ヘルスが減少する
B4B-CardDeck
カードデッキの最初の1枚は「ロードアウトカード」としてゲームスタート時に発動する。これによりアサルトライフルなどの強力な武器を持ってスタートできる。
Back 4 Blood - Hoffman-
各クリーナー固有のパーク、セットしたカード、拾った武器やパーツの組み合わせで性能に幅が出る。

武器システム(ADS、アタッチメント、ベンダー、レア度?)

 戦闘の基本はFPSスタイルだが、L4Dとは少々異なるモダンな設計になっている。

 まず、銃撃時のオプションとして本作ではADS(照準の覗き込み動作)が採用されている。敵の弱点を狙う際に便利なのだが、L4DではADS系の動作はスナイパーライフル限定だったのでプレイ感の違いを感じる人もいるかもしれない。

B4B-ADS
ADSはヘッドショットや特殊ゾンビの赤く光る弱点を狙うのに便利。
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インベントリーの構成。メインウェポン・サブウェポン以外にオフェンシブアクセサリー(火炎瓶・グレネード・爆竹)、ディフェンシブアクセサリー(各種回復アイテム)、クイックアクセサリー(高速蘇生ツール・ドアを静かに開けるツール・弾薬箱)を持てる。

 また武器の各種サイト、マガジン、ストックなどのアタッチメントが存在することや、星によるレア度表示のようなものがあることも確認。より多様な装備の可能性の中でサバイバルすることになるだろう。

 そのほかセーフルームにはベンダー(商店)システムがあり、道中で稼いだポイント“コッパー”で各種アクセサリー(回復アイテムやグレネード系、弾薬箱など)やアタッチメント、弾薬、銃性能のアップグレードなどを購入できる。

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メールインタビューも別途掲載予定

 情報解禁には到着が間に合わなかったが、本誌では開発チームへのメールインタビューも実施。そちらでさらに細かい所を聞いているので、そちらもお楽しみに。