コジマプロダクションが、2020年3月中旬にサンフランシスコで行われるゲーム開発者向けイベント“ゲーム・デベロッパーズ・カンファレンス”(GDC)への参加取りやめを発表した。

 取りやめの理由は「新型コロナウィルスの感染拡大を勘案し、検討した結果」(公式Twitterアカウントより)としており、同スタジオを率いる小島秀夫監督による最新作『デス・ストランディング』についての講演と、エリック・ジョンソン氏による同作のAI設計についての講演が予定されていたが、いずれもキャンセルとなりイベント自体への参加も行わないという。

 なおGDC会期中に行われるゲーム開発者コミュニティによるゲーム賞“GDCアワード”では、『デス・ストランディング』はゲーム・オブ・ザ・イヤー(GotY)をはじめ最多7部門にノミネートされている。

 新型コロナウイルス(2019-nCoV/COVID-19)によるイベント等への影響は北米ゲーム業界でも徐々に広まっており、先日お伝えした通りGDCからはすでにソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)とFacebookが出展回避を発表。

 またSIEは今週ボストンで行われるPAX Eastへの出展も取り下げており、こちらのイベントではスクウェア・エニックスとカプコンも同様に日本からのスタッフ参加を取りやめる方針を示している。

 そしてこちらはまだ正式な発表ではなくスタッフ個人の投稿にとどまっているものの、大手パブリッシャーのエレクトロニック・アーツの社の方針としてGDC公式イベントへの参加撤回が決定され、個々の参加予定スタッフについても回避をすすめる通達がなされていることが明かされており、恐らく限定的な参加に留まるだろうと見られている。

 本来であれば、円熟した現世代機のタイトルの技術紹介と、次世代ゲーム機への世代移行を見据えての発表などで盛り上がったろう今GDCだったが、致し方ない事情とはいえ思わぬ痛手を受けることになりそうだ。