バンダイナムコグループは、2018年2月2日、“ガンダムビルドシリーズ新作発表会”をTHE GUNDAM BASE TOKYO (ガンダムベース東京)にて開催し、2018年春、テレビ東京系列において、『ガンダムビルドダイバーズ』を放映すると発表した。
『ガンダムビルドダイバーズ』は、『ガンダムビルドファイターズ』(2013年)と『ガンダムビルドファイターズトライ』(2014年)の2作品をはじめ、Amazonプライムでのスピンオフアニメやコミックスなどを展開してきた『ガンダムビルド』シリーズの最新作で、“ガンプラバトル”をベースとした、アツい戦いとキャラクターたちの成長物語をネットワーク上で展開するという、いままでとは異なる世界観で描く作品となっている。
放送開始と連動し、バンダイ、バンダイナムコエンターテインメント、バンダイビジュアルをはじめとするバンダイナムコグループ各社で、ガンプラ、カプセルトイ、食玩、フィギュアや家庭用ゲームソフト、携帯端末向けゲームアプリなどの各種ゲーム、映像パッケージなど各種商品・サービスが展開される。
イベントは垰義孝氏(バンダイ 常務取締役 CGO チーフガンダムオフィサー)、出原隆史氏(創通 代表取締役社長)、佐々木新氏(サンライズ 取締役)、小川正和氏(サンライズ プロデューサー)が登壇。ゲストとして鈴木福くんも登場。本作の概要や前日譚となる“プロローグ”の映像、そしてトークショーが行われた。
バンダイの垰氏は、「『機動戦士ガンダム』は時代時代にシリーズ作品を継続して数多く制作し、『ガンプラ』とファンの方々とともに成長し続け、世代を超えて支えていただけるキャラクターとなっている。いよいよ来年はガンダム40周年を迎える。この大きな節目に先駆け、新たなテレビシリーズの最新作を発表する」とあいさつし、『ガンダムビルドダイバーズ』のタイトルを明らかにした。
続いて、創通の出原氏は「『ガンダムビルドシリーズ』はキャラクターグッズからインスパイアされた映像作品。ほかのキャラクターから見ても極めて珍しいケースだと思うが、それだけ『ガンプラ』という商品がエンターテインメント性を持って、ドラマ性を持っているからこそ実現したことと考えている」とあいさつした。
サンライズの佐々木氏は、「『ガンダムビルドダイバーズ』では、ネットワーク世界に飛び込んで、新たな世界観の中でガンプラバトルを行う、過去の2作品とはまったく違う世界観でこの作品を作ろうと考えている。ぜひ、この作品を通じて、まだ『ガンダム』シリーズに触れたことのないような方々にも、作品を楽しんでもらえればなと思っている」と本作の狙いについて触れ、キービジュアルを公開した。
そしてサンライズの小川プロデューサーから、本作の作品内容のプレゼンテーションが行われた。
ネットワークで戦う新たな“ガンプラバトル”!
ストーリー
電脳仮想空間(ディメンション)内で、ガンプラを使用したさまざまなミッションを楽しめる最新ネットワークゲーム“ガンプラバトル・ネクサスオンライン(GBN)”。中学生のミカミ・リクと親友のヒダカ・ユキオは同級生のヤシロ・モモカを巻き込んで、その広大な世界へと飛び込んだ。GBN内の住人“ダイバー”となった彼らは、ガンプラに対する不思議な感性を持つ少女サラと出会い、彼女とともに行動することになるが……。リクにとって憧れのチャンピオン“クジョウ・キョウヤ”を始めとした有名ダイバーの存在。複数のダイバーで構成された部隊システム“フォース”の結成。非公式ツール、ブレイクデカールを扱う“マスダイバー”たちによる妨害。多くの出会いと経験を経て、リクたちはガンプラだけでなく、自らの冒険をもビルドしていく!
登場キャラクター
DN:リク(左)、【ミカミ・リク(右)】
(声:小林裕介)
臨海都市の中学校に通う14歳の少年。運動神経が良く、何事もそつなくこなす器用さが持ち味。しかしその反面、心から熱中できるものを探していた。クジョウ・キョウヤのガンプラバトルを目の当たりにし、自分を熱くさせてくれたGBNの世界へ飛び込むことを決意する。
DN:ユッキー(左)、【ヒダカ・ユキオ(右)】
(声:藤原夏海)
リクの同級生で一番の親友。『ガンダム』シリーズのアニメが大好きで、その知識量は大人顔負けのレベル。ふだんはちょっと地味な少年だが、ガンプラビルダーとしての技術力も確かであり、GBNではリクにとって、頼りがいのあるダイバーとして活躍する。
DN:モモ(左)、【ヤシロ・モモカ(右)】
(声:稗田寧々)
リクとユキオの同級生で、女子サッカー部に所属。性格はとても積極的で、リクをサッカー部に入部させようと勧誘するが、その最中でガンプラやGBNの楽しさに気付き、リクたちといっしょにプレイするようになる。可愛いものこそが正義、という女の子らしさもしっかりと備えている。
DN:サラ
(声:照井春佳)
リクたちがGBN内で出会った少女。手がけたビルダー以外は知りようがない、ガンプラへ込められた特別な想いを理解するという不思議な感覚を持つ。
DN:クジョウ・キョウヤ
(声:笠間淳)
現GBNにおける最強ダイバーで、チャンピオンの称号を持つ。紳士的で温和な印象だが、ガンプラバトルとなれば秘められた情熱を誰よりも激しく燃やす。リクの憧れ、目標となる存在である。
DN:ロンメル
(声:速水奨)
フォース“第七機甲師団”を率いる実力者。智将と呼ばれる程の戦略家であり、きわめてハードな戦いを好むが、一転してダイバー姿は極めてプリティ。キョウヤとはよきライバルであり、よき友人でもある。
※DN……GBNで使用するダイバーネーム。
登場メカ
ガンダムダブルオーダイバー
ダブルオーガンダムをベースとしたガンプラで、リクの機体。素体を活かしつつ、リクが思うままに好みのカスタムを施した結果、コーンスラスター基部にバーニアとウイングを追加したことで予想外の機動力を生み出すなど、攻守ともにバランスの取れた性能を獲得。リクのガンプラセンスの片鱗を感じさせる良機体となった。
ジムIIIビームマスター
ユッキーの愛機で、ジムIIIがベースの後方支援タイプ。その名の通りビーム兵器を増設しており、メインウエポンとなるチェンジリングライフルは、多彩な攻撃が可能。射撃時の安定性を確保するため、とくに脚部の強化が図られており、ユッキーらしく地に足の付いたガンプラである。
モモカプル
モモが使用する、カプルベースのガンプラ。可愛いのでペンギンモチーフに改造し、可愛いのでミニカプルを内蔵。可愛くないからミサイルランチャーは撤去され、アイアンネイルも尖っていて可愛くないため角を丸くし、攻撃力がダウン。しかし、可愛さだけでなくスピードと強度も大幅にアップしている。
ガンダムAGEII マグナム
クジョウ・キョウヤが使用するガンダムAGE-2ベースの機体。チャンピオンのバトルスタイルに特化させたハイスペックAGE-2というコンセプトで製作され、ウイングやシールドに攻撃能力を付加させることにより、あらゆる状況から攻撃に転じられる超攻撃型の特性を発揮。可変機構もフェニックスモードへと昇華され、GBN王者のガンプラとして一切の隙がない仕上がりを示す。
オーガ刃-X(ジンクス)
GN-XIVをベースとしたガンプラ。鬼をモチーフとしたカスタマイズが施されており、接近戦特化のバトルスタイルを得意としている。トランザム発動時には頭部バイザーが下がり、一ツ目モードに変化。一度睨んだ相手を喰らい尽くすまで、その視線が外されることはない。
グリモアレッドベレー
グリモアベースのガンプラ。ベース機のさらなる機能拡張をコンセプトに、本体各所に実戦的な改修が加わっており、使い手の技量が素直に反映される上級者向けの機体。小型、大型問わず、さまざまなオプションパーツが用意されている。
セラヴィーガンダムシェヘラザード
ベース機がセラヴィーガンダムのカスタムガンプラ。体格に見合わない高機動に、見た目通りの高火力を加えた高性能機であることはその出来映えの高さから容易に推測できるが、セラヴィーの前身にあたるヴァーチェから連綿と受け継がれてきた隠しギミックは、本機にも備わっているのだろうか。
本作の前日譚となる『ガンダムビルドダイバーズ』プロローグが先行公開
『ガンダムビルドダイバーズ』へと繋がるプロローグとして、チャンピオンであるクジョウ・キョウヤの愛機“ガンダムAGEIIマグナム”など、さまざまなガンプラの活躍を描いたスペシャルフィルム『ガンダムビルドダイバーズ』プロローグが先行公開された。この映像は『ガンダムビルドダイバーズ』公式サイト、ガンダムファンクラブほかにて順次公開される。
ストーリー
GBNで年に一度行われる大イベント、ガンプラフォースバトルトーナメント。その決勝戦に挑むのはチャンピオン、クジョウ・キョウヤ率いる“AVALON(アヴァロン)”と、智将ロンメルが率いる精鋭フォース“第七機甲師団”。キョウヤの愛機“ガンダムAGEIIマグナム”を始めとする多彩なガンプラが飛び交い、ここに最強のフォースが決定する!
ガンプラ、食玩、ガシャポンをはじめ、ゲームにも展開する『ビルドダイバーズ』
アニメの放映と連動し、本作でもガンプラをはじめ関連商品がバンダイナムコグループより展開されることが発表された。前2作よりもさらに強力なラインアップとなっている関連商品は以下の通り。会場に展示されていたものも含めてご紹介する。
“ガンプラ”
“ガンプラ”を“HG BUILD DIVERS(HGBD)”シリーズとして商品化。組み立てるだけでカラーリングやポージングを簡単に再現できるほか、オリジナルのカスタマイズが楽しめる“HG BUILD CUSTOM(HGBC)”シリーズも展開。さらに、食玩、カプセルトイとも連動してカスタマイズすることができるようになっているのが特徴。
“HGBD 1/144 ガンダムダブルオーダイバー”は1080円といままでのシリーズ主人公機よりも価格を抑えたハイバリューな商品となっている。また、5月発売予定の“HGBC ダイバーエースユニット”(756円)で劇中に登場予定の強化形態を再現できる。
また、クジョウ・キョウヤが搭乗する“HGBD 1/144 ガンダムAGEII マグナム”は番組に先行する3月に1944円で発売。初回限定としてアニメ告知パッケージ版も発売される。
そのほか、本作では登録前のゲストダイバーとして登場するハロを“ハロプラ”として3色のカラーバリエーションをシリーズ展開する。価格はいずれも540円。
食玩
SDガンダムの“ミニプラ”シリーズが食玩としてリリース。“ミニプラ ガンダムビルドダイバーズ スーパーショックガンダム”は全5種類(各518円)。『ガンダムビルドダイバーズ』に登場予定の“ショックガンダム”を中心に、“ガンダム”、“シャア専用ザク”、“νガンダム”、“サザビー”の5体がラインアップされ、合体させると巨大な“スーパーショックガンダム”が完成する。さらに各SDガンダムは“HGBD 1/144 ガンダムダブルオーダイバー”と組み合わせてカスタマイズが可能。
カプセルトイ
“ガシャポン”から組み立て仕様のSDガンダムが商品化される。全高約55mmのSDガンダム3種類(武者タイプ・騎士タイプ・コマンドタイプ)と武器セット1種類の全4種類で、同時にカラーバリエーションも展開する。集めて組み合わせることでカラーリングのカスタマイズが楽しめるだけでなく、SDガンダム本体はパーツの組み替えでオリジナルの武器モードに変形し、一部の“ガンプラ”と組み合わせることで、オリジナルカスタマイズが楽しめる。
デジタルカードゲーム
カードを組み合わせて遊ぶデジタルカードゲーム『ガンダムトライエイジ』(稼動中)の新シリーズとして、2018年春より新たに収録される『ガンダムビルドダイバーズ』のカードとともに、ユーザーだけの小隊を組み新たな戦場で遊ぶことができるようになる。
ビデオゲーム
2018年発売予定のプレイステーション4『New ガンダムブレイカー』に“ガンダムAGEII マグナム”が参戦。さらに、新たなバトルフィールドとして“THE GUNDAM BASE TOKYO”をモチーフにしたステージが登場する。
「ガンプラがアニメ作品として出てくるのは親近感が沸く」と鈴木福くん
発表会ラストのトークショウのゲストとして登場した鈴木福くん。『ガンダムビルドダイバーズ』に登場するリクと同い年の福くんは、『ガンダム』はそれほど詳しくはないとのことだったが、お父さんがガンプラ好きということで、小さいころにいっしょにガンプラを作ったことがあるという。作ったのはガンタンクだったそうだ。渋い!
技術や美術が好きで、最近モノづくりに興味が出てきた福くん。「作ったものをオンラインで戦わせるということにびっくりしたし、これが実現したらいいな。やってみたいと思いました」と本作についての感想を述べていた。「もしこの世界に登場するとしたら?」という質問には「やっぱりリクのような冒険家みたいな恰好がカッコいい。僕はカッコいい系かな?」と興味をそそられていたようだった。また、「ガンプラがアニメ作品として出てくるのは親近感が沸く」とも言い、「ちょっと今度は(ガンプラを)お父さんや弟といっしょに作って楽しめたらなと思います」と語っていた。