2017年12月20日、ウォーゲーミングジャパンが行った『World of Tanks』プレスカンファレンスで、“1.0版”のアップデート情報が公開された。
プレスカンファレンスの進行・解説は、RPD(リージョナル パブリッシング ディレクター)を務めるアレックス氏と、マーケティング統括部 PRの五十嵐翔氏が担当。『World of Tanks』“1.0版”のアップデート情報公開については、アレックス氏がメインで紹介し、五十嵐氏が補足する形で進行した。
World of Tanks 1.0. March 2018. Gameplay Trailer
冒頭で「ここまでで、いちばん大きな意味を持つアップロードです。ですから“1.0”という数字を使っています」と、アレックス氏が“1.0版”と銘打った意義を語った。
その背景にあるのは、オリジナルの開発エンジンの導入だ。これまでは他社のエンジンを使用してきたが、今回は初めて、自社開発のエンジンを使ってゲームがブラッシュアップされることとなる。その名称は“コアエンジン”。開発期間は約4年に渡ったそうだ。
新エンジンでは、オブジェクトなどの描写がよりリアルに進化。HDで描かれる舞台は、臨場感もさらにアップするという。
「外部エンジンだと制限もいろいろとあり、やりくりが難しかった部分もありました。今回はイチから『World of Tanks』に適したものを作り、建物や地形の質感、戦闘アクションなども、リアルに表現できるようになりました。単純にキレイにするだけではなく、いろいろなフィーチャーも追加して、新たな感覚でゲームが楽しめるように開発を進めています」(五十嵐氏)。
そして新エンジンによる1.0版アップデートでの大きなポイントは、“SD”と“HD”という、プレイ環境の差の緩和だ。従来この『World of Tanks』では、プレイヤーのPCスペックの違いによって、プレイ環境はSDクライアントとHDクライアントに分かれていた。SDクライアントはロースペックのマシンで取りあえず遊んでいるプレイヤー、HDクライアントはハイスペックのゲーミングPCで遊んでいるプレイヤーというイメージだ。
だが、1.0版ではSDもHDもカバーして調整できる対応が可能となるため、このようにプレイヤーを二分する必要はなくなるという。
「誰でも一定レベル以上のグラフィックで楽しめるというのは、最初からの目標だったんですよね。すごく時間はかかりましたが、PCのスペックに関わらず、幅広いエリアで多くのプレイヤーに楽しんでもらえるようになるかと思います」(アレックス氏)。
1.0版アップデートでは、そうしたビジュアル面に加えて、サウンド面も大きく進化している。音楽だけに文字で説明はしづらいが、要は同じBGM・フレーズでも、それがプレイのシチュエーションによってどんどん印象が変化するシステムになっているらしい。その演出で、よりプレイヤーがゲームにのめり込める状態を生み出すわけだ。
「同じステージで流れる曲でも、最初の集団戦はのんびりしてても、最後に一騎討ちになったらより緊迫したアレンジになるようなイメージですね。楽曲は多くのミュージシャンに協力してもらっています」(アレックス氏)。
ここで、コメントされた音楽を披露するという意味も含め、ここまでのまとめとしてデモ画面が紹介された。以下はそのカットとなる。
注目アプリや機になる大会結果も報告!
1.0版のアップデート情報に関連して、PV放映後には“EnCORE”という新たなアプリも紹介された。これは簡単にいうと、自分のPCが『World of Tanks』に対してどうなのかという、スペックのベンチマークチェックソフトだ。PCの動作環境をチェックするアプリとしては、同社初となる。
そして最後に、先日実施されたアジア圏のゲーム大会の報告も行われた。参加チームは、日本・韓国・東南アジア・台湾・オーストラリア&ニュージーランドの5チーム。その結果、チャンピオンは日本となり、各部門でも日本が好成績を収め、『World of Tanks』においては日本がリーダーであることが証明される形となった。
新エンジンによる1.0アップデートで、新たな次元を向かえる『World of Tanks』。実装時期については、予定では3月となっている。まずは“9.21”アップデートや、ホリデーシーズンの各種イベントを楽しみながら、最新情報を待とう。