世界が待っていた続編

 ソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジアから2017年9月6日に発売されたプレイステーション4用ソフト『Destiny 2(デスティニー 2)』。本作は2014年に発売され、世界で大ヒットした一人称視点のアクションシュー ティング『Destiny(デスティニー)』の続編。

 『Halo』シリーズで有名な海外メーカーのバンジーが開発を手掛けており、ゲームのクオリティーは折り紙付き。世界のゲームファンから「発売はまだか」と渇望、いや切望? とにかく熱望されていた作品だ。

 そんな待望の『Destiny 2』が発売されてから約10日。本作を体験して見事にハマってしまった筆者が、(世界的に売れているのに)もっと世に広めていきたいと発奮。『Destiny 2』を未体験な人に向けて、本作の魅力を語らせていただいた。本作を知らなかった、そもそも興味がなかった、または前作を挫折したという方々はぜひとも読んでいってほしい。

 また、「洋ゲーにはかわいい女性キャラがいない!」とお嘆きの方も多い(※独断と偏見です)と思うのだが、本作にて超絶かわいい真のヒロインを発見したので、そのあたりにも注目してみてもらえるとうれしい。

『Destiny 2』で超絶かわいいヒロインを発見! 遊んでいないならいますぐ店へ買いに走るべき5つの理由_05
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比類ない共闘の没入感

 主観視点のゲームでオンライン要素といったら、だいたい対戦モードという印象があるが、本作のメインはいわゆるPvE(Player vs Enemy)。ソロまたは数人のプレイヤーでファイアチーム(本作のパーティー的なもの)を組み、敵と戦っていくことに主眼をおいている。

 ゆえに、筆者のようなFPS初心者でも入りやすい世界になっているのが非常に魅力的だ。もともと主観視点で撃ち合いするようなゲームに興味はあったが、筆者はわりとゆるいゲーマーなので通常のFPSにはちょっと手を出しにくい状況だった。なぜなら、FPSの対戦はもはやスポーツといった趣があり、素人が気軽に入り込んではいけないのではないかという勝手なイメージがあったからだ。その点、本作のメインはあくまでPvE。対戦ではなく協力プレイなのも取っ付きやすさがあっていい。『Destiny 2』にも対戦する“クルーシブル”というモードがあり、しっかり作られているが筆者の中ではメインではないので問題ない。

 改めて言わせてもらうと、『Destiny 2』はオンライン専用のタイトル。多くのネットワークゲームと同様に、ほかのプレイヤーと世界を共有している。拠点となるエリアには大勢の人たちが集まっているし、フィールドを探索中にその場に居合わせたどうしでいっしょに敵と戦うなんてこともある。積極的にほかのプレイヤーに関わっていくことがなかったとしても、そこに誰かがいるという安心感が本作にはあるのだ。

 本作の醍醐味を語るなら、やはり共闘ということになる。3人で協力しながらダンジョンを進み、手強いボスをギリギリ倒し切ったときの達成感は筆舌に尽くしがたいものがある。自分を含めたふたりがやられ、仲間がひとりがんばっているときは「死ぬな、死ぬな!」と知らずに叫んでいるし、仲間がいい働きをしたときは「よし、いいぞ!」と上からな発言もしているし、自分がやられたときは「仕方ない」と言い聞かせている。文章にすると恥ずかしいが、知らず知らずにブツブツ口に出しちゃっているときは、それだけ夢中になっている証左ではなかろうか。「デバイスそのものが体験の中に消えてしまうほど夢中になる」……って、iPhone Xじゃないけど、画面を通して見ていたはずが、いつの間にか本当にその場にいるように錯覚してしまうような没入感が本作にはあるのだ。

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 フィールド上に突然敵が攻めてくる“公開イベント”が発生した際は、近くのプレイヤーがワラワラと集まってきて敵を撃退するのだが、これが通りすがりに人助けをするような感覚でおもしろい。あるとき辺鄙な場所で戦っているプレイヤーを手助けした際、別れ際に踊りまくられて困惑したことがあるのだが、後からお礼の意味合いがあったのかもしれないとわかると、それ以来、自分もことあるごとに踊りまくっている。

 本作はテキストチャットができないため、ジェスチャーかファイアチームを組んでのボイスチャットによってコミュニケーションを取っていく。高難度のレイドではボイスチャットの必要性もあると思うが、そのほかの場合は、だいたい踊っていればオーケー(個人の感想)。人によっては煩わしく感じるコミュニケーション部分もお手軽さがあるので、そのあたりも気に入っているポイントだ。

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RPG然とした燃えるストーリー

 ほかのプレイヤーと世界を共有するゲームだが、協力プレイばかりというわけではない。ひとりでも遊べるモードが充実しているのが『Destiny 2』の素晴らしい点と言えよう。

 ストーリーモードなどは、ボロボロになった状況から徐々に力と仲間を取り戻し、這い上がっていく感じの流れになっており、かなり熱い展開。壮大さを感じさせる音楽と相まって、つねに鳥肌が立ちっぱなし……というのは言い過ぎか。しかし、実際にそれに近しいものがあり、ゾクゾクするような感覚にしばし陥る。

 冒険のおもな舞台となる惑星や衛星の4つロケーションは、オープンワールド的なマップになっていて基本的に自由に行き来が可能。そこら中に敵が存在し、宝箱なども隠されているため、美しい景色を見物がてら探索を楽しむこともできる。特定の場所へ行けば、サブクエスト的な存在の“パトロール”や、舞台となるロケーションの背景がわかる“アドベンチャー”、ミニダンジョン探索が楽しめる“失われたセクター”といったアクティビティをプレイすることも可能だ。かなりの数が用意されているうえ、アドベンチャーは掛け合いの会話がおもしろいので、ストーリーそっちのけで連続して遊んでしまうこともあった。

 念のために言っておくが、本作では全員が同じスタートラインからの再出発となる。前作のキャラクターを引き継ぐこともできるが、ストーリー的に力を奪われてしまうため、あまり大差ない状態。1作目を未体験でも、始めるのにベストなタイミングと言えるだろう。前作未経験を気にしていて遊んでいないなら非常にもったいない。

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1作目を未体験でも物語を理解できるようになっている。そもそも前作経験者もよくわかっていないってヤツも存在する(笑)。

前作経験者も満足のシステム改良

 筆者のように『Destiny 2』で初めてシリーズに触れるプレイヤーには関係ない話だが、前作経験者に言わせるとシステムまわりがかなり遊びやすく整理されている。本作で地球から木星の月へ行きたい場合は、ナビゲーターを開いて木星の月の行きたい着陸地点を選べばいいだけだが、『1』ではオービット(衛星軌道上)にいちいち戻る必要があった。オービットは本作ではゲームを起動した際にスタート地点となる場所で、放置していると戻ったりもするが通常は用がないところ。ゆえに、前作がいかにまどろっこしいものだったかは想像がつく。

 ほかにも、同一ロケーション内でのファストトラベルが可能になったほか、公開イベントをはじめとするアクティビティのマップ表示(前作の詳細マップは単なるモード選択画面だった)など、かゆいところに手が届くような細かい改修が行われ、つぎつぎとアクティビティに挑戦可能になっている。バトルからバトルへあいだを空けずに連チャンできる移動システムは、前作未経験でも非常に便利に感じる。前作経験者であれば、このシステム改修によるテンポのよさをもっともっと気に入ってもらえるのではないだろうか。

 また、前作はボリューム不足と感じるプレイヤーが多かったらしいと聞いたが、本作で筆者がそのように感じることはなかった。ストーリー自体もボリュームアップしているようだし、アドベンチャーや失われたセクターなどの前作にはなかったアクティビティがたっぷりと追加されているため、筆者的にはかなり満足できる部類と言っていい。まあ、このへんは主観によるところが大きいため、意見が分かれてしまうかもしれないが。

 そうそう、前作の経験者はゲームを初めて立ち上げたときに“記念”の演出が見られる模様。前作でクリアーしたレイドの記録が表示され、ともに戦ったプレイヤーの名前や挑戦した日付を確認できる。経験者曰く、「けっこう涙腺が緩むかも」とのことなので、前作経験者で本作を未プレイの人には早く体験してもらいたいところだ。

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これが記念の演出。やり込んでいれば多数表示されて思い出もより蘇る。

パワー300を目指す果てなき装備収集

 ストーリーをクリアーした後の楽しみと言えば、強力な武器や防具の更新。全装備の攻撃力と防御力を平均した数値である“パワー”(前作では光)を上げるため、毎日のように全世界のガーディアンたちが装備収集に勤しんでいる。レアリティーの高い装備にはいろいろな性能のパークが付与されており、これが一層収集意欲を掻き立てる。

 正直なところ、筆者はまだレベル20(現状のカンストレベル)になった直後であまり理解していないのだが、お気に入りの装備にパワーの高いいらない装備を素材として融合し、どんどん強化していくこともできるようだ。いわゆる合成のようなシステムは大好きなので、今後は高性能装備を集めるためにバンバンと高難度なレイドにも挑戦していきたいところ。

 なお、本作ではソロプレイヤーをクランに導いてもらえる“ガイド付きゲーム”を利用することで、ソロでもレイドに挑戦可能になっている。ガイド付きゲームは、この原稿を書いている9月13日に実装されたばかりなので使い勝手は不明だが、ソロプレイヤーの救済になることは間違いなさそう。前作ではわかりにくかったクラン参加の導線にもなっているので、仲間たちとの新たな出会いとなるかもしれない。大いに期待したい。

真のヒロインはネッススにいた

 筆者の周辺には、いまだ外国産ゲームに積極的ではないユーザーも少なくない。先日、「昔のイメージをまだ引きずってるのかよ」と憤慨しながらもその理由について確認してみたところ、「女キャラがかわいくないから」との返答をもらって大いにずっこけた。

 ああ、なるほど。確かに見た目は大事だ。ララ・クロフトなどを始めとする日本人の目から見てもかわいい例はなくもないけど、どちらかと言えばかわいくないゲームが多いかもしれない。

 『Destiny 2』に目を向けてみてパッと思いつくのがバンガードのイコラ。彼女は十分美しいと思うがベリーショートどころのレベルではなく、1ミリくらいしか髪の長さがない。アマンダは個人的にかなり好きな顔をしているが、一般的に見ればオバチャンっぽい。奥地にいるテスは年齢はオーケーそうだが、アウォークンだし、何より短髪だ……。かと言ってタイラは老人だから論外だ。

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イコラ・レイ
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アマンダ・ホリディ

 やばい。女性キャラのことを突っ込まれると『Destiny 2』をおすすめできないかもしれない……と思ったいたころ、筆者は惑星ネッススにて真のヒロインに出会ってしまった。彼女の名は“フェールセーフ”。黄金時代のコロニーシップ“エクソダスブラック”の女性型AIで、なぜか双子の姉妹という設定でツンツンしているワルっぽいほうと、従順だが天然ボケみたいなほうのふたつの性格が存在。

 彼女たちふたりのやり取りもいいのだが、そこへ生真面目なゴーストが介入することでバツグンにおもしろい会話劇が展開。天然ですっとぼけるフェールセーフに呆れるゴースト、冷静にツッコむワルなほうといった図式が最高だ。ワルっぽい性格のほうも、たまにデレてみせたりと何とも愛おしい。

 いやまあAIだし、姿は人型すらしていないので根本的な部分は解決していない気もするのだが、言動のかわいさで言えば余裕で合格点。『Destiny 2』のメインヒロインと言って差し支えないだろう。あれ? かわいくない!? 自分が特殊な嗜好の持ち主だったとしたら、すまんな。

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プレイヤーのことを船長と呼ぶフェールセーフ。単なるロボ子なら奥地にダルビーがいるが、事務的でかわいくないので全然ダメ。

早くフェールセーフに会おう

 以上が『Destiny 2』の魅力的なポイントだったが、心に響く要素はあっただろうか。

 前作の経験者はもはや当たり前のことなのかもしれないが、FPSにMMORPG的な要素を加えたという点がシリーズに初めて触れた筆者には非常に新鮮に感じた。ほかのプレイヤーとの繋がりもつねにガッツリというわけではなく、公開イベントみたいな緩いものも用意してあるのがよかった。もちろん、本作を十二分に楽しむには協力プレイでほかのプレイヤーとがっつり繋がったほうがいいのだけど、ソロの選択肢があるのはうれしい。

 それに何より、バンジーという硬派なメーカーが開発しているのにメインヒロイン級の女性キャラが存在したのは僥倖だった。フェールセーフはここ最近遊んだゲームの中でも最高のキャラクターと断言できる。もしフェールセーフがかわいくないと思うなら、それはまだ『Destiny 2』をプレイしていない証拠なので、いますぐお店へ買いに走るべし。