『DQHI・II for Nintendo Switch』のキーマンを会場で直撃

 2017年1月14日・15日の2日間にわたり、東京ビッグサイトにて開催された“Nintendo Switch 体験会 2017”。Nintendo Switch本体と同時発売予定の『ドラゴンクエストヒーローズI・II for Nintendo Switch』(スクウェア・エニックス)について、会場では、同作のプロデューサー・青海亮太氏(スクウェア・エニックス)、ディレクター・庄知彦氏(コーエーテクモゲームス)にお話を聞くことができた。その模様をお届けしよう。

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『ドラゴンクエスト』シリーズらしさが詰まった意欲作が本体と同時発売! 『DQH I・II for Nintendo Switch』インタビュー【Nintendo Switch 体験会 2017】_02
『ドラゴンクエスト』シリーズらしさが詰まった意欲作が本体と同時発売! 『DQH I・II for Nintendo Switch』インタビュー【Nintendo Switch 体験会 2017】_03
▲体験会では、TVモードなど、3つのモードが体験できた。

新ハードの魅力を体感できるタイトルをローンチに

――13日のプレゼンテーションで初公開となったわけですが、反応はいかがですか?
青海亮太氏(以下、青海) いままで秘密だったので、Nintendo Switchで発売されることに驚かれている方がとても多かったですね。また、丸ごと『I』と『II』が収録されているので、いままで興味があったけどプレイしたことがなかったという方々から、本体といっしょに買いたいという反応がありました。
庄知彦氏(以下、) 当然これまでまったく情報を出していなかったので、新キャラクター“ライアン”とボス“破壊神シドー”に対する反応も大きかったですね。シリーズに登場するキャラクターそれぞれにファンがいるのだなぁと感じました。
青海 それから、会場では皆さん、Nintendo Switch本体を見るのも初めてなので、画面を見て、再度驚かれている方も多かったです。

――ちなみに、当初から本体との同時発売を予定されていたのですか?
青海 そうですね。出すからには、ぜひローンチで皆様にお届けしたいと考えていました。

――新ハードということで、開発で苦労した点などはありますか?
青海 新ハードの、しかもローンチに合わせたソフト開発は、やはり苦労するものです。ノウハウも蓄積されていませんでしたが、任天堂さんのほうでも環境を整備していただいていて、それと並行して開発を進めています。HD振動のような新しい機能については、我々も実際に作ってみながらで、手探り感はありました。
 メタルスライムを斬ったときの“カキーン”という感覚は新鮮だと思いますよ。

――Nintendo Switchというハードに対して、クリエイターの目からどのような魅力がありますか?
青海 13日のプレゼンテーションでジャイロセンサーなどの情報が出ましたが、それでお客様の見えかたも変わったのではないでしょうか。家族みんなで遊べるし、WiiやWii Uではできなかったような細かい動きもできるようになり、さらに進化した遊びを提供できると思います。
 これまでのゲーム機と似ている部分に加え、HD振動やコントローラがつねにふたつあるということで、楽しいハードになりそうだなという印象です。実際に開発する際も、この特性をいかに活かしてゲームを作るのかがやり甲斐でもあり、取り組んでいきたい部分ですね。
青海 任天堂さんのハードは、Wiiでも、ニンテンドー3DSでも、最初は「この機能はどうやって使うんだろう?」という反応があったと思うんです。でも、その後作り手側がいろいろと工夫した結果、さまざまなタイトルが発売されるようになりました。ですから、Nintendo Switchでも作り手側が、今後どのような新しい遊びを作り込んでいくかですよね。個人的に、任天堂さんがどんなタイトルを出してくるのかも楽しみにしています(笑)。
 本作も、Nintendo Switch用に新しいアレンジや工夫があります。新規タイトルとして、ゼロから作る場合は、作り手の力がより問われる気がします。
青海 そういう意味でも、まだまだ“化ける”可能性を秘めているハードだと思います。

――Nintendo Switchの発売日や価格については?
青海 すごくがんばったと思います。発売日は思ったよりも早かったですね。これだけの性能で20000円代に抑えたのは、ユーザーさんも手が届きやすいのではないでしょうか。
 この性能なら、十分安いですよね。家庭用ゲーム機でこの価格は、お買い得だと思います。
青海 テレビでも遊べて、また液晶の画面でもプレイできるので、ゲームをふだんあまりやらない方でも手に届きやすいです。任天堂さん、ありがとうございます(笑)。

――本作は、遊びかた次第で3つのモードの特徴が活かせそうですね。たとえば、外では携帯モードでレベル上げをして、家ではTVモードでじっくり遊ぶというような感じで。
 そうですね。イベントシーンやボス戦は、自宅のテレビでガッツリとプレイしていただき、レベル上げや経験値稼ぎは移動中や外出先でプレイするといいと思います。
青海 発売直前にニコ生の配信を予定しています。そこでは、実際にプレイしながら、細かい部分やNintendo Switchならではの特徴を解説する予定です。
 単なる移植ではないということは、しっかりとお伝えしたいですね。『I』も『II』も相当手を加えているので、どちらもパワーアップしています。
青海 まさにいまが開発の佳境です(笑)。
 今日も、開発スタッフは様子を見てから会社に戻って仕事をしています。

――発売を楽しみにしているファンへ、メッセージをお願いします。
青海 とにかく新ハードというのはワクワクしますよね。まずはプレイしていただいて、HD振動や3つのモードを切り換えながら、ハードといっしょに本作を堪能していただければと思います。それによって、より遊びの幅が広がって、おもしろいものになっていくはずです。また、いままでにプレイしたことがある方でも、新キャラクターなど、楽しめる要素を用意しています。初めての方も、プレイしたことがある方もぜひ遊んでいただきたいなと思います。
 本作は、本当に『ドラゴンクエスト』のよさが詰まったタイトルです。アクションRPGではありますが、初めてプレイする方でも、『ドラゴンクエスト』の楽しみかたが感じられるようになっています。また、歴代のキャラクターが、ボスを含め、たくさん登場しますので、シリーズファンならプレイしないとダメだなと思います(笑)。そのくらい充実した内容になっているので、ぜひお楽しみください。
青海 最後に声を大にして言いたいのは、「3月3日、本体と同時発売です」ということです。初回購入特典もありますし、ぜひ本体といっしょに購入していただければ!

『ドラゴンクエスト』シリーズらしさが詰まった意欲作が本体と同時発売! 『DQH I・II for Nintendo Switch』インタビュー【Nintendo Switch 体験会 2017】_01
▲青海プロデューサー(左)と庄ディレクター(右)。