“熱狂的なファンデッキ”などのネタデッキ構築もはかどりそう
id Softwareのファンイベント“QuakeCon”がアメリカのテキサス州ダラスで開催中。本来このイベントは『Doom』や『Quake』といったidのFPSシリーズを中心にしたイベントだが、近年は同じゼニマックスグループに属するベセスダ・ソフトワークスのプロモーション展開も行われる。
そして今年の基調講演では、ベセスダ・ソフトワークスのRPG“ザ エルダースクロールズ”からスピンオフしたオンライン対戦カードゲーム『The Elder Scrolls: Legends』(以下、TES: Legends)PC版のオープンβテストを開始したことが発表された。
ゲームはPC用のランチャープログラム“Bethesda.net Launcher”をインストールし、左側のタブから本作を選択することで誰でもプレイ可能。クローズドβ時と異なり、オープンβではNDA(秘密保持契約)が設定されておらず、β版のゲームプレイの配信やキャプチャーした画像の公開なども自由に行える。
TES: Legendsでは、自分のデッキから引いたカードを左右2レーンの戦場に展開していき、それぞれのカードが持つ特殊能力を駆使して、相手の戦術を崩しながらプレイヤーの撃破を目指す。ターンごとにマナが増えていき、より高コストの強力なカードを出せるようになったりするのは、他のカードゲーム同様。
本作ならではの要素として、場に出されたカードは基本的に同レーンのカードか相手プレイヤーしか攻撃できないというルールと、プレイヤーの体力が5減るごとに“ルーン”が破壊され、それと同時にカードを引けたり、能力のひとつである“Prophecy”を持つカードを即座に場に出せるといったギミックが存在する。
QuakeCon会場のデモブースで何度かプレイしたのだが、相手のカードが分厚いサイドを守備系のカードでしのぎつつ、手薄なサイドのカードを一気に強化してぶち抜くとか、相手に削らせたところでProphecyカードを出してカウンターの準備を一気に整えるといった戦術が決まるとなかなか楽しい(もっともプレイヤーが増えてデッキや戦術の研究が深まると、そう簡単にいかなくなるだろうが)。
またエルダースクロールズブランドのオンラインカードゲームということで、Intelligence(知性)、Willpower(意志力)といったアトリビュート値(特性値)や種族がデッキ構成やカードの入手傾向に関わっているなど、シリーズおなじみの用語や設定がカードゲームのフォーマットに落とし込まれているのがポイント。
有名なセリフ「膝に矢を受けてしまってな」をモチーフにしたカードがあったり(Arrow in the Knee)、“熱狂的なファン”(Adoring Fan)などの有名キャラのカードもあるので、シリーズファンならではのネタデッキを作るのも楽しそうだ(ちなみに熱狂的なファンは殺しても復活し続けるので実にウザい)。
『The Elder Scrolls: Legends』は、Blizzard Entertainmentの『ハースストーン』などと同様に、海外ではF2P(基本プレイ無料)のカードゲームとしてPC/Mac/iOS/Androidでのサービス展開を予定している。