発売への期待を高めるプレイインプレッション&最新画像!
2016年6月14日(現地時間)よりアメリカ・ロサンゼルスにて開催されている世界最大のゲーム見本市、E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)2016。同会場に出展されているスクウェア・エニックスのプレイステーション4用ソフト『キングダム ハーツ HD 2.8 ファイナル チャプター プロローグ』(以下、『KH2.8』)の、プレイインプレッションや最新画像をお届けしよう。
※【KH2.8】プレミアムショーケース[E3 2016 試遊版プレイ動画]を追加しました(2016年6月15日14:10)
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【『KH2.8』収録作品】
・『キングダム ハーツ 0.2 バース バイ スリープ -フラグメンタリー パッセージ-』(完全新作、文中は『KH0.2』)
・『キングダム ハーツ ドリーム ドロップ ディスタンス HD』(HDリマスター化作品、文中は『KHDDD』)
・『キングダム ハーツ χ(キー) バックカバー』(新規映像作品、文中は『KHχ バックカバー』)
『KH』らしいテイストの最新の形が見える『KH0.2』!
『KHIII』の技術を使って開発されているだけあって、グラフィックが大きく進化した本作。PSP版『キングダム ハーツ バース バイ スリープ』(以下、『KH BbS』)からアクアのモデリング、アニメーションも洗練され、その美しさに安定感が加わった感じ。ライティングが入ったことも大きく影響している印象だ。
試遊では、『KH BbS ファイナルミックス』のシークレットエピソード直後、闇の世界のシンデレラ城に続く橋が崩壊し、それを再生していく一連の流れに挑戦できた。
おもにシンデレラ城の城下町を探索するのだが、ここは空間が歪み、いびつな状態で時が止まっている。そのため道には変な急勾配がついていたり、大小さまざまな起伏があるステージとなっていた。入り組んだところがあったり、かなり高所まで上れたりと、探索のし甲斐がある。なお本作では、ちょっとした段差ならジャンプボタンを押さなくても自動で飛び越えたり、急勾配は足で滑って降りたりと、移動がさりげなく快適に進化していた。
崩落してしまった橋を再生するには、城下町に点在する歯車のギミックを起動させる必要がある。これによって、橋が崩落する前に時を巻き戻すのだ。このギミックを発動させると、同時にアクアの能力(スタイルチェンジやシュートロック、2段ジャンプ、エアスライドなど)がひとつずつ開放される仕組み。
スタイルチェンジは『KH BbS』のマジックウィッシュに似たものを使用できたのだが、本作では任意での発動が可能になっていた。また、ブリザガなら敵だけでなくフィールドの一部も凍らせて、その上を滑れるといったように、魔法も戦略的に使える要素に。
バトルは、PS4世代の技術を取り入れているため、エフェクトも派手で爽快感もアップ。動きのメリハリも効いていて、安心感のあるデキ栄え。触っているだけで心地よく、ニヤニヤしてしまう。そして、本試遊バージョンの目玉と言える、新たな敵・デビルズウェーブ。多数のシャドウがまさに大波のように襲ってくる様は、ひとことで言ってキモい(笑)。でも、その多数のシャドウに、派手なフィニッシュを決めたときの爽快感は抜群でした!(Text by トマト杉原)
『KHDDD』に見慣れないタヌキがいるんですけど!?
試遊版で触れられたのは、3つのエピソード。それぞれ中間のルートがカットされていたり、ミニゲームやショップ機能は閉じられていたりしたものの、『KHDDD』の感触を確かめるには十分な要素が詰まっていました。
≪プレイできたエピソード≫
ソラ編:トラヴァースタウンの4番街~5番街ハコザル戦
リク編:ラ・シテ・デ・クローシュの礼拝堂~屋上でのバレットガゴイル戦
リク編:ザ・グリッド冒頭~エレカマキリ戦
まずグラフィックは、大画面でプレイするのに遜色のない仕上がり。オリジナル版である3DS版の『KH 3D[ドリーム ドロップ ディスタンス]』(以下、『KH3D』)は、ドリームイーターたちのカラーに鮮やかなグラデーションを多用していましたが、『KHDDD』ではその繊細な表現もばっちり。エフェクトもキレイに出ています。
それから、操作性について。ニンテンドー3DS版『KH3D』では、下画面を使って発動するシステムが採用されていました。そのあたりがどうなっているかというと……。
≪リンクアタック(リンクスタイル)≫
3DS版:下画面のアイコンをタッチ
PS4版:方向キー左右でコマンドの表示を切り換えて、使いたいリンクアタック(リンクスタイル)を選んで○ボタンで決定
≪リアリティシフト≫
3DS版:発動可能になったらボタン or 下画面の操作で始動し、下画面の操作を経て上画面で発動
PS4版:ボタンで始動後、特定の操作を経て発動
……といった感じ。スピリット(仲間ドリームイーター)の力を借りるリンクアタックは、ワンクッション入る形になり、とっさに出すのはきびしめ。乱戦でモタモタしていて、攻撃を食らいまくってしまいました(笑)。なおスピリットの交代も、同じく方向キーで切り換えてから選択する形。ただ、この仕様は試遊版のもので、今後ショートカットが用意されるとのことなので、サクサクとプレイできるようになるんじゃないかと思います。
ワールドごとに演出が異なり、攻撃や移動、ギミックの解除などに使うリアリティシフトは、操作も発動も1画面に集約。3DS版との細かな違いはあるものの、違和感なく使いこなせました。フリーフローアクションも使い心地は爽快で、アクションの手触りはいつもの『KH』! フレームレートが60fpsになっていて、動きもかなり滑らかです。
そして個人的な最大の見どころは、新ドリームイーター! ソラ編のパーティーメンバーに、ワンダニャンに似たタヌキ系のスピリット、その名も“ポンダニャン”がおり、丸っこいボディをプリプリさせながら動く姿にノックアウト。リンクアタックは1体発動時と2体発動時ともにワンダニャンと同じもので、ぽよんぽよんと跳ねておりました……! 飼いたい!! そしてモフりたい!!
『KH3D』が何らかの形で再び世に出るなら映像作品かなと思っていたので、こうして大画面でプレイできて、さらに要素の追加までされているというのはすごく贅沢に感じました。ポンダニャンのほかにも追加ドリームイーターがいたり、刷新されている要素があるとのことで、ただのHD版には留まらない本作。ストーリー的にも重要な作品なので、『KH3D』をプレイしていないという方はもちろん、プレイした方もおさらいの意味で再プレイをオススメします!(Text by 河合リヱ)
重要シーンばかりで目が離せない『KHχ バックカバー』
『KHχ バックカバー』は、PC版『KHχ』と、スマートフォン版『KHアンチェインドχ』に登場する“予知者”たちを中心とする映像作品。彼らが持つ“予知書”は、今後のシリーズ作にも関係するキーワードと目されている。公開された最新トレーラーは、予知書についての発言があるほか、予知者たちのマスターたる黒コートの人物が登場していたり、予知者どうしの争いが描かれていたりと気になるシーンばかり。シリーズ最古の物語を綴る『KHχ』シリーズは、どこに行き着くのだろうか?