Xbox One&Win 10の注目作をインプレッション

 日本マイクロソフトから、2016年4月7日発売予定のXbox One、PC用ソフト『Quantum Break』。国内のゲームメディアを対象とした体験会が開催され、日本語版をプレイすることができた。先日開催された“Xbox Spring Showcase”など、海外ではプレイする機会があったが、国内では初の試遊となった。また、すでに応募は締め切られているが、一般ユーザーを対象とした同様の先行体験会が、3月27日に開催されることになっている。
 もちろん今回の体験会でプレイできたのは、日本語ローカライズされたバージョン。限られた時間のためごく一部であるが、本作の魅力を十二分に体験することができた。

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『Quantum Break』 “時”を操る絶対的な能力と濃密なストーリーが止め時を見失う! 先行体験会で日本語版をひと足先にプレイしてきた_01
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▲プレイ前に、日本マイクロソフトの南雲聡氏から、本作について簡単な説明が行われた。
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▲Xbox One 500GB スペシャルエディションの実物を展示。
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▲ショーン・アシュモアを始め、豪華キャストがストーリーを盛り上げる!

 『Quantum Break』は、『アラン ウェイク』などで知られるフィンランドの開発スタジオ、Remedy Entertainmentが開発したアクション・アドベンチャー。『アラン ウェイク』では、光と闇を操ることで敵を倒したり、謎を解いていったりしたが、本作では“時間”がポイントとなっている。プレイヤーは、“時間”を操るさまざまな能力(“タイムパワー”)を駆使して、ストーリーを進めていくことになる。同社が開発した『マックスペイン』でも、“バレットタイム”という時間の流れをスローにするシステムがあったが、“タイムパワー”はさらに昇華したイメージだ。
 また、どうしてもアクション要素に目が行きがちだが、本作の魅力はそのストーリーだ。主人公のジャック・ジョイスを演じるのは、『X-MEN』でおなじみのショーン・アシュモア。彼を始めとしたキャスト陣が、謎に満ちた本作に華を添えている。

 体験会でプレイできたのは、第1章のパート2から。そのため、いきなり物語中に放り出された感は否めないのだが、じつはチュートリアル的な仕組みになっていて、先に進めるごとに“タイムパワー”を使えるようになった。兄のウィリアムと行動をともにするうちに、自然と必要な操作が身についていく。“タイムパワー”は以下の6つまで使えるようになるが、やはり慣れは必要。逆に言うと、“ツボを押さえた使いかた”ができれば、じつにカッコいいアクションができるようになる。

タイム ビジョン
Yボタンを押すことで、その場にいる敵(赤く表示される)や武器やアイテムの位置を確認できる。使えるのは静止時のみで、ジャックが動くと通常の画面に戻る。
タイム ストップ
RBボタンを短く押すことで発動する、文字通り時間を止める能力。発動した箇所にはバブルが発生し、それに触れた敵は動くことができなくなる。
タイム ドッジ
LBボタンを短く押す。時間を操作することで、長距離を一瞬で移動することができる能力。
タイム シールド
Bボタンで発動するシールド。プレイヤーに向かってくる銃弾をすべて静止させ、また体力も回復するというスグレもの。
タイム ブラスト
局地的に時間を止めて爆発を起こす能力で、RBボタン長押しで発動する。
タイム ラッシュ
LBボタン長押し。プレイヤーの周囲の時間を止めて、その場を自由に移動することができる。タイム ドッジよりも長い距離を移動できるので、攻撃・回避ともに有効。

【2016年3月24日14時25分】
※掲載内容に誤りがありました。今回プレイしたパートは“第1章のパート2から”となります。読者の皆様及び関係者様にはご迷惑をおかけしました。訂正のうえ、お詫び申し上げます。

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▲完全に時間が止まっている状態。ジャックとウィルだけが移動できる。
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▲タイムビジョンを使うと、敵の位置が丸わかり。
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▲タイムストップを使えるように。タイムパワーを使っての初戦闘!

 今回は時間制限があったのであまり使わなかったが、タイムビジョンはとても便利な能力。移動する先々でまずはYボタンを押すことで、隠されたアイテムを発見できたり、敵に対して先手を取ることができたりする。コレクションの要素もあるので、ゆっくりとマップを探索する際にはとても有効だ。
 また、戦闘シーンは、“タイムパワー”のおかげで。ある程度は力押しでも進める。ただ、敵もその場に留まっていることは少なく、左右から挟み撃ちにするような、いやらしい動きをすることが多いので、確実に仕留めていこう。やられそうになったら、タイムシールドを発動させれば、たいていのピンチは回避できるだろう。もっとも、使えるようになるのは第2章の後半なので、最初は倒されてしまうかも!?

 “タイムパワー”の使いどころは、何も戦闘持に限ったことではない。パズル的な使いかたが必要な個所もあるので、そこは頭(と能力)を使って切り抜けよう。

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▲タイムパワーを使わないと先に進めない仕掛けもあるぞ。

 さて、アクション以外にストーリーも注目と書いたが、本作ではゲーム中の選択により、“タイム分岐”なるパートが変化する。そしてその選択は、以後のストーリーにも反映されていくのだ。今回の体験会では、ジャックとしてプレイした後、ポール・セリーンというキャラクターを操作するパートになる。そして、プレイヤーは“強行策”と“PR作戦”のどちらかを選択するのだが、その選択がその後の実写ムービーに影響を与えることになる。この実写ムービーも見応えあるものなので、まるで海外ドラマに参加しているような錯覚さえ覚えるほどだ。ちなみに、周回プレイやセーブされた地点からのくり返しプレイが可能なので、2度目は別の選択肢を選ぶ楽しみもある。また、オプションでは、コミュニティやフレンドの選択結果が表示されるので、それを参考にするのもいいだろう。

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▲宿敵ポール・セリーンが登場し、第2章が終了。ストーリーの先が気になる!
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▲この選択がその後のストーリーに影響を与える。
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▲“PR作戦”を選ぶと、ジャックをテロリストに仕立て上げる作戦が発動。
▲反対に“強行策”を選択した場合、この笑顔の後に……バン!

 今回プレイした箇所だけでは、到底『Quantum Break』の魅力を語るには足りない。しかし、“タイムパワー”を使ったアクションの楽しさ、実写ムービーを有効に使ったストーリーのおもしろさをそれぞれ感じることはできた。Xbox Oneの本体と同時に発表され、やっと発売が間近となったが、発表当時の高い期待値のままプレイしても期待を裏切らない内容のようだ。早くストーリーの先が知りたい!