『FFXIV』パッチ3.2吉田直樹氏インタビュー ザ・フィースト、アレキ律動編、セフィロト戦をどう楽しむか?

2016年に入って初となる『ファイナルファンタジーXIV』の大型アップデート、“パッチ3.2 運命の歯車”がいよいよ2月23日に公開される。これに先立ち、吉田直樹プロデューサー兼ディレクターにインタビュー。“蒼天編”のシナリオの中での今回のパッチの位置付けや、新規PvPコンテンツ“ザ・フィースト”の魅力などを幅広く尋ねた。

●コンテンツの裏側からジョブ調整の真意まで質問攻め!

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▲鹿児島から東京に戻ったばかりの吉田氏を直撃。重箱の隅を突くような細かな質問にも、
「なぜそれを実装したのか」という意図を含めた回答をもらった。

 2016年に入って初となる『ファイナルファンタジーXIV』(以下、『FFXIV』)の大型アップデート、“パッチ3.2 運命の歯車”がいよいよ2月23日にリリースされる。新たにお目見えする各コンテンツの概要は、第26回と27回のプロデューサーレターLIVEですでに発表されているが、それぞれ未知の部分が多く残されたままだ。

 今回、パッチ公開に先立ってプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏にインタビューする機会を得たので、そこで2回の放送で公開された新情報を踏まえたうえで、パッチ3.2の見どころを伺った。


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 なお取材当日、取材班はパッチ3.2の完成直前のトレーラームービーを事前に視聴している。吉田氏とのやり取りの中で何度か映像について触れているが、あくまでも制作途上のものなので、実際に公開されたバージョンとは中身が微妙に異なる可能性があることをご承知願いたい。


●IL上限開放後の“段数”は2.X当時とは違う

──いきなりで恐縮ですが、パッチ3.2でアイテムレベル(IL)はどれくらいまで引き上げられるのでしょうか?

吉田直樹氏(以下、吉田) まだ秘密ですが、皆さんの推測から大きく外れるようなことはないと思います。

──『蒼天のイシュガルド』発売後からILの刻みかたが変化しましたが、今後もこれは続くのでしょうか。

吉田 2.Xシリーズとは変わります。機工城アレキサンダー:律動編のノーマルと零式で手に入る装備のほかに、魔神セフィロト討滅戦の報酬もあります。さらに新たなアラガントームストーンである”伝承”の装備。また、パッチ3.0から3.1へと至る際の反省点も踏まえたうえで、ILの設計をやり直したりもしています。

──たとえばどのような部分を直したのでしょう?

吉田 「何週間でどれが手に入って、装備がどう更新されていくか」という部分が基本です。そのうえでプレイヤーのプレイスタイルによって、入手アイテムの経路、入手時期などのシミュレーションをやり直しました。

──パッチ公開後は、どんな流れで装備を強化していくことになるのでしょう?

吉田 機工城アレキサンダー零式:律動編の早期攻略を目指す方は、クラフターが製作する新たな装備と、律動編のノーマル難度でパーツを集めつつ、極魔神セフィロト討滅戦に挑まれるのではないでしょうか。

──アラガントームストーン:伝承と交換して手に入る装備は活用されない?

吉田 早期攻略組の方々から見れば、週制限のある伝承装備は集まるのが遅いので、初期はさほど重視されないと思います。おそらく、パッチ3.2で追加されるクラフター製の新式装備で全身を固めたうえで、極魔神セフィロト討滅戦を攻略。並行して律動編のノーマル難度で足りない部分の装備を集めつつ、今回の零式に挑む……そんな感じではないでしょうか。

──アラガントームストーン:伝承の取得制限は、これまでと同じですか?

吉田 はい。これを基準にバランスを取っていますので、この点は同じと思っていただいて大丈夫です。


●律動編はボスの動きが感じられる作りに

──今回の機工城アレキサンダーに“律動編”と名付けた意図を教えてください。

吉田 シンプルに、起動したのでつぎは律動かなと(笑)。前回は起動直後ということで、あまり動きはありませんでしたが、今回はかなり“動き”のあるボスが多いです。前回は右腕だったので、今回は左腕が舞台です。そうした根本的な部分は、じつはもう何年も前から決まっています。

──ということは結末も決まっている?

吉田 最終的に“どこから入っていくのか”といった部分もすでに決定しています。

──律動編の味付けは、DPS重視、ギミック重視、どちらに比重がありますか?

吉田 感じかたは人それぞれなので一概には言えません。見た目を含めた数という点では、起動編よりも動きのあるギミックが多いです。


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▲どんな動きがあるのか、楽しみでもある。

──ストーリーについてはいかがでしょう?

吉田 大迷宮バハムートは、バハムートという『FF』シリーズの花形キャラクターがモチーフでしたので、ストーリーもその影響を受けています。序章である“邂逅編”では、あまりストーリーは大きくフォーカスされていませんでしたが、ラストへ至るまでのテンションは最終的にかなり高めになりました。その後継という位置付けで公開した機工城アレキサンダー:起動編は、ゼロからの再スタートです。そのため“邂逅編”に当たる“起動編”は、邂逅編同様にシナリオをご挨拶程度にしたのですが、「シナリオが盛り上がりに欠ける」というご指摘をいただきました。今回から中盤に差し掛かるので、ミーデの話も盛り上がりを見せてきます。ご期待ください。

──そのほか起動編からの変更点は?

吉田 「機械が相手なので動きを感じにくい」というご指摘を含め、いろいろな反省を活かしています。たとえば起動編3層の見た目が好評でしたので、「敵をできるだけ動かしていこう」と担当者が苦心してくれたようです。偶然ですが“ゴリラ”が活躍する場面もあり、コミカルさとハードさを併せ持つ作りになっています。

──ゴリラと言えば……ゴリランド!(笑)。トレーラーには、ロボのような姿のボスも現れていましたね。

吉田 起動編4層のボスが固定ボスだったため評判がいまひとつだったので、企画、デザイン、プログラマと総動員でかなりがんばったようです(笑)。

──全体的にロボ感がすごいです(笑)。

吉田 小さなこだわりがたくさんありますので、まずは難易度ノーマルでお確かめください(笑)。


●零式:起動編のギミック調整はパッチ公開から数週間後

──零式:起動編を踏破しないと、零式:律動編に挑めないのでしょうか。

吉田 零式:律動編の開放条件は、律動編のノーマル難度のクリアだけなので、零式:起動編を踏破していなくても挑戦可能です。

──順番にクリアする必要はないと。

吉田 シナリオのクリアが条件になっているだけです。このルールは大迷宮バハムートも同じだったのですが、コンテンツの難度がひとつしかなかったために、すべての層をクリアしなければつぎへ進めない作りになっていました。機工城アレキサンダーは零式とは別にノーマル難度があるので、こちらのシナリオを終えるだけで条件が達成できるわけです。

──ということは、律動編に参加するには起動編のシナリオを見ておくだけでいい?

吉田 そうなります。あくまでも零式はノーマル難度のハードモードという扱いなので、律動編のノーマル難度を4層までクリアできていれば、いつでも挑戦できます。

──ちなみに起動編は、今後どこかのタイミングで調整が加わりますか?

吉田 大迷宮バハムートとまったく同じ流れになります。まずはパッチ3.2が公開されるタイミングで、8人でパーティを組んでいる状態であれば、どの場所からでもコンテンツファインダーで自由に挑めるようになります。そこから数週間ほど経過した時点で、コンテンツファインダーにソロで申請できるようにするのと同時に、超える力の付与とギミックの調整を行います。


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▲ギミックが緩和されてから、機工城アレキサンダー零式:起動編の踏破を目指す人も多いだろう。

──確かに大迷宮バハムートと同じですね。

吉田 以前もそうでしたが、コンテンツファインダーを使ってソロでマッチングした場合、ジョブの重複が発生したり、TPの回復に苦労するなどの事態が考えられます。わかりやすい例で言えば、大迷宮バハムート:侵攻編2層は、公開当初ルノーの処理をおもに召喚士が担当していました。また、その攻略方法が一般的にもなりました。2層をコンテンツファインダーに対応させる際、当然ながら召喚士がパーティにいない状態でマッチングされる可能性もあります。それを踏まえて当時あのタイミングでルノーのギミックを調整したのです。今回もその流れに沿って、パッチ3.2の公開から数週間後に、ギミックの調整とソロのコンテンツファインダー対応が始まる感じになります。


●魔神セフィロトは生命の樹を司る存在

──極魔神セフィロト討滅戦の開放条件は?

吉田 難度ノーマルのクリアです。それによって”極”のクエストが開放されますので、そちらを受諾すれば挑戦可能となります。

──そのノーマルは、メインシナリオを進めるとプレイ可能になるのでしょうか。

吉田 条件はメインシナリオではありません。メインシナリオからは独立しているので、いち早く挑みたいのであれば、そちらを先に進めていただければと。

──すると極魔神セフィロト討滅戦の参加条件に、極ラーヴァナや極ナイツ・オブ・ラウンド討滅戦の突破は含まれない?

吉田 はい。すでにラーヴァナとビスマルクの”極”もそうなっていますが、最新の”極”蛮神戦をプレイする際の条件は、ノーマル難易度をクリアしていることのみとしています。これも2.Xシリーズとは異なります。そうしないと、新規で始められた方がコンテンツの開放にとても手間取ってしまうので。

──トレーラーでは戦闘中にボスが巨大化していたように見えましたが……?

吉田 あのシーンを境に後半戦へ突入します。落下したセフィロトが巨大化した後に、究極履行技を発動。それ以降は、あの大きさのまま戦うことになります。

──究極履行技が発動する直前に草が芽吹いているようにも見えました。

吉田 魔神セフィロトは、もともと生命の樹を司る存在です。いろいろ想像しながらバトルをお楽しみください。

──フィールドの外周に草木が生えていることも、生命の樹と関係があるのでしょうか。

吉田 そうですね。過剰に成長、暴走して……みたいな感じです。かなり凝った作りになっていますが、マップに見とれていると”落ちて”しまうかもしれませんのでお気をつけて……。

──開発担当の方が冗談交じりに「大縄跳び」と話していたとのことですが、今回のトレーラーでそうした部分は垣間見られますか? なんとなくですが、“子セフィロト”が出現する場面にその片鱗を感じたのですが……。

吉田 いいえ、トレーラーでは見えません。セフィロトが大きくなった後ですね。そのギミックに直面すると「こうか……? 行けた!!」というシチュエーションに出会ったあと、そのときに「あ、これか!」とわかると思います。

──仮に三闘神がすべて討滅された場合、動力源を失ったアジス・ラーが地上へ落下してしまうような気がするのですが。

吉田 さすがに落ちないと思います。もし落ちたら、大惨事ですからね(笑)。


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▲三闘神をすべて倒したとしても、アジス・ラーは宙に浮き続けるようだ。