韓国の比武プレイヤーとのレベルの違いを痛感

 MMORPG『ブレイドアンドソウル』の比武(同作のPvPコンテンツ)世界大会“ブレイドアンドソウル 2015ワールドチャンピオンシップ”が現在開催中。同大会に出場した日本代表の4選手に、比武の本場で経験したことなどを現地で訊いた。

 2015年11月6日から8日にかけて開催された大会前半での日本人選手の活躍ぶりは、既報のとおり。今回は会期中に実施したインタビューをお伝えする。

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▲話を訊いた日本代表の4名。左からイトウ・カズキ選手(邪術士)、ヒロタ・コウイチ選手(リン剣術士)、ミズノ・タツキ選手(召喚士)、マスモト・ユウヤ選手(滅砕士)。

──韓国に到着してからも、比武の練習をかなりされたようですね。

イトウ・カズキ選手(以下、イトウ) 韓国に来てから何百戦も消化してます。みんな、500戦くらいはやっていると思いますよ。

ミズノ・タツキ選手(以下、ミズノ) NCSOFTの社内に各国の選手が集う練習室が用意されていましたので、そこで朝の9時から夜の9時までみっちりとプレイしました。さらに3人は日本語で応対してくれるネットカフェに行って、深夜1時くらいまで比武をくり返していましたね。

イトウ 自分だけ寝ていました。その差が勝敗を分けたのかもしれません。

ミズノ 僕らは本当に比武が好きなので、練習をしたい気持ちはつねにあります。ですので、まったく苦ではありませんでした。

ヒロタ・コウイチ選手(以下、ヒロタ) 比武がなかったら『ブレイドアンドソウル』をプレイし続けてなかったかもしれません。

──韓国では、マッチングに要する時間が短そうですね。

ミズノ はい。日本ではレートが本当に上のほうまで上がってしまうと、かなり待たされますが、韓国では数秒でマッチングされました。

ヒロタ 1分以内ではマッチングが完了していましたね。日本にもPvP人口はそこそこいるとは思うんですけど、この早さはすごいです。

ミズノ 一定以上のレートに達すると、ゲーム内のキャラクター名にマークが付きます。日本では、このマークを取得すると満足してしまう人が多いのかもしれません。比武の強さを追求している人は少なそうです。

──本場のPvPを経験して、何か感じるものはありましたか?

ヒロタ とにかくレベルが違いすぎました。僕たちは数日しかプレイしていませんが、その数日で1.5倍以上強くなった気がします。

マスモト・ユウヤ選手(以下、マスモト) いまの仕様が日本に来て間もないこともありますが、かなり濃い経験が得られました。

ミズノ 1ヵ月ほど前に最新の仕様が日本サーバーに実装されました。韓国がいまの仕様になって1年ぐらいが経過しているので、どうしても日本のプレイヤーは経験が不足しているのです。それから、こちらのプレイヤーはミスが少ないですね。そして、どの職業に対しても対処法が徹底しています。やられてイヤな行動がわかっていると言うか。

──韓国で多く見られた職業はありますか?

マスモト 拳闘士は多かったですね。

イトウ 剣術士や拳闘士は、操作が難しいぶん、やり込むほど強くなる職業です。このふたつは上位に進むほどマッチングする機会が多かったですね。日本では、すぐに職業そのものの能力が発揮できる邪術士や召喚士が多いのですが。

ミズノ 召喚士は現状、めちゃめちゃ弱いんです。以前、今回の大会で解説を務めていた人からインタビューを受けたときに「召喚士はとても弱いですが、どのようにがんばりますか?」って質問されたくらいです。そのときは、ちょっとイラっとして「勝ったるわ!」と思いましたが、韓国サーバーの比武に参戦したら、ボコボコにされました。

──11月6日の試合では勝利していたじゃないですか。

ミズノ 大会の相手は台湾の選手でしたから。台湾は本作がサービスされている期間がいちばん短く、経験も浅いんです。やはり、韓国の選手に勝ちたかったですね。

──マスモト選手はプサンで開かれる決勝トーナメントに進出します。つぎの試合の相手を、どのように見ていますか?

マスモト 魔道士と戦うこと自体は得意なのですが、相手は韓国の選手ですからね……。残り数日間、本気で練習したいと思います。いまの自分の実力では絶対に勝てないと思っていますから。

──まだ大会途中ですので、少し気の早い質問になりますが、大会後の目標を教えてください。

ミズノ 韓国の比武で、もっと勝てるようになりたいですね。とにかく強くなりたいです。

ヒロタ 自分も、今回のように日本の比武で得られない経験をもっと積みたいですね。

マスモト 日本の比武をもっと盛り上げ、プレイヤー全体のレベルを上げたいと思います。

イトウ ここまで来れたことを、今後も比武を続ける人たちに伝えたいですね。もちろん、またこのような機会があれば参加したいです。

──ありがとうございました。

 どの質問に対しても、韓国サーバーで戦っている比武プレイヤーのレベルの高さにつながる回答が多かった。その貴重な経験を日本サーバーに持ち帰り、比武の活性化につなげてほしい。