5ヵ月にわたって進行している比武大会の盛り上がりがピークに!

 MMORPG『ブレイドアンドソウル』のPvPコンテンツ“比武”の世界大会、“ブレイドアンドソウル 2015ワールドチャンピオンシップ”が開催されている。2015年11月6日から8日にかけて韓国のソウルで行われた大会前半では、日本人選手が大健闘した。その活躍ぶりを、さっそくお伝えしよう。

日本人選手がe-Sportsの本場で大活躍! 『ブレイドアンドソウル』2015ワールドチャンピオンシップ 大会前半リポート_01

 一昨年は韓国内のプレイヤーだけで開かれた本大会だが、同作のサービス地域が広がるにつれ、参加国が増加。昨年から中国の選手が、今年から台湾と日本の選手が加わり、回を重ねるごとにスケールアップしている。日本での予選は6月からスタート。オンラインの比武で好成績を収めた8名による“ジャパンチャンピオンシップ”が10月3日に秋葉原で行われ、世界大会に出場する4名が選出された。

 大会前半の会場は、ヨンサン駅のショッピングモール内に設営されているe-Sports Stadium。ステージの上手・下手それぞれに出場選手が入るプレイブースが、そしてステージの中央には大型スクリーンと実況席が設置された、200名の観客が収容可能な本格的な施設だ。ここに日本代表の4名を含む4ヵ国16選手が集い、決勝戦の出場権をかけてトーナメント形式で火花を散らした。

 なお、本大会の模様は全日、YouTube Liveで生中継された。記事内の画像の一部は配信時のものを使用している。

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▲準決勝までは3本先取、決勝戦は4本先取。賞金の総額は1億2000万ウォン(およそ1200万円!)と、破格の額面が用意されている。
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▲11月6日と7日のトーナメント表。日本人選手の試合は7日に集中していた。

日本人選手の快進撃が続く!

 日本勢のトップバッターとして、召喚士のミズノ・タツキ選手が6日の第4試合に登場。隠れ身を駆使する台湾の暗殺者プレイヤーの猛攻に落ち着いて対応し、1-3で記念すべき日本勢の初勝利を収めた。会場の観客からミズノ選手への声援が多かったことも印象的。現状、“最弱職”とささやかれている召喚士が活躍する光景が、会場に詰めかけた召喚士プレイヤーの心をつかんだようだ。

 続いて7日の第1試合に登場したリン剣術士のヒロタ・コウイチ選手は、台湾の召喚士と対戦。絶妙に間合いを管理しながら着実に攻撃を重ねる、冷静な立ち回りで会場を沸かせた。大きく崩れる姿を終止見せず、全セットで判定に持ち込み(比武は制限時間の3分を使い切ると与ダメージなどから算出されるファイティングポイントの総数で勝敗が決定する)、見事0-3のストレート勝ちを収めた。

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▲ヒロタ選手は決定打の少ない召喚士を手玉に取り、全セットで判定勝ちを収めた。

 7日の第2試合には滅砕士のマスモト・ユウヤ選手が登場し、台湾の剣術士と対決。ヒロタ選手の試合とは対象的に、マスモト選手はスピーディーに仕掛けていた。防御に長ける剣術士の隙を巧みに突き、大ダメージのコンボで相手の体力を削り切る展開に会場の歓声もかなりのものだった。結果、マスモト選手も3-1で勝利。なんとここまでで日本選手は3連勝。すべて台湾の選手とマッチングした幸運もあるが(本作のローンチは韓国、中国、日本、台湾の順)、国際大会できっちりと結果を残した彼らの実力が世界レベルであることが確認できた。

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▲マスモト選手は滅砕士の爆発力を遺憾なく発揮させ、相手にペースを握らせなかった。

 そんないい流れのなか、7日の第3試合にはジャパンチャンピオンシップを制した邪術士のイトウ・カズキ選手が登場し、中国の暗殺者と対決。日本選手の4連勝に向けて期待が高まったが、中国の選手が一枚上手だった。1セット目を奪取したものの、多数の武功のクールタイムをリセットする邪術士の武功“時間歪曲”を完璧に封じ込まれ、1-3で敗退した。

世界大会で日本人対決が実現!

 8日の第2試合では、ついに日本人選手が強豪の韓国勢と激突。6日に勝利した召喚士のミズノ選手が、韓国の邪術士と対戦した。韓国の選手は、ワイルドカード枠で本大会に出場を決め、6日には同じ韓国のリン剣術士を撃破してここまで進出してきた相手。その勢いにミズノ選手も飲まれたのか、どのセットも短時間で削り切られてしまい、3-0で敗退した。

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▲2セット目の試合は召喚獣が狙われた。3セット目に降神をくり出すなど、韓国の邪術士は攻撃の組み立てが多彩だ。

 そして、8日の第3試合は、まさかの日本人選手どうしの対決が実現。リン剣術士のヒロタ・コウイチ選手と滅砕士のマスモト・ユウヤ選手は、なんと同じ門派に所属していて、これまでに幾度となく乱取りを重ねてきた戦友だ。ともに相手の立ち回りを熟知しているので、試合は互いに引かないジリジリとした展開に。その読み合いは、マスモト選手が一枚上手だった。複数回攻撃するリン剣術士の武功を巧みに弾き、何度も形勢を逆転。最終的には1-3でマスモト選手が勝利を収めた。

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▲回転武功を得意とする両職業。激戦を制したのはマスモト選手の滅砕士だった。

決戦の舞台はプサンへ、生放送で日本人選手を応援しよう!

 以下が3日にわたって開催された大会前半の結果だ。

<8強 対戦結果> 11月 8日(日)
第1試合:Ming Cai(中国) vs. ●Jaesung Lee(韓国) 0-3
第2試合:●Shinkyum Kim(韓国) vs. ミズノタツキ(日本) 3-0
第3試合:ヒロタコウイチ(日本) vs. ●マスモトユウヤ(日本) 1-3
第4試合:Xiaotion Zhu(中国) vs. ●Jungho Yoon(韓国) 1-3
※黒丸が勝者/※5試合実施し先に3勝した選手が勝ち

 マスモト選手を含め、今回勝ち進んだ4選手は、11月13日・14日にプサンで開催される決勝トーナメントで再び顔を合わせることになる。マスモト選手のつぎなる相手は韓国の魔道士だ。これまでと同様に、当日はYouTube Liveを通じて生放送される予定。日本人選手を応援しながら、世界レベルのPvPバトルが放つ迫力を、ぜひご覧いただきたい。高い技術を備えた選手どうしがプライドを懸けて対峙する独特の緊張感と、客席から聞こえてくるe-Sportsファンの激しい声援に、ふだん比武に参加していない『ブレイドアンドソウル』プレイヤーもきっと魅了されるはずだ。

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▲決勝トーナメントに進出した4選手。韓国勢に混じるマスモト選手の孤軍奮闘に期待したい。
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▲マスモト選手は容姿端麗。滅砕士だけに会場の女性客のハートも貫いたようだ。謎の韓流アイドルの写真とともに「この人と似ています」と書かれた応援も。