日本でも10月29日に発売予定のXbox One用FPS『Halo 5: The Guardians』。その発売を控え、サンフランシスコで今月中旬にプレス向け体験会が開催された。すでにキャンペーンモードの内容をお届けしたが、本稿ではマルチプレイモードのひとつ“Warzone”の内容をお伝えしよう(ちなみにArenaモードについては同時期に日本で行われたプレスイベントを元にVEXATIONによるリポートが掲載されているのでそちらをご覧頂きたい)。

競技性の高いArenaとは異なる総力戦

 まずWarzoneは、4対4で戦うArenaモードとは大きく異なる、12対12の対戦モードだ。例えばスレイヤー(デスマッチ)やキャプチャー・ザ・フラッグなどのルールで戦うArenaモードは、スタート時の条件が一緒で公平性が保たれた競技性が高い設計。それに対してWarzoneでは、Haloシリーズのもうひとつの魅力であるビークル(乗り物)やパワーウェポンがジャンジャカ投入される、大規模な戦いを楽しめる。

『Halo 5: Guardians』Warzoneモードプレビュー――コヴナントたちも中立勢力として登場! 大規模な総力戦が楽しめる12対12対戦_09
▲シビアな戦いよりもビークルに轢かれて死ぬようなカオスな方を好む人はWarzoneオススメ。

 今回のプレビューイベントでは、“Raid on APEX7”と“Escape from A.R.C.”という2種類のセッティングが試遊できた。両チームはそれぞれの基地からスタートし、敵チームのメンバーを倒したり、3つある中間の拠点を奪い合いながら、1000ポイントに到達するか、3つの拠点を占拠することで可能になる敵基地のコアを破壊するのが目的。
 3つの拠点と聞くとDominionルールなどを思い出すHaloプレイヤーもいるかもしれないが、Warzoneでは陣取りは要素の一部でしかないし、拠点を占拠して有利にゲームを進めていても1000ポイント取られて負けることだってある。

 重要なのが、ここに第3勢力としてAI操作の敵(コヴナントやフォアランナー)が出てくることだ。スタート時も、まず基地にいる敵を倒さないと本番が始まらない。この中立敵のボスにあたるキャラクターを倒すと高いポイントが得られるので、当然勝利のためにはできるだけ倒したいところ。
 しかし中立敵に気を取られた所を横から敵チームに急襲されたり、獲物を横取りされたり、倒しに行っている間に薄くなった守りを破られて拠点を奪われたりもする。こうして目標と状況が時間経過に連れて変わっていく、流動性の高い戦いが生まれるのだ。

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▲高いポイントを持つ敵が出現すると、両軍が集まってくる。当然、それによって新たな争いが生まれる。

ポイントやお金を使ってカードを集めるREQシステム

 そしてWarzoneで重要になってくるのがREQシステム。ビークルやパワーウェポンも投入などもマップで拾うのではなくREQシステムで行う形になっている。そこでルールの基本の次はREQシステムについて説明しよう。

 まず本作のマルチプレイを遊ぶと、Arenaモードでもマッチ終了後にREQポイントというものが入る。これを使ってREQストアでカードパックを購入して開けると、中にはスパルタンの外見を変えるアイテムから、武器やビークルなどの各種兵装までさまざまなアイテムのカードが含まれている。こうして得たREQカードは、主にWarzoneで使用する。ただし外見を変えるアイテムや、取得経験値やREQポイントのブーストアイテムについてはArenaモードについても適用される。

 Warzoneでの使い方は、死亡時の待機画面や、各拠点などに設置されている端末にアクセスして、使用可能REQレベルを満たしているカードから選択するだけ(ただし拠点では買い物中に後ろから撃たれることもよくある)。REQレベルは戦闘中の活躍によって上がっていく。チームメンバーが強力な敵を倒したり拠点を占拠した場合、ほかのメンバーのREQレベルの進行が進むので、チームの戦力の底上げをすることができる。

 なお、REQストアではリアルマネーを使ってパックを買うこともできるほか、資料によると(少なくとも海外版では)リミテッドエディションなどの所有者にはWarzone REQバンドルという、7週間のあいだ毎週2個のプレミアムREQパックが手に入るセットが付属。そのほか関連商品やプロモコードによってアンロックされるパックも存在する模様。

 リアルマネーでも買えるということで「えー」と思う人もいるかもしれないが、それより注意しておきたいのが、REQカードには永久使用のものと、一回きりでなくなるものがあるということ。ライフルやピストルなどの基本装備は永久使用だが、ビークルやパワーウェポン、光学迷彩などのパワーアップ、経験値やREQポイントのブーストは一回のみ。無茶な場面で特攻したり、安易な行動で失うのは避けたい。

 また、同種の装備でも一部性能やデザインが違うレア度が高いものがあったり、不要なカードを売ってREQポイントに戻すこともできる。REQカードはローンチ時点で1000種類あり、その後も8ヶ月間のあいだに数百のカードを追加していくという。
 ちなみに獲得REQポイントと各パックの価格は、記者がヌルくプレイして1マッチで得たのが約2300ポイントなのに対して、ゴールド(レア度アンコモン以上レジェンダリーまで/2種類の永久使用アイテム確定)が1万ポイント、シルバー(コモンからレア/2種類の永久使用アイテム確定)が5000ポイント、ブロンズ(コモン/1枚永久使用アイテムの可能性アリ)が1250ポイントといったところ。ブロンズを開ければ手に入る程度のカードは割と気軽に使っちゃっていいんじゃないだろうか。

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▲バイザー、アーマー、スタンスなどはスパルタンの外見カスタマイズに使用可能で、Arenaモードでも反映される(武器などは無理)。
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▲通常武器、ヘルメットデザイン、アーマーデザイン、エンブレム、バイザーカラー、プレイヤースタンス、アサシネーション(ムーブ)、アーマーMod、ウェポンスキン、サーティフィケーション(対象となるパワーウェポンやビークルがアンロックされ、当たる確率が高まる)は減らない。
▲パワーウェポン、ビークル、パワーアップ、ブーストなどは1カードあたり一回きりの使用。安易な行動で無駄遣いしないようにしよう。

仲間を集めてプレイしてみて欲しい

 とまぁREQシステムがうまく行くかは制限の部分(戦闘中の使用可能レベルや、非永久カードの存在)が短期的・長期的にちゃんと機能できるかにかかっていると思うが、戦闘自体はルールを一度把握してしまえば、敵味方中立AIが入り乱れるカオスさが面白い。拠点をさらに取りに行くか、あるいは中立ボスを倒しに行くか、攻防の人数分担はどうするかといった戦術性もあって、ぜひ仲間を集めてプレイしてみて欲しいところ。

 ちなみにスタッフに「敵タンクが来てて、自分がもうロケットランチャーを持ってない場合はどうすればいいか?」と聞いてみたところ、プラズマピストルをチャージして撃ち、フリーズさせてから奪うなどの戦術がオススメとのこと。プラズマピストルはランク3なので、敵タンクが出てくるようなシチュエーションでも対応できるだろう、と語っていた。

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▲こんな感じに強力な敵を狙ってる奴がいたら、後ろから襲って倒して獲物横取りするの超アリ。