玩具関係各者のあいさつでスタート
2015年9月2日~3日の2日間、東京都立産業貿易センター台東館で、“クリスマスおもちゃ見本市2015”が開催中。開会式を含めて、イベント初日の模様をリポートする。
“クリスマスおもちゃ見本市2015”は、1981年より開催され、今回で35回目となる。業界最大の需要期であるクリスマスを見据え、メーカー各社が注目商品をアピールし、販売サイドは品揃えや発注を検討する、まさに“クリスマス商戦”の本格的なスタートを告げるイベントだ。今回はメーカー47社・流通問屋8社が出展。クリスマス向けのおもちゃ約1万点が展示される、大規模なスケールでの開催となった。
初日となる9月2日は、イベント開始に先駆けて、開会式が開かれた。開会式ではまず、主催団体代表として、クリスマスおもちゃ見本市実行委員会 会長の山縣常浩氏が開催のあいさつを述べた。
「今年の夏休み商戦は、皆さん例年並みにいい成績を挙げられたようで、これはわれわれ業界が総力を挙げて努力した表れではないかと思っています。おもちゃ業界は、本年もこの見本市を皮切りに、いよいよクリスマス商戦に入るわけですが、ぜひこの見本市を有効に活用していただいて、クリスマス商戦を戦ってもらえればと思います。昨年度よりマスコミの取材もたいへん増えてきて、これもこういった見本市がより重要な位置づけになってきている表れでしょうし、昨年以上に、皆さまの商売のお役に立ってくれればと思います」(山縣氏)。
続いては来賓代表として、台東区長の服部征夫氏、そして日本玩具協会会長の富山幹太郎氏があいさつ。両氏のコメントは以下のとおりだ。
「クリスマスに向けてのおもちゃの見本市ということで、サンタクロースも揃っているなど、たいへん夢のある見本市にお招きいただき、ありがとうございます。台東区は地場産業や、ものづくりの街として、都や国とも連携して、台東メイドを世界に発信していこうとしています。また台東区はいま、多くの国内外の観光客が訪れています。昨年は年間で4500万人の方が訪れ、外国人観光客は526万人。東京に来る外交人観光客が887万人ですから、その約6割がこの台東区を訪れているということになります。私たちは、こうした台東区の見本市などを通して、外国の方にも日本の商品の素晴らしさを、大いにアピールしていきたいと考えています。この見本市が、素晴らしい成果につながりますように、心からお祈り申し上げます」(服部氏)。
「クリスマスおもちゃ見本市の声を聞きますと、玩具業界にとっては、夏商戦から年末商戦へのモード切り替えのゴングが鳴ったような、そんな気がします。私ども日本玩具協会では、6月の中旬に東京おもちゃショーを開催しましたが、8年連続で16万人を超える来場者をお迎えすることができました。マスコミ各社による多数の報道もありまして、多くの新商品を世の中に紹介できたのではと思っております。玩具市場は上げ潮が続いていますので、その流れを継続していくためにも、さらにヒット商品をたくさん出すべく、業界あげてがんばっていきたいと思います。この見本市でさらにムードが盛り上がり、年末の店頭を賑わす商品がたくさん生まれ、ビジネスの刺激になることを大いに期待しております」(富山氏)。
プロが選んだクリスマスの売れ筋は!?
関係者のあいさつに続いては、“プロが選んだ今年のクリスマスおもちゃ”のジャンル別1位の商品が発表された。これは出展各社が自選した最重点商品を5つのジャンルに分け、流通関係者に“とくに売れると思われる、また売りたいと思うおもちゃ”を選び、投票してもらったもの。クリスマス商戦を占う注目の投票結果は、以下のとおりとなった。
△男の子向け玩具部門
変身ベルト DXゴーストドライバー〈バンダイ〉
△女の子向け玩具部門
ファンルームDX デコレーションセット〈ハナヤマ〉
△知育・幼児玩具部門
アンパンマン はじめてのおしゃべり48〈アガツマ〉
△ゲーム・パズル部門
野球盤 3Dエース モンスタースタジアム〈エポック社〉
△バラエティー部門
OHaNAS(オハナス)〈タカラトミー〉
最後に、関係者が並んでのテープカットが行われ、開会式は無事に終了。ブースのゲートが開かれるとともに受付が開始され、見本市がスタートとなった。
各社ブースには注目商品が目白押し!
見本市は会場となるビルの4フロアで展開。各社ともクリスマス商品を熱心にアピールし、また商談コーナーも盛況で、会場は活気に溢れていた。特設のクリスマスハイライトコーナーでは、各社のイチオシ商品をまとめて展示。また“プロが選んだ今年のクリスマスおもちゃ”の、各ジャンルの10位までの投票結果が張り出され、多くの来場者が見入っていた。なお開会式で発表された、1位の各商品は、ブースでは商品の横に1位を示すパネルが置かれ、格好のアピールとなっていたようだ。
以下、会場の様子をかいつまんで画像で紹介する。取材時間の都合で各ブースをじっくり見て回ることはできなかったのが残念だが、いまからクリスマスが待ち遠しくなるような、楽しいおもちゃが目白押しのイベントだった。