Recycleのゲーミングハウス合宿

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▲“AVARST2015 Season1”オフライン3次予選&決勝戦の様子(写真提供:ジーネクストクリエイト)。

 2015年4月18~19日の2日間にわたり、PC用オンラインFPS『Alliance of Valiant Arms』(以下、『AVA』)の公式大会“AVARST2015 Season1”のオフライン3次予選と決勝戦が行われた。

 大会は東京・秋葉原のe-sports SQUAREにて、“爆破”と“護衛”の2部門で実施。爆破部門はRequish、護衛部門はRecycleが優勝したのだが、じつはこれ、『AVA』ファンに大きな衝撃を与えた大会だったのだ。

【3つの衝撃】
(1)国際大会にも出場経験のある爆破部門の王者、DeToNatorが陥落(ええっ!)
(2)Recycleが護衛部門で3連覇を達成(すげえ!)
(3)Recycleが簡易ゲーミングハウスで合宿を実施(マジで!?)

 DeToNatorの陥落もなかなかの一大事だが、本稿においては(2)と(3)に注目してほしい。大会前に合宿をするなんて、あまり聞かない話である。気になったのでRecycleの合宿の様子を見学させてもらった。

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▲PCを並べて全員で練習。

ゲーミングハウス in 西川口

 ゲーミングハウスとは、チームのメンバーが暮らすシェアハウスのこと。海外のプロチームではわりと一般的なシステムで、日本でもDetonatioN FocusMeという『League of Legends』のチームがゲーミングハウスで共同生活を送っている。

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 Recycleは4月16日~19日の4日間、埼玉県にある配信スタジオ“EGcast西川口スタジオ”で短期合宿を実施した。イベント会社のジーネクストクリエイトが運営する施設である。

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▲オープンなスタジオなので、練習の様子は外から丸見え。

 練習はマンションの1階にあるスタジオで行い、寝泊りする部屋は同マンション内に別で用意されている。その部屋は誰が用意したのかと思ったら、スタッフさんの私室なのだそうだ。まだ引っ越し前で空いていたので提供したとのこと。

 合宿の発案者はRecycle所属のトンピ?氏。オフライン大会では、前日までにオープンPC席のあるネットカフェで全体練習をするチームが多い。だが、店舗も席数も限られているため、全チームが満足な練習ができるとは限らない。

 また、Recycleには未成年や地方在住者も多く、移動と宿泊の負担が大きいのも難点。そこで、合宿できる場所を探して、ふたつの問題を同時にクリアーしようと思い立ったという。

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▲PCやディスプレーは合宿の発案者であるトンピ?氏が各メーカーに掛け合って提供してもらった。まだ学生だというのに、すごい行動力である。

 EGcast西川口スタジオの存在を知っていたトンピ?氏は(ここから配信された番組への出演経験がある)、ジーネクストクリエイトに相談。短期的に使わせてもらえることになった。こういう部分はがむしゃらな学生の強みかもしれない。

プレイヤーたちの感想

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▲爆破部門リーダーのSincrea.氏(左)と護衛部門リーダーのさくたろう..*氏(右)。

 実際に合宿に参加したプレイヤーはどういう感想を抱いたのか。護衛部門リーダーのさくたろう..*氏と爆破部門リーダーのSincrea.氏に話を伺った。

 さくたろう..*氏は運悪く大会期間と引っ越しが重なり、ネット環境がなかったので、ありがたい話だったという。練習の調子はどうかという質問に対しては、ふたりとも「とてもやりやすい」と回答。

 とくに、最近できたばかりの爆破部門にとっては渡りに舟。リアルで会ったことがあるメンバーが少なかったため、連携に少し不安があったのだ。とはいえ、顔を合わせて練習すれば解消できる。いきなりの共同生活で、最初は気まずさも感じたようだが、それもすぐに慣れたとのこと。

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▲ホワイトボードには出欠状況と練習内容が書かれていた。右側の筋トレメニューも本物。たぶん。

 さくたろう..*氏は護衛部門のリーダーを務めつつ、爆破部門にも参加している。自然と彼の予定に合わせて練習スケジュールを組むことになる。まずは爆破部門が中心となって昼から21:00ごろまで練習し、その後に護衛部門の練習がスタート。長時間に及ぶので集中力の維持が大変そうだ。

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▲その場にいたメンバーに「プロゲーマーになりたいか」と質問したら、YESが7割・NOが3割くらいの反応だった。「興味はあるが、年齢的に厳しそう」など、冷静な意見も。