『結城友奈は勇者である』をより深く楽しめるゲーム
「こんなに幸せなことはない……!」。『結城友奈は勇者である 樹海の記憶』は、原作アニメを観ていた自分にとって、そんな気持ちにさせてくれるゲームでした。原作のタカヒロ氏、そしてStudio五組がシナリオを監修しているという情報に胸を躍らせ、勇者部のメンバーを操作してバーテックスと戦えるというアクションパートに歓喜し、イラストノベル『鷲尾須美は勇者である』のキャラクターが登場するシナリオがフルボイスで収録されているという情報に狂喜乱舞する。…………完全にファンです。ごめんなさい。いや、だっておもしろかったんだもの! 最後まですっかりどっぷりハマって観ちゃったんだもの! というわけで、超ファン目線になってしまいますが、そんな自分から見た『結城友奈は勇者である 樹海の記憶』のオススメポイントをいくつかピックアップして紹介したいと思います。
キャラグラフィックがかわいすぎる
かわいすぎるんです! イベントグラフィックはもちろんのこと、ぶっちゃけ立ち絵までかわいい。もうずっと見ていたい(言いすぎ)。でも、本当に原作に忠実なかわいらしいイラストになっていて、しかもイベントシーンはフルボイスとあって、原作アニメファンにはたまらないものがあります。どれくらいかわいいのか、ここでちょっと画面写真を見てみましょう。
と、まぁ、このように、立ち絵だけでも各キャラクターの魅力を存分に引き出してくれています。愛のあるイラスト群に感服。もちろん、イベントグラフィックもすばらしいものとなっています。
勇者部メンバーの日常を堪能できる!
そうなんです。これだけで、もう個人的には十分すぎるほどの魅力があります。アニメは、わりと駆け足でストーリーが進行していき、唐突にシリアス展開になってからはもう、なんというか、もう……うん、重いんですよ。話が。アニメ放送中は、リアルに「勇者部のメンバーを幸せにしてくれ! 頼む!! 後生だから!!」とアニメスタッフにお願いしたいぐらいの気持ちでいたわけですが、そんなシリアス展開になる前の3話~4話のあいだの物語が、本作のストーリーモードでは描かれます。そして、ストーリーモードやミッションモードで条件を満たすと追加されるサブシナリオでは、さまざまな季節の勇者部の日常が楽しめるのです! もう、これが本当に楽しくて楽しくて。あー、こんなふつうの中学校生活を送る彼女たちが観られる日が来るなんて……。勇者部と軽音部の話だったり、花言葉にまつわる話だったり、うどんの話だったり、夏祭りの話だったりと、いろいろなシチュエーションのシナリオが用意されているのですが、勇者部メンバーの個性がより際立つものばかりとなっています。さらに、アニメ第3話を勇者部メンバー視点で描くショートストーリーなどもあるので、原作アニメファンは必見ですヨ。そしてなんと言ってもイベントグラフィックの数々。楽しそうな日常風景を「これでもか!」というほど観られるので、ぜひすべてのイベントをチェックしてほしいです。
勇者部メンバー以外のメンバーの日常も堪能できる!
何を言っているかわからないと思うが、そういうことなんです。そう、冒頭でもお伝えしたとおり、『結城友奈は勇者である』の前日譚であるイラストノベル、『鷲尾須美は勇者である』のキャラクターたちが登場するシナリオも収録されているんです。しかも、フル! ボイス!! 配役は以下の通り。鷲尾須美(声:三森すずこ)、乃木園子(声:花澤香菜)、三ノ輪銀(声:花守ゆみり)。「まぁ、言うてもサブシナリオ1話ぐらいのもんでしょ?」という声が聞こえてきそうですが、ぜんぜんそんなことはないです。作品世界をより深く楽しむことができるので、こちらもお楽しみに。
勇者部メンバーを操作して、バーテックスと戦える!
なんなら、勇者部メンバーの代わりに戦いたいぐらいですが、年齢制限とか性別とかで引っ掛かるみたいで、自分は残念ながら戦えないので、代わりに勇者部メンバーを操作して戦います。そんなこんなでゲームをプレイして数分……。画面に表示されたチュートリアルの「ゲージが溜まると“満開”が発動可能!」という陽気なコメントに、「うおおおおおおい! 使うかよおおおおお!!」と思わず叫んでいました。が、よくよく確認すると、本作では“とある理由”で、勇者の切り札である“満開”がノーリスクで使用できるそうで、その後は使いまくっています。アニメの演出をそのままゲーム上で再現しているので、気分も盛り上がりますヨ。
ちなみにアクション部分は、敵を倒しながらフィールドを移動してゴールを目指すというシンプルな作りで、誰でも手軽に楽しめます。また、ステージの最後には巨大な敵、バーテックスとのバトルが待っており、バーテックスを倒すと、アニメと同様に“封印の儀”も行われるため、テンションもうなぎ上りです。なお、キャラクターごとに性能が異なるため、どのキャラクターを選んでプレイするかによって難度も変わってきます。アクションゲームは苦手だという人でも楽しめるよう、敵を倒して経験値を稼ぐことでキャラクターがレベルアップし、能力が強化されていくという成長要素もあり、また手に入れたアクセサリーでキャラクターを強化する(※アクセサリー自体もレベルアップする)という要素も用意されています。ザコ敵はボタン連打だけでも難なく倒せるので、アクションゲームが苦手な方も、ぜひチャレンジしてみてください。ちなみに、風先輩や夏凜ちゃんは比較的使いやすいので、初心者にはうってつけのキャラクターです。まずは彼女らで、ひと通りのクリアーを目指すのもいいかも。
そんなわけで、ざっくりとではありますが、プレイステーション Vita用ソフト『結城友奈は勇者である 樹海の記憶』のオススメポイントをお届けしました。原作アニメファンは必見のシナリオがたくさん用意されているのですが、ゲームを遊んでみて思ったのは、何気にこのゲームから『結城友奈は勇者である』の世界に入ってみるのもアリなんじゃないかな? ということ。ゲームで描かれる日常の数々を踏まえたうえで、原作アニメを観ると、より気持ちが昂るんじゃないかと思います。ちなみに、自分はゲームをクリアーしたあとのスタッフロールで、またじんわりと温かい気持ちになれました。開発スタッフの“ゆゆゆ愛”が溢れる作品を、ぜひチェックしてみてくださいね。
結城友奈は勇者である 樹海の記憶
メーカー | フリュー |
---|---|
対応機種 | PSVPlayStation Vita |
発売日 | 2015年2月26日発売 |
価格 | 6480円[税抜](6998円[税込]) |
ジャンル | アクション・アドベンチャー |
備考 | 限定版は9480円[税抜](10238円[税込])、ダウンロード版は6000円[税抜](6480円[税込]) 監修:タカヒロ、Studio五組 |