池田純矢、鈴木勝吾らキャストも仕上がりに自信!

 オトメイトの人気作『薄桜鬼』を原作にした、ミュージカル『薄桜鬼』藤堂平助篇の東京公演が、本日2015年1月17日(土)より東京・Zeppブルーシアター六本木にて開幕。初回公演前に行われたゲネプロ公演&囲み取材の模様をリポートしよう。

【画像追加】殺陣×ダンス×歌が織りなす「最高のエンタメ」――ミュージカル『薄桜鬼』藤堂平助篇が東京で幕開け!_03

 原作の『薄桜鬼』はオトメイトの人気女性向けゲーム。ときは幕末、京の町で新選組に出会った少女と新選組、そして“鬼一族”が織りなす物語が描かれる。2008年に第1作目が発売されて以来、数多くのタイトルがリリースされ、テレビアニメなどのメディアミックスも行なわれてきた。そしてミュージカル『薄桜鬼』は、2012年3月に東京・サンシャイン劇場で上演された第1弾を皮切りに公演を重ね、今回の“藤堂平助篇”は第5弾となる。

 そんな“藤堂平助篇”は、新選組ゆかりの地である京都公演からスタート(関連記事はこちら)。満を持して開催される東京公演の熱気やいかに……? というワケで、ゲネプロ公演への取材を敢行した。ちなみに、記者はミュージカル『薄桜鬼』初観劇。“殺陣、ダンス、歌で新選組を表現”と聞いてあまり想像がつかなかったものの、実際に観劇してみると納得! キャラクターに扮したキャスト陣が見せる剣さばきは華麗で、なるほどダンスとの親和性も高い。殺陣だけ、ダンスだけでも相当な運動量だと思われるが、これに加えて歌まで……と考えると、1日2公演をもこなすキャストは本当にスゴい! カンパニー一同の“全身全霊”が、舞台の上からひしひしと伝わってきた。

 公演リポートの前に、まずは囲み取材の模様をお届けしよう。取材には、藤堂平助役の池田純矢、雪村千鶴役の田上真里奈、風間千景役の鈴木勝吾、沖田総司役の廣瀬大介、斎藤一役の橋本祥平、山南敬助役の味方良介が登場。思い思いに本作にかける意気込みを語っていた。

「“これがミュージカル『薄桜鬼』”と言える作品に」

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▲▲左から、橋本祥平、廣瀬大介、田上真里奈、池田純矢、鈴木勝吾、味方良介

――本公演への意気込み、そして見どころを教えてください。
池田純矢(以下、池田) 「素晴らしい作品ができたと誇りを持って言える作品です。今回、この作品をこういう形で皆さんにお届けできるのは、キャストやスタッフを始め、カンパニーを支えてくれる人がいるからこそ。誰ひとり欠けてもこの作品にはなりえない、ひとりひとりの力が大きな作品です。見どころは……難しいですが、全編を通してすごく温かいストーリーで、“仲間とは何か”ということがいろいろな場面で触れられています。友情であったり愛情であったり……人との絆やつながりを存分に観ていただければ」

田上真里奈(以下、田上) 「毎回千鶴役はキャストが変わりますが、今回の“藤堂平助篇”の千鶴はいままで違う部分が多いなと思いました。“ついていく”ことよりも自分の思いを主張するし、いっしょに歩んでいくさまが描かれているので、そこを観ていただきたいです」

鈴木勝吾(以下、鈴木) 「意気込みと言われたら、“僕たち、やる気が爆発してます!”ということしかなくて。いままでやってきた愛だったり、新しく迎えた力の全部を込めて、とにかく全力で最後まで走り抜けたいです。初演からダンスと殺陣と歌をやってきましたが、この“藤堂平助篇”は、それらがエンターテインメントとしていちばん完成されたものじゃないかなと思います。いままでいろいろな雰囲気の作品はありましたが、“これがミュージカル『薄桜鬼』だぜ!”と言える、エンターテインメントとしておもしろい作品になりました」

廣瀬大介(以下、廣瀬) 「キャストの熱とキャラクターの生きざまを、ご来場いただいた皆さまに届けられたら。今回はひとりひとりのキャラクターが“立ってる”ので、どこも見逃すことなく、余すことなく楽しんでください」

橋本祥平(以下、橋本) 「ずっと大好きだった作品なので、今回新キャストとして任せていただけるようになり、とにかく斎藤一という役を全身全霊で演じることはもちろん、お客様にも楽しんでいただきたいと思っています。合わせて4人新キャストがいるんですけど、前回の“風間千景篇”とまた違ったミュージカル『薄桜鬼』になっていると思うので、その違いも楽しんでください」

味方良介(以下、味方) 「今回は“挑戦”という言葉を念頭に置いて演じています。僕自身としても挑戦だし、ミュージカル『薄桜鬼』自体もいろいろと新しいことに挑戦していると思うので、この挑戦が千秋楽までどうなっていくのかを観てほしいです。明るい作品ですが、山南敬助と藤堂平助の“光と影”がすごく見えるので、ふたりの関係性や心情をどう感じ取っていただけるのかが楽しみです」

――京都公演でのエピソードはありますか?
池田 「京都公演はカンパニーにとっての憧れでした。約3年前、初演のときから「京都で演じられたらいいなぁ”とずっと言っていましたが、まさかここまで続けていける作品になるとは思っていなかったので、あのころの夢物語が今回実現したということがうれしいです。土方のセリフで“まがいものだろうが何だろうが、貫きゃまことになるはずだ”というセリフがあるんですが、まさにその通りだなと。言い続け、あがき続けて叶った夢だったので、すごく幸せでした」

田上 「たまたま集ったメンバーで、西本願寺に行きました。それはそれはゆかりのある土地でして、みんなで行けて、同じ景色を共有できたことが本当にうれしかったです」

――最後に、本作を楽しみにしているファンへメッセージをお願いします!
味方 「笑顔で終われる作品ですが、なぜ笑顔になれるのかを考えながら楽しんでください。いろいろな人の死でできている物語でもあるので、そこを爽やかな気持ちで観てもらえるとうれしいです」

橋本 「“藤堂平助篇”は初めて観るかたでも必ず楽しめる作品だと思います。笑って泣けて……最高のエンターテインメント作品なので、初めてのかたも劇場でお待ちしています!」

廣瀬 「このカンパニーでしかできない作品です。楽しい作品になっていますので、ぜひお時間のあるかたは観にきていただきたいです。お待ちしております!」

田上 「“1回1回のお客様のために全身全霊で演じたい”と思えている日々が本当にうれしいので、1回1回をぜひ体感していただきたいです」

鈴木 「ミュージカル『薄桜鬼』にはもう長く携わっていて、さっき(池田)純矢も言ってましたけど、本当にたくさんの愛をいただけたおかげでいまがあるということを、毎日毎日劇場に立つたびに感じています。“藤堂平助篇”だからということではなく、ミュージカル『薄桜鬼』がより多くの人に愛されるように、この公演も一切手を抜かず最後までやって、終わりではなく始まりとして、全力で臨みたいと思っています」

 次章では公演の模様をリポート! 一部場面写真によるネタバレを含むので、ご注意を。